衆議院議員 鈴木憲和の活動・発言など - 4ページ目
衆議院議員 鈴木憲和の活動や発言・ニュース・SNSへの投稿です。ユーザー登録(無料)後、ログインすることで投稿することができます。
活動報告・発言
公約がついているタイトルは公約に関連する活動です。
鈴木農相「使用期限付きおこめ券」の真意は米業界救済か、辛坊治郎氏が指摘する政策の本質
鈴木憲和農林水産大臣が推進する「おこめ券」政策をめぐり、その真の目的に疑問の声が高まっています。2025年12月5日、鈴木農相は使用期限を設ける方針を明らかにしましたが、期限は数カ月を想定し、政府関係者によると来年9月末までとする案を軸に調整しているという短期間設定が、政策の狙いを浮き彫りにしています。 「コメ価格不介入」のはずが農協救済策 鈴木農相は就任時に「コミット(関与)しない」「価格はマーケットの中で決まるべき」と、高値がつけられたコメ価格に「不介入」の姿勢を見せていたと記録されています。しかし、おこめ券配布という形での間接的な市場介入は、実質的にコメ業界の救済策として機能する構図が見えてきました。 現在のコメ価格は異常な高値が続いており、新米の出荷団体と卸売業者が売買する際の「相対取引価格」は、10月に玄米60キロ当たり過去最高の3万7058円となった状況です。この価格高騰により消費者のコメ離れが加速し、2025年8月の1人1か月当たりの精米消費量は平均4299gと前年同月比で4.6%減。6か月連続で昨年同月の平均値を下回り続けているという深刻な事態となっています。 業界関係者が明かす「適正価格」の思惑 この危機的状況を受け、コメ卸大手神明ホールディングスの藤尾益雄社長は「やっぱり5キロ3500円が適正」「みんなで5キロ3500円で売れるようにしていかないと消費が減るというふうに私は思っているので」と発言しています。 価格高騰は業績にプラスだが、高止まりが続いて消費者のコメ離れが進めば、産業全体が立ちゆかなくなると憂慮したという藤尾氏の発言は、現在の5キロ4500円を超える価格から3500円への値下げを求める業界の本音を表しています。 >「おこめ券って結局JAとか業者のための政策でしょ」 >「税金使って米業界を救済するなんておかしい」 >「使用期限9ヶ月って短すぎ、急いで消費させようとしてる」 >「価格に介入しないって言ってたのに矛盾してる」 >「コメ離れが進んでるから必死なんだろうな」 辛坊治郎氏が指摘する政策の本質 この政策の真意について、フリージャーナリストの辛坊治郎氏は鋭い分析を示しています。「お米券を配る最大の理由は、米暴落を防いで、高く買いすぎた米流通業者、農協を守ることにある」と指摘し、「これが政治だ」と政策の本質を端的に表現しました。 経済ジャーナリストもこの見方を支持しており、「つまりは遅かれ早かれ、市場で余っている、業者が溜め込んでいるとされるお米の価格暴落は避けられない状態にあるわけで、高値がついているうちに消費者にお米券を配布して、買い取らせて捌いてしまおうと」という構図を明らかにしています。 使用期限設定の真の狙い 鈴木大臣は、おこめ券の使用期限を定める目的を"未使用があった場合に、そのお金を発行元に留まらせず、期限が過ぎた場合には返還させるため"としていましたと説明していますが、実際には短期間での消費を促し、米価暴落前に在庫を処理する意図が透けて見えます。 「このままいけば暴落するのは間違いない」と藤尾社長自身が認めている通り、米余りによる価格暴落は避けられない状況です。来年6月末の民間在庫量は最大229万トンとなると予測されることからこのままいけば取引価格は暴落するという予測の中で、おこめ券による消費喚起は業界の延命策として機能しています。 農水族議員と農協の利害一致 この政策の背景には、農水族議員と農協の利害関係があります。「おこめ券は1枚当たり60円が印刷費や手数料といわれており、配布されることになればJA全農か全米販に入ります。鈴木大臣は農水省出身の農水族議員ですから、利権が絡んでいるのではないかと見る向きがあっても不思議ではないでしょうね」と指摘されています。 政府は米価を含む物価高対策として、地方への交付金を通じたおこめ券の配布を検討。最終的に11月21日の臨時閣議で、自治体が自由に使える「重点支援地方交付金」に食料品の価格上昇に対応する4000億円程度の特別枠を設け、おこめ券や電子クーポンなどの活用を促すことを決めたという大規模な予算措置も、この構図を裏付けています。 自治体からの配布拒否が続出 しかし、このような政策意図を見透かした自治体からは配布拒否の声が相次いでいます。大阪府交野市の山本景市長が「交野市は、市民のためにお米券を配りません」「経費率が10%以上と高い」などとXに投稿するなど、今回の物価高対策としておこめ券は配布しないとする自治体も出ている状況です。 現在の物価高は明らかに数十年に渡る自民党の失策によるものです。真の物価高対策として必要なのは、特定業界への利益誘導ではなく、国民に直接還元される減税です。農協や米流通業者の救済を目的とした「おこめ券」は、税金を使った業界支援に他なりません。 国民が高騰するコメ価格に苦しむ中、その解決策として提示された「おこめ券」が、実は業界救済のための政策だったという構図は、政府の物価高対策に対する根本的な疑問を提起しています。鈴木農相には、真に国民のための政策実現に向けた説明責任が求められるところです。
コメ価格高騰への緊急対策として「おこめ券」配布見送り続出、政治ジャーナリストが指摘する12%手数料の重大問題
高騰するコメ価格への対策として政府が推進する「おこめ券」について、政治ジャーナリストの青山和弘氏が厳しい問題点を指摘しました。手数料が12%という高率で、券として使える額の1.5倍程度の事業費がかかるという非効率性に加え、自治体の事務負担が重くのしかかる仕組みになっています。 「おこめ券」の問題点が浮き彫りに 青山和弘氏は2025年12月6日、ABCテレビ「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」に出演し、「手続きにもお金がかかる。自治体に任せているから自治体の負担がすごい。お金のムダの多い政策であることは間違いない」と断言しました。 おこめ券の仕組みを見ると、その問題点は明らかです。1枚500円で売られ、440円分を購入できます。差額の60円は手数料で、印刷代や配送費、利益などが乗せられています。つまり額面の12%が事務経費として差し引かれる仕組みです。 さらに深刻なのは自治体側の負担です。10億円のおこめ券が配布されたとすると、12%は印刷コストなどとして発券団体へ行くため、実際に引き換えられるおこめ券は8億8000万円になるのに加えて、輸送コストなどに8000万円かかると見られているため、10億8000万円の予算を使って、8億8000万円分の支援になるという計算です。 >「おこめ券なんて手数料取られるだけで意味ないじゃん」 >「税金なのになんで12%も手数料払わないといけないの?」 >「事務負担かけるぐらいなら現金配った方がマシ」 >「結局農協の利益になるだけでしょ」 >「自治体職員の負担を考えてほしい」 自治体に広がる配布拒否の動き こうした問題を受けて、全国の自治体で「おこめ券配布拒否」の動きが広がっています。大阪の交野市長に続き、同じく大阪の箕面市長も4日、「配布しません」とXに投稿しました。理由として「おこめ券は事務経費や手数料がかかる」「市民の皆さんに1円でも多く無駄なく交付金を届けたい」などを挙げています。 配布を見送る自治体は他にも続出しており、宮城の仙台市、東京の江戸川区と中野区、静岡の御殿場市と伊豆市と小山町などがメディアの取材に対し、配布の見送りを表明しています。 仙台市では代替策として、おこめ券の代わりに地域で使われているポイントを配布する方針を決定しました。国が自治体に導入をすすめる「おこめ券」については事務手数料がかかるなどとして見送り、その代わりに域経済の活性化を目的に県が導入した「みやぎポイント」3000円分を市民に給付する計画です。 農業団体への利益誘導との批判 おこめ券配布への批判は、単なる効率性の問題にとどまりません。券を発行する農業団体や業界の利益誘導になるという批判が上がっています。 おこめ券を発行しているのは全国米穀販売事業共済協同組合とJA全農の2団体のみで、1枚500円ながら440円分しか使えず、60円が印刷代などの事務経費として流れる仕組みです。交野市の山本景市長は「おこめ券は、発行している団体が実質2団体しかない。農水省ともかかわりが深い団体なので、見方によってはそれらの団体への利益誘導と言われても仕方が無い」と指摘しています。 これに対し鈴木憲和農林水産大臣は記者会見で「それ(券)を使うか、使わないかは自治体の自由」と反論しましたが、青山氏の予測通り、自治体の半分もおこめ券を配らないだろう。おこめ券を配る自治体があるとすれば、かなりマイノリティーになるではないかという状況が現実となりつつあります。 高騰するコメ価格と対策の矛盾 そもそもおこめ券配布の背景には、深刻なコメ価格高騰があります。農水省が発表した、10月27日〜11月2日に全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は、5キログラムあたり4235円に達しており、4000円台をつけるのは9週連続という異常事態が続いています。 しかし皮肉なことに、おこめ券配布が実現する頃には経済対策の財源となる補正予算案が今国会で成立しても、おこめ券を住民に配布できるのは早くて来年3月ごろとなり、向こう3カ月のコメ価格見通しについて、米穀安定供給確保支援機構が「指数下落」と発表し、先安観が強まっているという状況です。 政府が税収減対策として減税ではなく給付金に頼る政策は根本的な間違いです。現在の物価高は明らかに数十年に渡る自民党の失策によるものであり、財政出動や減税による対策は一刻の猶予も許されません。手数料12%という非効率なおこめ券ではなく、国民に直接還元される減税こそが真の物価高対策といえるでしょう。
鈴木農相JA借入金497万円判明、おこめ券推進で利益誘導疑惑浮上
2025年12月5日に農林水産省が公開した鈴木憲和農相氏の資産報告書に、地元農協から497万円の借入金が記載されていることが判明しました。鈴木氏は政府の物価高対策として「おこめ券」配布を強力に推進していますが、券の発行元であるJA(農業協同組合)との金銭的な利害関係が露呈し、利益誘導との批判が高まっています。 鈴木氏の事務所によると、この借入金は山形県南陽市の居宅購入に対するローン残高で、借入先は「JA山形おきたま」です。同氏はこの他にも住宅ローンとして4549万円を記載していますが、借入先の金融機関名は公表されていません。 一方、山下雄平副農相も「佐賀県信用農業協同組合連合会(JA佐賀信連)」から3500万円の借入金があることが明らかになりました。同額の定期預金を担保とした借入で、政党支部への貸し付けの原資にもなっているとされています。 おこめ券政策の仕組みと手数料問題 鈴木農相が推進するおこめ券は、JA全農(全国農業協同組合連合会)や全国米穀販売事業共済協同組合が発行する米購入用の金券です。500円で販売されるものの、実際には440円分の米しか購入できず、残る60円は印刷代や流通経費として発行元の収入となります。 つまり、手数料率は12%に達し、自治体が税金でおこめ券を大量購入すれば、その分だけJAグループに利益が流れる構造になっています。政府は重点支援地方交付金で4000億円をおこめ券等の特別枠として計上しており、仮にすべてがおこめ券購入に充てられれば、480億円がJA側に流れることになります。 >「JAから借金してる農相がお米券を推進するなんて利益誘導そのもの」 >「12%の手数料って今どきクレジットカードでもありえない」 >「結局農協を儲けさせるための政策だったのか」 >「米価格が史上最高値なのに券で買わせるって国民をバカにしてる」 >「住宅ローンぐらい銀行で借りればいいのに」 米価格は史上最高値、おこめ券批判は拡大 2025年11月末時点で全国のスーパーでの米5キロ当たりの平均価格は4335円となり、調査開始以降の最高値を更新しています。このような中でのおこめ券政策について、専門家からは「税金で史上最高値の米を買わせる農水大臣とJAの癒着」との厳しい批判が相次いでいます。 多くの自治体はおこめ券の配布を見送る方針を表明しており、福岡市や北九州市、熊本市なども配布しないことを決定しています。配送費や事務負担、何より手数料の高さが問題視されているためです。 鈴木氏は12月5日の談話で「資産公開制度は公職にある者としての清廉さを保持・促進し、行政への国民の信頼を確保するために実施している」と説明しました。しかし、JAとの金銭的関係がある状況で巨額の公費を投じるおこめ券政策を推進することの正当性には疑問が残ります。
コメ価格高騰 過去最高値を更新・農水省無策がもたらす国民負担
コメ価格高騰、農水省の無策が招く家計圧迫 異常な上昇続くコメ価格 全国のスーパー約1000店舗で集計された、直近1週間(11月24〜30日)のコメの平均販売価格が、5キロあたり 4,335円 に達し、過去最高値を更新したと 農林水産省 が12月5日に発表しました。前の週から23円の上昇です。3週間前につけた「過去最高値」であった4,316円を上回りました。4000円台への高止まりは9月以降継続しており、この間ずっと 「高値圏」で売買が続いています。 同様に、ホームセンターなどを含む小売店約6000店舗の平均価格は5キロあたり4,315円、全国スーパー約1,200店の平均価格も3,835円にそれぞれ上がっています。いずれも先週比で上昇し、小売店全体でコメ価格の上振れが進んでいます。 背景—供給余力ありながら価格高騰 にもかかわらず、国内のコメの生産そのものは減っていません。2025年の主食用米の収穫見通しは約 7.48百万トン と、9年ぶりの高水準です。これは前年度をおおむね10%上回る見込みでした。 それにもかかわらず価格が高止まりする理由について、専門家らは需要と供給のバランスの歪みと流通構造の硬直性を指摘しています。過去の政策で「食用米」から「飼料米」への転作を強く促進してきたため、食用米として市場に流通する量が抑えられてきました。また近年、新たに導入されたコメの先物市場の運用も、実需と直結しない投機の温床になりやすい、との批判があります。これらが、日本のコメ市場の「需給のゆがみ」と「不透明な流通構造」を生んでいます。 こうした状況を受け、政府は2025年2月に備蓄米を約21万トン放出しました。しかし実際に流通したのはわずか7%程度にとどまり、多くは卸売業者や流通団体(特に農協)によって買い取られたため、消費者向けの価格安定にはほとんどつながりませんでした。 ([East Asia Forum][4]) 政府・農水省の無策が引き起こす混乱 こうした事態は、明らかに政府・農水省のコメ政策の失敗の結果です。消費者の生活必需品であるコメの価格が、国内で十分な収穫見込みがあるにも関わらず高騰を続けるのは、政策の根本的な欠陥がある証左でしょう。 政府の備蓄米放出は絵に描いた餅に終わり、実質的には流通構造の変更も不透明なままです。こうした「場当たり的対応」では、家計に重くのしかかる物価高を抑えるには程遠い。特に、所得の低い世帯や年金生活者にとって、コメの高価格は生活の基盤を揺るがす深刻な問題です。 国民の怒りと不満 SNS上では、日々の食卓を支えるコメの高騰に対して不満を漏らす声が相次いでいます。 > 「コメがこんなに高いなんて信じられない。毎日のご飯が苦しくなる」 > 「家族5人で食べるとすぐなくなるのに、この値段は酷すぎる」 > 「備蓄米を撒いても安くならないなら意味ないでしょ」 > 「農水省は何をしてるんだ。本気で家計を守る気あるのか」 > 「このままでは昔の“米騒動”が再来しそう…」 こうした声からは、国民のあきらめと怒り、そして政府への強い不信が読み取れます。 ことの重大さ—「令和の米騒動」の再来も 過去、日本でコメ価格の高騰が社会不安や実質的な生活困窮につながった例として、1918年の コメ騒動(1918年) や、供給混乱が話題となった2008年の世界的な米危機があります。今回のように「国内生産があるのに値段が上がる」構造的な歪みが是正されなければ、再び同様の社会混乱を招く可能性は否定できません。 今回の価格急騰は、単なる一過性の物価問題ではなく、消費者の「命をつなぐ主食」に直結する根深い構造の問題です。政府と農水省には、安易な備蓄放出に頼るのではなく、コメ市場の制度を抜本的に見直す責任があります。
石破茂前首相のコメ増産政策から高市早苗政権のステルス減反へ180度転換
コメ政策の迷走と政治的圧力 農水省が描く「ステルス減反」法制化の本当の狙い 高市早苗政権の誕生で、コメ政策が歴史的な逆転を見せています。石破茂前首相が掲げた増産方針を覆し、事実上の減反政策を法律に明記する動きが明らかになったのです。この政策転換は、国民の食卓を直撃する米価高騰を放置し、市場原理を軽視する危険な兆候を示しています。 農水省は2025年度の通常国会で食糧法改正案を提出し、「需要に応じた生産を促進すること」を政府の役割として法定化する方針です。また生産者には「需要に応じた生産に主体的に努力すること」を義務付ける内容も盛り込む予定です。表向きは農家の自主的判断を尊重する体裁を取っていますが、実態は国が生産量をコントロールする減反政策そのものです。 政治的圧力に屈した高市政権 石破政権時代、2024年夏のコメ不足を受けて歴史的な増産転換を決定しました。しかし石破氏が増産幅を明確に示さなかったため、供給過剰による米価暴落を懸念した自民党農林族や農家らが強く反発しました。当時の小泉進次郎農相は妥協案として「需要に応じた増産」という表現で折り合いを図りましたが、結局は政治的圧力に屈する結果となりました。 高市政権で農相に就任した鈴木憲和氏は、典型的な農林族議員として知られています。鈴木氏は就任早々「需要に応じた生産が何よりも原則」と発言し、石破政権の増産方針を明確に否定しました。さらに2026年度の主食用米生産量を2025年産から5%減の711万トンに抑制する方針も表明しており、減産への回帰は明白です。 >「また米価が上がるのか、家計が苦しくなる一方だ」 >「政治家はもっと消費者のことを考えてほしい」 >「減反政策なんて時代錯誤もいいところだ」 >「石破さんの方針のほうがまだましだった」 >「農協ばかり優遇して庶民は置き去りなのか」 市場原理を歪める不正競争の実態 現在のコメ市場では、JA農協が独占的な支配力を行使して価格操作を行っています。2025年産米の概算金は60キログラム当たり約3万円と、通常の倍以上に設定されました。これは市場メカニズムを無視した人為的な価格つり上げに他なりません。 農水省とJA農協が展開する価格操作の手法は巧妙です。政府備蓄米の放出についても、消費者に近い卸売業者や小売業者ではなく、価格低下を嫌うJA農協に販売しています。さらに1年後の買い戻し条件を付けることで、実質的に市場への供給量増加を阻んでいるのです。 真の市場競争であれば、生産量が増加すれば価格は下落するはずです。しかし現状では、JA農協が在庫調整を通じて意図的に供給量をコントロールし、人為的に高値を維持しています。これは独占禁止法の趣旨に反する行為といっても過言ではありません。 消費者負担を増大させる政策の矛盾 減反政策の最大の問題は、消費者に不当な負担を強いている点です。現在の米価は60キログラム当たり2万6000円まで高騰しており、消費者が購入する精米5キログラム当たり4000円を超える異常な水準に達しています。2023年初頭には2000円程度だったことを考えれば、この2年間で倍増したことになります。 農水省は「需要に応じた生産」と美辞麗句を並べていますが、その実態は特定の高い価格を維持するために生産量を人為的に抑制する減反政策です。本来であれば1000万トンの生産能力があるコメを、意図的に650万トン程度に制限しているのが現実です。 市場経済の原則に従えば、価格は需要と供給のバランスで自然に決まるものです。政府が介入して生産量をコントロールすることは、市場の価格発見機能を阻害し、消費者に過重な負担を押し付ける行為に等しいといえます。 食料安全保障への逆行政策 皮肉なことに、農水省は食料安全保障の重要性を声高に主張しながら、実際には主食であるコメの生産能力を意図的に削減しています。人口減少時代とはいえ、輸出拡大や新用途開発により需要創出は可能なはずです。にもかかわらず、減産政策を継続することは食料自給力の根本的な弱体化を招く危険な政策です。 真の食料安全保障を実現するなら、生産能力を最大限に活用し、余剰分は輸出や戦略的備蓄に回すべきです。現在の政策は短期的な価格維持を優先し、長期的な国家の食料安全保障を軽視する本末転倒の施策といえるでしょう。
鈴木農水大臣がおこめ券に使用期限設定発表も自治体は配布拒否続出で破綻
使用期限付きおこめ券が自治体に不利益しかもたらさない理由 政府が物価高対策として推奨する「おこめ券」に、新たな問題が浮上している。鈴木憲和農林水産大臣が2025年12月5日の会見で、経済対策での配布予定のおこめ券に使用期限を設ける方針を正式に明らかにした。期限は2026年9月末までとする案が検討されており、従来の期限なしおこめ券とは異なる「臨時券」として新規発行される予定だ。 この決定は、重点支援地方交付金を活用する自治体にとって、むしろ不利益しかもたらさない制度設計だと言わざるを得ない。従来のおこめ券には期限がないという最大のメリットがあったにも関わらず、なぜ政府は自治体と住民にとって不利な条件を追加したのだろうか。 配布遅延と製造コスト増大の懸念 使用期限付きおこめ券の新規発行により、偽造防止の特殊加工に時間を要するため、短期間での大量発行は困難とされている。既存の券には使用期限がないため新規に発行することになるが、短期間に大量発行は難しいとの見方もあり、配布に遅れが生じないかが懸念材料となっている。 つまり、政府が期限設定を強要したことで、自治体は住民への迅速な支援提供ができなくなってしまった。物価高対策として緊急性を要するはずの支援が、制度設計の複雑化により遅延する可能性が高まっているのだ。 >「おこめ券に期限つけるって、急いで使わなきゃならないプレッシャーかけてどうするの」 >「期限付きって結局、国に返還させるための仕組みでしょ。住民のための支援じゃない」 >「従来のお米券は期限なしが売りだったのに、なんで改悪するの?」 >「自治体の負担増やして住民にも不便かけて、誰得なんだろう」 >「配布遅れるなら意味ないじゃん。物価高対策なのに本末転倒」 経費率20%の衝撃と自治体の反発 大阪府交野市の山本景市長は「経費率が10%以上と高い」「今高い米をムリして買う必要はない」として、おこめ券配布を拒否している。市長によると、おこめ券の配布にかかる経費は約20%で、5億円の予算があっても1億円近くが経費で消えてしまうという深刻な問題が明らかになっている。 経済評論家の加谷珪一氏によると、10億円のおこめ券が配布された場合、12%は印刷コストなどとして発券団体へ行くため、実際に引き換えられるおこめ券は8億8000万円になり、さらに輸送コストなどに8000万円かかるため、10億8000万円の予算を使って8億8000万円分の支援になるとされている。 この非効率性に対して、自治体による実施のばらつきも問題で、配布するかどうかは国に強制力がなく、自治体ごとの判断に委ねられており、財政力の弱い自治体などでは実施が困難で、地域間の支援格差が生じる懸念も指摘されている。 農業団体への利益誘導という根本問題 おこめ券は1枚当たり60円が印刷費や手数料といわれており、配布されることになればJA全農か全米販に入る。鈴木大臣は農水省出身の農水族議員であり、利権が絡んでいるのではないかと見る向きがあるという指摘も存在する。 券の配布は一時的な家計支援にすぎず、供給不足や流通構造の問題、減反政策の見直しなど、コメ問題に対する本質的な課題解決にはならない。むしろ需要を刺激し、さらなる価格上昇を招くリスクもある。 政府が推奨する重点支援地方交付金2兆円のうち4000億円をおこめ券などの活用を促す特別枠として設定しているが、これは本来、物価高に苦しむ住民への直接支援に使われるべき予算だ。それが農業団体への手数料支払いに消えていく構造は、政策の目的と手段が完全に逆転していると言わざるを得ない。 自治体は代替手段を選択すべき 交野市が受領される予定の約5億円の重点支援地方交付金の使い道について、「経費率が約1%の上下水道基本料金免除や経費のかからない給食無償化に充てたい」という方針は、まさに住民本位の合理的判断だ。 使用期限付きおこめ券は、配布遅延リスク、高い経費率、農業団体への利益誘導、住民への利便性悪化という四重苦を自治体に押し付ける制度設計だ。各自治体は、この不利益しかないおこめ券ではなく、水道料金減免、給食費無償化、電子クーポンなど、住民に直接的で効率的な支援を提供する代替手段を積極的に選択すべきである。
安部敏樹氏がおこめ券配布を「癒着疑惑」と批判、決済手数料12%を問題視し現金給付を提言
実業家の安部敏樹氏が2025年12月3日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」で、物価高対策として検討されているおこめ券配布について「業界団体との癒着と疑われる話」と厳しく批判しました。決済手数料の高さを問題視し、現金給付の方が効率的だと指摘しています。 12%の決済手数料を痛烈批判 安部敏樹氏は番組で、おこめ券500円で実際に買えるのが440円分であることから「60円が券単体にかかるコスト。決済手数料12%です」と指摘しました。「そんなシステム、今はあり得ない。高くても数パーセント」と述べ、現在のデジタル決済システムと比較して手数料が異常に高いと批判しました。 この日の番組では、重点支援地方交付金の使い道としておこめ券を配布する自治体と配布しない自治体があることが取り上げられました。東京23区では現時点で配布を決定した区がないことも紹介されています。 安部氏は「わざわざ10%程度決済手数料が乗っているようなものを公的に使う必要があるのかというと、全くないと思う」と断言し、税金の無駄遣いだと厳しく批判しました。 農水省と業界団体の癒着疑惑を指摘 さらに安部氏は「おこめ券自体が農水省と業界団体の癒着なんじゃと疑われちゃう話なので、非常によろしくない」と発言し、政策決定プロセスに対する疑念を表明しました。 おこめ券は全国米穀販売事業共済協同組合(全米販)や全国農業協同組合連合会(JA全農)が発行しており、500円で購入して440円分のお米と交換できる仕組みです。差額60円には印刷費、流通費、システム管理費などが含まれているとされています。 >「手数料12%って本当におかしい」 >「今時そんな高い決済手数料はない」 >「なぜ現金給付じゃダメなのか」 >「農水省と業界の癒着じゃないの」 >「税金の無駄遣いは許せない」 コメ需要喚起効果に疑問符 安部氏は、もしこれだけ高い手数料でもおこめ券を使う意味として「物価高の話としてはおかしいが、(意味が)あるとすればコメの需要喚起」と述べました。しかし「おこめ券をもらったからおこめを2倍買いますっていうのは、どれぐらいあるのか。ぼくはほとんど無いと思うけど、浮いたお金で他のものを買うという話」と需要喚起効果に疑問を呈しました。 「それをするなら現金給付をした方が今後のために、システムのためにも有効だと思うし、おこめ券である必要はまったくない」と結論づけ、政策の合理性そのものを否定しました。 政府の経済対策で推奨される方針 政府は2025年11月に閣議決定した総合経済対策で、重点支援地方交付金を約2兆円に拡充し、そのうち約4000億円を食料品高騰対策の新枠に割り当てています。おこめ券や電子クーポンでの活用を想定し、1人当たり3000円程度の負担軽減を目指しています。 すでに兵庫県尼崎市では全世帯を対象に440円分の券を5枚(2200円分)を配布し、愛知県日進市では65歳以上がいる世帯に440円分の券を10枚(4400円分)を送付するなど、各自治体で配布が始まっています。 鈴木憲和農林水産大臣は「本来ならもっとたくさん食べたいのにという需要に応える環境をつくれるか、しっかり検討したい」として、おこめ券配布に意欲を示していました。 効率性と透明性の課題 安部氏の指摘通り、おこめ券配布には多くの課題があります。配布にかかる事務費や輸送費を含めると、おこめ券として使える額の1.5倍程度の事業費がかかる例が散見されています。 また、現在のキャッシュレス決済では手数料は数パーセント程度が一般的で、12%という手数料率は確かに異常に高いといえます。政策の透明性や効率性の観点から、なぜ現金給付ではなくおこめ券なのかという根本的な疑問が残ります。 今回の安部氏の発言は、政府の物価高対策の在り方について重要な問題提起をしたものといえるでしょう。
鈴木憲和農相が食料品高騰対策を必須と発言 おこめ券は選択肢の一つ
鈴木憲和農相氏が2025年12月2日の閣議後記者会見で、重点支援地方交付金を活用した食料品価格高騰対策について「市区町村に対応いただきたい『必須項目』として基本的には位置づけをされている」と述べました。ただし「おこめ券」の配布自体は必須ではなく、自治体が複数の選択肢から選べる仕組みとなっています。 食料品高騰対策は必須、手段は選択可能 鈴木氏の発言は、一部の自治体が事務経費の多さから「おこめ券」配布の見送りを検討していることを受けたものです。農相は食料品価格高騰対策そのものは全市区町村に実施を求める一方で、その手段については自治体が選択できると説明しました。 具体的な選択肢として、おこめ券以外にも電子クーポン、プレミアム商品券、地域ポイントの配布、食料品の現物給付などが用意されており、「各自治体において、できる限り負担感が少なく、速やかな実施が図られる方法を選択して進めていただくことを期待する」と語りました。 そのため「おこめ券の配布を見送ったとしても、別の手段も取ることができる上、全ての市区町村に実施を求めるため、不平等感を招かないよう配慮されている」として理解を求めています。 >「おこめ券じゃなくても食料品支援があるなら助かる」 >「自治体が選べるのは良いけど、事務コストはどの方法でもかかりそう」 >「結局何らかの対策はやらないといけないってことね」 >「地域の実情に合わせて選べるのは合理的だと思う」 >「でも本当は減税の方が効果的なんじゃないの」 2兆円の交付金、4000億円が食料品対策枠 政府は補正予算案に重点支援地方交付金の拡充として2兆円を計上しました。このうち食料品価格の上昇に対応する特別加算として4000億円を確保し、1人当たり3000円相当を利用できるようにする方針です。 地方自治体が柔軟に使途を決められる物価高対策として設計された交付金ですが、今回は食料品高騰対策については原則として全1741市区町村に何らかの対応を求めるという方針が示されました。 内閣府などによると、国から自治体に交付金の利用を強制する権限はありませんが、今回の食料品価格高騰対策については全市区町村に対応を求めているといいます。国が財政負担するため、利用しない市区町村は基本的にないとみています。 事務コストの課題は残存 各市区町村に事業を任せるよりも、国が一括して実施した方がスケールメリットにより事務経費が軽減される可能性もあります。しかし政府関係者は「コメや子育て世帯、低所得世帯に限定するといった、地域の実情に合わせた支援ができる利点がある」と反論しています。 高市早苗政権の経済対策の柱となった「重点支援地方交付金」の拡充を巡り、自治体の事務コスト問題が再燃している状況で、どの手段を選択しても一定の事務負担は避けられません。 早ければ12月の地方議会で関連予算を可決してもらい、速やかな事業実施を市区町村に促していくとしていますが、早期の物価高対策の目的が自治体経由で剝落しかねない懸念も指摘されています。 減税こそ根本的解決策 そもそも物価高対策として最も効果的なのは減税です。毎日新聞の世論調査では、物価対策として「消費減税」を重視したが49パーセントで、「現金給付」16パーセントを大きく上回りましたという結果が示すように、国民は給付金や商品券よりも減税を求めています。 参院選で示された民意は明確に減税を支持しており、給付金は意味がないという声も強くあります。事務コストをかけて複雑な仕組みを構築するよりも、消費税減税や所得税減税による直接的な負担軽減こそが真の解決策でしょう。 自治体に選択肢を与えたことは評価できますが、根本的には減税による恒久的な負担軽減を優先すべきです。一時的な券配布や給付金では、物価高の根本的解決にはなりません。
農水省が外国漁船対策に27億円投入、日韓暫定水域の無秩序操業で日本漁業者支援強化
農水省が外国漁船対策で27億円投入、日韓暫定水域の無秩序操業に対応 農林水産省は令和7年度補正予算として、韓国・中国等の外国漁船対策に27億円を投入することが明らかになりました。日本海と東シナ海の広大な暫定水域で無秩序な操業が続き、日本の漁業者が深刻な被害を受けている状況への対策となります。 問題の背景と深刻化する被害 日本海と東シナ海において、本来、我が国が主権的権利を行使すべき水域に広大な日韓暫定水域や日中暫定措置水域等が設定され、外国漁船による無秩序な操業、漁具の投棄による漁場の荒廃や資源の悪化が生じています。 日韓暫定水域は竹島に関して日韓双方が領有権を主張したことから、竹島をないものとした海域の中間線付近に設置されました。しかし、暫定水域はいまだに韓国側の漁具で占拠され、日本漁船は操業ができない状況が続いています。 日韓漁業交渉の現状も深刻です。日中間では2017年6月以降、日韓間では2016年7月以降、漁業交渉が合意に至っておらず、2023年はロシア漁船に対してのみ操業が許可されました。 >「韓国の漁船が無法に操業して、日本の漁師は近づけないってひどすぎる」 >「27億円も使うなら、もっと強い取り締まりをしてほしい」 >「暫定水域って名前だけど、もう何十年も韓国に占拠されてるじゃん」 >「税金使って外国の違法操業の後始末とか、納得いかないわ」 >「漁業者への支援は必要だけど、根本的な解決にならないよね」 27億円の対策事業内容 農林水産省が発表した「韓国・中国等外国漁船操業対策事業」は、基金により日本の漁業者を支援する仕組みです。具体的には3つの支援策が実施されます。 まず「漁場機能回復管理協力」では、外国漁船によって荒らされた漁場の回復を図ります。外国漁船による漁具・施設被害の復旧支援等を支援します。 次に「漁業経営安定化支援等」として、日韓漁業交渉中断等の影響を受けた漁業者の経営を下支えします。最後に「外国漁船被害救済支援」では、外国漁船の操業状況調査・監視、外国漁船による漁具・施設被害の復旧支援等を支援します。 取り締まりの実態と限界 水産庁の取り締まり実績を見ると、問題の深刻さが浮き彫りになります。2023年の水産庁漁業取締船による外国漁船への取締実績は、立入検査7件、拿捕1件、違法設置漁具(かにかご、ばいかご等)の押収8件でした。 特に日本海大和堆周辺水域の我が国EEZでの中国漁船及び北朝鮮漁船による操業は、違法であるのみならず、我が国漁船の安全操業の妨げにもなっており、極めて問題となっています。水産庁は違法操業を行う外国漁船に対しては、放水等の厳しい措置により我が国EEZから退去させており、2023年は延べ68隻に退去警告、延べ4隻に対して放水を行いました。 長期化する問題と根本的解決の困難さ この問題は数十年にわたって続いています。2010年3月、日韓暫定水域が設定されてから10年以上が経過したが、暫定水域はいまだに韓国側の漁具で占拠され、日本漁船は操業ができない状況が続いていました。さらに、韓国漁船による日本のEEZ内への漁場侵害も頻発していました。 日本の水産庁や漁協は、官民を上げて韓国側の担当機関や漁協に事態を是正するよう申し入れをしているが、韓国側はこれを無視し続けています。そのため、漁民の間では、これら韓国漁船による無法行為の原因となった日韓漁業協定の不平等な運営への批判があります。 今回の27億円投入は被害を受けた日本の漁業者への支援としては重要ですが、外交交渉の停滞や暫定水域制度の根本的な問題解決には至っていません。水産物の安定供給確保と漁業者保護のため、政府には継続的な対策と外交努力が求められています。
農業従事者25%減、過去最大の減少幅
農業従事者、5年で過去最大の25%減少 農林業センサス速報 農林水産省は2025年10月28日、同年の「農林業センサス」(速報値)を発表し、それによると自営農業を主な仕事とする「基幹的農業従事者」の人数が102万1千人となり、前回の調査から25.1%(34万2千人)の減少を記録した。この減少率は過去最大となり、農業従事者の減少傾向が一層深刻化していることが明らかとなった。 基幹的農業従事者の減少、農業の将来に暗雲 「基幹的農業従事者」とは、農業を生業とし、自営農業を主な仕事としている人々を指す。2025年の農林業センサスによると、この数は102万1千人となり、前回調査に比べて34万2千人も減少した。減少率25.1%は過去最大であり、農業従事者の高齢化や後継者不足が、減少の主要な要因とされています。 農業従事者の減少は、農業生産における人的資源の不足を意味し、今後の農業の生産力や安定性に対して深刻な影響を与えることが懸念されています。また、農村地域の過疎化と相まって、農業の維持がますます困難になると予想されます。これにより、農産物の供給体制や地域経済への影響も懸念され、今後の対策が急務となるでしょう。 高齢化の影響と若年層の農業離れ 農林業センサスでは、農業従事者の高齢化が顕著であり、特に65歳以上の農業従事者が増加しています。現在、農業に従事している人口の大多数が高齢者であり、後継者不足が深刻化しています。若年層の農業離れが進む中、農業に従事する若者を増やすための施策が求められています。 > 「農業に興味があっても、収入や生活の安定性が不安。これじゃあ、若い人が農業に来たくても来れないよ。」 > 「農業は辛い仕事だけど、昔ながらの方法を続けるべきではない。新しい技術を取り入れて、効率化していかなければ。」 > 「どうしても高齢化が進んでいて、農業を続けられる人が減っていく。次世代への支援が急務だと思う。」 農業従事者の高齢化と後継者不足の問題を解決するためには、農業の効率化や新技術の導入、さらには若者が農業に興味を持てるような施策が必要とされています。また、安定した収入源を確保できるような支援も、若年層の農業従事者を増やすために不可欠です。 政府の支援と今後の展望 農林水産省は、農業の生産性向上や担い手の確保を目指し、さまざまな支援策を講じています。例えば、農業機械の導入支援や、農業経営の効率化を促進するための補助金などが実施されており、これらの施策がどれだけ効果を上げるかが今後の農業の持続性に大きく関わることになるでしょう。 ただし、農業従事者の減少と高齢化が進む中で、これらの支援策だけでは限界があると指摘する声もあります。今後の農業政策は、より一層の改革が必要とされるでしょう。
日本の米価高騰の根本原因は流通構造と減反政策 “備蓄米放出”では焼け石に水
備蓄米放出で米価は下がったか――構造的な流通の問題に光 備蓄米放出が及ぼした効果 2025年11月26日、鈴木憲和農林水産大臣はテレビ番組で、前任の小泉進次郎氏のときに行われた備蓄米の放出について、「あの当時は足りなかったので放出した。ただ価格をコントロールするのは難しい」と述べ、放出の成果については慎重な評価にとどめました。番組では「備蓄米放出は失敗だったと思うか」との率直な質問もありましたが、鈴木氏は「間違いというほどではない。当時はそう判断したのだろう」という言葉にとどめました。 実際、備蓄米放出などによる一時的な供給増で卸・相対取引価格はわずかに下落したものの、消費者が買う店頭価格は下がらず、高値が続いています。専門家もこの背景に流通構造の変化を指摘しています。 構造的問題――流通経路と減反の弊害 日本の米価高騰の根底には、長年にわたる政策とその後の農政変更、そして流通の歪みがあります。1970年から実施されてきた減反政策は、水田の作付け面積と米の生産量を抑えることで供給過剰を防ぎ、価格を高水準で維持するものでした。 2018年に形式上この減反政策は廃止されましたが、実態としては「適正生産量」の提示や転作支援の制度が残されており、米の供給量は大きく回復していません。これが近年の慢性的な供給不足と価格不安定の要因となっています。 さらに、流通構造の変化が問題を深刻化させています。かつては政府やJA(農協)を通じた集荷・流通が一般的でしたが、近年は集荷業者を経由しない流通ルートが拡大し、こうした「新たな流通経路」が全体の過半を占めるまでになっています。これにより、政府が備蓄米を放出しても、必ずしも店頭価格に反映されず、価格抑制の効果が薄れてしまうという報告があります。 つまり、供給面だけでなく「だれがどう流通させ、どう販売するか」という流通の構造そのものに問題があるわけです。 なぜ備蓄米の放出だけでは不十分なのか たとえ備蓄米を大量に市場に流しても、高い店頭価格を維持する仕組みが残っていれば消費者には届きません。実際、今年春に備蓄米の売り渡し方法を入札方式から随意契約に切り替えて流通を加速させたものの、価格は下がらず、多くの店では依然として高値が続いています。 また、備蓄米を放出した量は市場全体の必要量から見れば限られています。政府備蓄が仮に100万トンとしても、それは国内年間消費量のごく一部に過ぎず、放出量だけで需給バランスを根本から改善するには無理があるという見方もあります。 さらに、備蓄米放出によって需要が一時的に充足しても、根本的な「なぜ供給が減ってきたか」の構造は変わりません。生産者数の減少、高齢化、後継者不足、資材コストの高騰などは引き続き供給力を圧迫しています。 当該問題をどう根本解消すべきか 現在の状況を見ると、備蓄米放出などの一時しのぎでは不十分です。根本的な解決には以下のような改革が必要です。 一つは、米の生産調整や価格維持を目的とした過去の政策(減反など)を見直し、生産力の拡充を図ることです。収量の多い品種の導入や機械化で効率を上げ、生産性を向上させるべきです。 もう一つは、流通・販売における透明化と多様化です。特定の業者や経路に依存しないようにし、政府備蓄だけでなく、民間流通や輸入米も含めて供給の安定を図るべきです。 また、消費者負担を軽減する施策として、たとえば一律の補助ではなく、生活困窮者向けの支援や、必要な分だけを手に入れやすくする制度の検討も必要です。 現在のような「減反で供給抑制→高価格維持→備蓄放出で一時しのぎ」という悪循環を断ち切らずに続けることは、「価格を安定させるため」と言いながら、実際には消費者にも生産者にも不利益を強いる構造を温存するに過ぎません。 結論――備蓄米放出は“応急処置”、根治には遠い 備蓄米放出は消費者の家計を一時的に助ける「応急処置」にはなりましたが、それだけでは根本的な米価高騰や供給不足を解消することはできません。むしろ、流通構造のゆがみや、長年の減反政策による生産力の低迷といった、構造的な問題を直視し、改革することが不可欠です。 もし政府が本気で「国民の食と暮らし」を守るつもりなら、単なる価格抑制ではなく、制度そのものを見直すべきです。 備蓄米放出は一過性の手段。真に必要なのは、供給力と流通の透明性を高める政策転換です。
鈴木農水大臣が小泉前大臣の代わりに謝罪、米価高騰めぐる発言で異例の事態
鈴木憲和農林水産大臣が2025年11月25日の衆院農水委員会で、小泉進次郎前農水相の米価高騰をめぐる発言について謝罪する異例の事態が発生しました。立憲民主党の近藤和也議員の追及により、前任者の代わりに現職大臣が頭を下げるという前代未聞の光景が展開されました。 小泉発言が引き起こした業界への打撃 問題の発端は、小泉進次郎農水大臣が6月5日の衆院農林水産委員会で「社名は言いませんけど、米の卸売の大手の売上高、営業利益を見ますと、営業利益はなんと対前年比500%くらい」と発言したことにあります。この発言により、木徳神糧などのコメ卸大手に対する批判の声が一部で上がっていた状況が生まれていました。 小泉進次郎農水相の発言により、神明・木徳神糧・ヤマタネら米卸大手に疑惑の目が向けられ、ネット民にとっては"謎解きゲーム"の開始となったのが実情でした。特定の企業が実名で批判されることはありませんでしたが、木徳神糧は「市場価格をつり上げたり、買い占めや出し惜しみで流通を阻害したりといった事実は一切ない」とのコメントを発表し、不当な価格操作を否定せざるを得ない状況に追い込まれました。 >「小泉さんの発言で企業が悪者扱いされるのはおかしい」 >「社名を伏せても特定できる発言は無責任すぎる」 >「前大臣の尻拭いを後任がするのは気の毒だ」 >「農林水産省として統一見解を示すべきだった」 >「企業側の説明をもっと聞くべきだった」 近藤議員の厳しい追及 立憲民主党所属の衆議院議員で4期を務める近藤和也氏は、この問題について鈴木大臣を厳しく追及しました。近藤議員は「米価高騰に関して前大臣が米の卸業者に対して『コメの流通は複雑怪奇、ブラックボックスという指摘』と委員会で言われた。さらには『営業利益がなんと対前年比500%くらい』ということを発言された」と指摘しました。 その上で「それを受けて、その企業はわざわざ『ステークホルダーの皆様へ』ということで『ご不安やご不信を真摯に受け止め、引き続き透明性を持って説明し、信頼の維持に努めて参ります』と発表した」として、企業側が防戦に回らざるを得ない状況に追い込まれたことを問題視しました。 鈴木大臣の苦渋の謝罪 鈴木大臣は当初「小泉前大臣の答弁に関しては、当時の米の流通状況等への認識なので、私の方からコメントをすることは差し控えたい」と前任者の発言への言及を避けようとしました。しかし近藤議員から「前の農林水産大臣として、特定の業界の方・事業者のことをこの委員会の場で、ある意味ほとんど名指しに近い形で否定されたわけだ。それで『前任者のことは差し控える』ということは、私は無責任だと思う」と追及されると、最終的に「大変不愉快な思いをされたということであれば、私の方からもお詫びを申し上げたい」と謝罪しました。 政治的責任の所在の曖昧化 今回の事態は、政府内での発言の一貫性と責任の所在という重要な問題を浮き彫りにしています。鈴木憲和農相は小泉進次郎防衛相と対照的に「価格はマーケットの中で決まるべきだ」との見解を示し、コメ価格に「コミット(関与)しない」と述べているように、両者の政策スタンスには明確な違いがあります。 しかし、前任者の発言により生じた問題の後始末を現職大臣が行うという構図は、政府の政策一貫性への疑問を生じさせるものです。特に小泉氏が現在も防衛大臣として閣内にとどまっている中で、農水省の現職大臣が過去の発言について謝罪するという異例の事態は、政府内の意思疎通不足を露呈したと言えるでしょう。
鈴木憲和農水相が水産物輸出多角化を強調、中国の突然禁輸措置で依存リスク露呈
中国の"機嫌による禁輸"が示す深刻な脅威 鈴木憲和農水相、輸出先多角化を強調も日本水産業界は中国依存脱却に苦慮 中国政府が2025年11月19日、日本産水産物の輸入を事実上停止したことを日本政府に通達した。この措置は、高市早苗首相が台湾有事に関して「存立危機事態になり得る」と国会で答弁したことへの対抗措置とみられる。鈴木憲和農林水産相は25日の記者会見で、輸出先の多角化支援を引き続き進める方針を表明したが、中国の傲慢な態度は日本の水産業界にとって深刻な懸念材料となっている。 高市首相答弁で突然の禁輸措置 今回の輸入停止は、2024年6月に福島や宮城など10都県産を除く水産物の輸入再開を中国が発表し、11月には北海道産ホタテの対中輸出が再開したばかりのタイミングで実施された。中国側は「福島第一原発の処理水に関するモニタリングが必要」という表面的な理由を挙げているが、実際には高市首相の台湾有事発言に対する報復措置であることは明らかだ。 >「処理水問題は口実で、結局は政治的な理由による嫌がらせでしょ」 >「今度は何が気に入らなくて貿易停止になるのか、もう付き合いきれない」 >「中国頼みの商売なんてリスクが高すぎる。別の国に売り先を見つけるべき」 >「またかよ...いつまで中国の顔色を伺わなきゃいけないんだ」 >「輸出先を分散させておけば、こんな時でも慌てなくて済むのに」 中国外務省の毛寧報道官は19日の記者会見で、日本は水産物輸出再開の条件を満たしていないと指摘し、高市首相の発言が撤回されなければ「重大な対抗措置」を取るとも警告した。これに対し、木原稔官房長官は「中国政府から連絡を受けたという事実はない」と否定したが、実際に中国向けの水産物輸出は滞っている状況だ。 過去最高を更新した水産物輸出の実態 皮肉なことに、中国の輸入停止措置があった2023年でも、日本の水産物輸出額は3901億円と前年を上回り過去最高を更新した。これは輸出先の多角化が一定の成果を上げた証拠でもある。2024年の農林水産物・食品輸出実績では、水産物は3609億円となり前年比7.5%減少したものの、中国以外の国・地域への輸出が大幅に伸びている。 特にホタテ貝の輸出先をみると、従来の中国依存から脱却し、米国(191億円)、台湾(121億円)、ベトナム(106億円)、韓国(78億円)、香港(51億円)と多様化が進んでいる。中国向けが前年比89.9%の大幅減となったにもかかわらず、他国向けの輸出増加で全体としては輸出増を維持できている。 輸出先多角化の必要性が改めて浮き彫りに 今回の一連の出来事は、中国という国がいかに機嫌や政治的思惑によって突然貿易措置を変更する危険な相手国であるかを如実に示している。2023年の福島第一原発処理水放出時の全面禁輸、そして今回の再禁輸と、中国は科学的根拠よりも政治的な都合を優先して貿易カードを使い回している。 鈴木農水相が強調する通り、「輸出先の多角化支援を引き続き行っていく」ことは極めて重要だ。現在の中国のように、他国の政治的発言を理由に突然輸入禁止や規制圧力をかけてくる国を貿易相手として頼ることは大変危険である。日本の水産事業者は中国依存を減らす取り組みを進めており、帝国データバンクは「2023年当時のような『ショック』までは至らない可能性もある」と分析している。 これまで日本は中国市場の巨大さに目を奪われ、過度に依存してきた面がある。しかし、台湾問題、歴史認識問題、領土問題など、中国との間には常に火種が存在し、それらが突然貿易制裁という形で表面化するリスクが極めて高い。そろそろ日本はこのような傲慢で予測不可能な態度に気づき、真剣に輸出先を多角化すべき時期に来ている。
李逸洋台湾駐日代表、日本水産品爆買い呼びかけ 日台市民の絆強化
李逸洋台湾駐日代表、日本の農水産品「爆買い」呼びかけ 台湾の台北駐日経済文化代表処の李逸洋(リー・イーヤン)代表(駐日大使に相当)が、日本の農水産品を積極的に購入して日本を応援する「爆買い」を台湾の人々に呼びかけました。背景には、高市早苗首相の台湾有事に関する国会答弁を受け、中国が日本産水産物の輸入を事実上停止したことがあります。李代表は過去の日本からの支援への感謝を示しつつ、今回の事態を市民レベルで乗り越え、日台の絆をさらに深めるよう訴えました。 中国の経済圧力に対する台湾の反応 李逸洋代表は11月21日、声明を発表しました。中国による輸入停止を「日本経済への報復」と位置づけ、台湾の人々に日本製の水産物や農産物を購入するよう呼びかけています。李代表は「日本経済が中国から損害を受けないよう、台湾市民ができることは日本製品を購入して支えることです」と明言しました。 > 「これは私たちができる小さな応援ですが、意味のある行動だと思います」 > 「安倍元首相が台湾パイナップルを応援してくれたこと、今でも忘れられません」 > 「台湾と日本、互いの製品を買い合うことで絆がもっと強くなります」 > 「日本の魚介類、やっぱり美味しいし応援したい」 > 「こういう市民レベルでの支援が外交にもつながると信じています」 李代表は特に、中国が2021年に台湾産パイナップルの輸入を禁止した際に、日本が積極的に支援したことに感謝を述べています。当時、安倍晋三元首相が台湾産パイナップルのプロモーションを率先し、日本の消費者も応援した結果、現在日本は台湾産パイナップルの最大の輸出先になっています。 日台の農水産品による相互依存 声明では、日台間の農水産品の輸出入関係を「互恵関係」として強調しました。台湾は日本の干し貝や和牛、イチゴ、梨などを輸入し、日本は台湾産のパイナップルやマンゴー、マグロなどを購入しています。李代表は「市民が食を通じて支え合うことで、国同士の関係以上に信頼が育まれます」と語ります。台湾の人口は日本の約5分の1ですが、市民レベルでできる支援が積み重なれば、経済的な絆はより強くなるとの考えです。 > 「日本の和牛、美味しいので買い続けたいです」 > 「台湾のパイナップルを買ってくれた日本に恩返し」 > 「こういう小さな行動でも外交に影響するんですね」 > 「中国の圧力に負けず、私たちも応援します」 > 「日台でお互いの産品を支え合う関係が素敵です」 李代表は「爆買い」という表現を使ったのは、堅苦しい呼びかけではなく、楽しく支援してほしいという意図からです。市民の主体的な参加を促し、経済と友情を同時に深めることを狙っています。 日台友好の象徴としての意味 今回の呼びかけは単なる消費活動を超え、日台の結束の象徴として受け止められます。過去の支援に対する謝意を具体的に示すことで、台湾側が日本を信頼していることも明らかになりました。日本側もこの呼びかけを、市民の目線での外交支援として評価できるでしょう。両国の農水産品の取引が活発であれば、経済面での互恵関係はさらに強固になります。 李逸洋台湾駐日代表の呼びかけは、日台の市民が経済面でも互いを支える関係を象徴するものです。過去の日本からの支援への感謝も込められ、単なる外交的メッセージ以上の意味を持っています。今後、個人の消費活動と政府間協力が連動することで、日台の絆はさらに強化されるでしょう。
鈴木憲和農水相「世界中の皆さん日本の美味しい食を愛して」中国輸入停止に毅然対応
鈴木憲和農水相が中国の水産物輸入停止に毅然と対応し、「世界中の皆さんに日本の美味しい食を愛して」と呼びかけた。台湾からの温かい支援に感謝の意を示しながら、科学的根拠に基づく交渉継続を表明した。 42歳農水相が示した冷静な対応 鈴木憲和農林水産大臣は1982年生まれの42歳で、東京大学法学部卒業後、2005年に農林水産省に入省した元官僚だ。高市内閣では農政のエキスパートとして重要な役割を担っている。 1月21日の記者会見で鈴木農水相は、中国による日本産水産物の輸入停止について冷静な姿勢を示した。「中国への輸出については、科学的根拠に基づいて、規制の撤廃も含めて働きかけている。粘り強くやっていく」と述べ、感情的な対立を避けて客観的な事実に基づく対話を重視する考えを表明した。 鈴木氏は「世界中の皆さんが、日本の品質の高い、美味しい食を愛し、消費してもらい、結果として日本の農林水産業が稼げる構造になることが大変歓迎すべきことだ」と語った。 高市発言で再び揺らぐ日中関係 今回の中国側輸入停止措置の直接的な契機は、高市首相の台湾有事に関する国会答弁だった。高市首相が11月7日の衆院予算委員会で、台湾有事が日本の集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」になり得ると述べたことに、中国が激しく反発している。 中国外務省は14日、国民に対し日本への渡航を控えるよう呼び掛ける通知を出し、その後20日には日本産水産物の輸入手続きを停止する意向も政府に伝達した。 中国は2023年8月の東京電力福島第1原発処理水海洋放出を理由に日本産水産物の輸入を全面停止していたが、2024年6月には宮城や福島など10都県を除く日本産水産物の輸入を再開していた。しかし、政治的な対立により再び貿易に影響が出る形となった。 台湾からの温かい支援が話題に まさにこの時期、台湾から日本支援の温かいメッセージが相次いでいる。 頼清徳総統は20日、X(旧ツイッター)で「きょうの昼食はお寿司と味噌汁です」と日本語で投稿し、「鹿児島産のブリと北海道産のホタテ」とハッシュタグを添えて、笑顔でホタテをはしでつまんでいる写真も掲載した。 台湾の国家安全会議秘書長も同日、「北海道のホタテは私の大好物、通風をものともせずに食べますよ」と商品の写真と合わせて投稿。「日本に行く準備をしている人も多いですね。羨ましい」と書き込み、魚介類の消費で日本を支援する姿勢を示している。 台湾政府高官が「痛風をものともせず」と表現したのは、ホタテなどの魚介類がプリン体を多く含むため痛風の原因になりやすいことを承知の上で、それでも日本支援を優先する強い意志を示したものと受け取られている。 科学的根拠重視の姿勢を堅持 鈴木農水相は今回の事態について、政治的な感情論に流されることなく科学的根拠に基づく対話を重視する姿勢を一貫して示している。処理水の海洋放出についても国際原子力機関(IAEA)の安全性評価を得ており、科学的には問題ないとの立場を維持している。 「これからも輸出拡大、訪日される人に国内で美味しいものを食べてもらうことが増えるよう努力したい」と強調し、一国に依存しない多角的な輸出戦略の重要性も示唆した。 実際、台湾などアジア諸国での日本産水産物の需要は高く、中国以外の市場開拓が進んでいる。台湾の支援は単なる政治的な身振りではなく、実際の経済効果も期待される実質的な連帯となっている。 農政エキスパートの冷静な判断 鈴木氏は開成高校、東京大学法学部を経て農林水産省に入省し、品目横断的経営安定対策などに携わった農政のプロフェッショナルだ。官僚時代の経験を活かし、政治的な圧力に動じることなく、長期的な視点で日本の農林水産業の発展を図る姿勢を示している。 中国の対抗措置については、過去の事例を踏まえて冷静に対応する構えだ。2021年には台湾パイナップルの輸入停止、その後の日本産水産物全面禁輸など、中国は政治的対立を経済制裁に結び付ける手法を繰り返している。 鈴木農水相の「粘り強くやっていく」という発言は、短期的な政治的対立に左右されることなく、科学的根拠と国際基準に基づいて着実に問題解決を図る決意を表明したものと評価されている。
広島県養殖カキ大量死、鈴木憲和農水相が現地視察へ
広島県・養殖カキ大量死問題、鈴木憲和農水相が現地視察へ 養殖カキの一大産地である広島県で、異常な大量死が相次いでいることを受け、鈴木憲和農林水産大臣が対応に乗り出しました。10月に水揚げが始まった養殖カキで、6~9割に及ぶ死滅が報告されており、漁業者の打撃は深刻です。鈴木大臣は18日の閣議後記者会見で、「被害状況の把握と支援をしっかりやりたい」と語り、19日に東広島市の養殖場を訪問して関係者と意見交換する方針を明らかにしました。 被害規模・状況 広島県東広島市や呉市の海域では、養殖中のカキが6割~9割死んでいるという報告があります。また、岡山県や兵庫県の一部区域でも、水揚げ直前の養殖カキで被害が確認されており、単一県域の問題にとどまらない広域的な影響が懸念されています。 養殖現場では「例年の売上が2~3割になる」という声も出ており、地域の漁業・水産加工業が厳しい局面に立たされているという指摘があります。 原因の手がかりと政府の見解 現在、正確な原因は特定されていません。広島県の水産海洋技術センターなどの調査では、雨が少なかったことによる海水の塩分濃度上昇や、9月の海水温が平年より平均で2.4℃高かったことなどが“へい死”(原因不明の死滅)を引き起こした可能性として挙がっています。 鈴木大臣自身も「海洋環境を完全にコントロールすることは難しい」と語る一方で、「漁業者への打撃を和らげるよう、しっかり対応したい」と述べ、被害の拡大に懸念を示しています。 政府・自治体の対応と焦点 鈴木大臣は19日に東広島市の養殖場を訪れ、現地視察と養殖業者との意見交換を予定しています。これに先立ち、広島県の知事も「本場の県としてしっかり支えていきたい」として、国の財政支援の検討を表明しています。 焦点となるのは、被害の全体像の早期把握と、漁業者・養殖業者に対する支援策の迅速な提示です。例えば、被害状況を確認するための緊急調査、死滅したカキの回収・分析、塩分・水温など海洋環境のモニタリング強化、売上減少に伴う経営支援などが検討されるべき課題です。 課題とリスク 一方で、課題も少なくありません。原因が明確にならなければ、同様の被害を防ぐための根本対策が打てません。さらに、養殖業者側には設備更新や作業見直しの負担が生じる可能性があり、追加の経済的支援が求められます。加えて、被害が複数県域にまたがることで、対応のルール統一や支援の公正性確保が難しくなるおそれもあります。 広島県産養殖カキの大量死問題は、単なる農水産業の一部被害ではなく、地域経済・雇用・食文化にまで波及し得る深刻な事態です。鈴木憲和農水相が自ら現地に足を運んだのは、被害の実態を肌で把握し、迅速な支援につなげるための意思表示といえます。今後は、原因究明とともに漁業者が安心して養殖事業を継続できる体制の構築が不可欠です。
新米「不良在庫」で神明藤尾益雄社長が国に泣きつき、米店は冷笑「恥ずかしくないのか」
新米が「不良在庫」となる皮肉な事態 卸売業者の泣きつく姿に米店は冷笑 昨年夏の記録的なコメ不足から一転、今度は新米が売れずに「不良在庫」と化している。高値で仕入れた2024年産新米を抱えて困窮した卸売業者が「国に買い取ってもらうしかない」と訴える一方、昨年在庫不足で苦しんだ米店からは「恥ずかしくないのか」との冷ややかな声が上がっている。 首都圏の老舗米店店主・小島敏郎さん(仮名)は、スーパーの米売り場で不審な光景を目にしていた。店頭に並ぶのは「令和6年産」の米ばかり。多くは卸売り大手の商品だ。 昨年夏から秋にかけて、小島さんら米店が卸売業者に発注しても「在庫はない」と断られ続けた。商品が底をつき、閉店を検討する米店もあった。ところが今、店頭には潤沢に令和6年産米が並んでいる。「実際は、卸売り大手は米の在庫を持っていたのです」と小島さんは憤る。 さらに問題なのは価格設定だ。令和6年産米は現在5キロ4500〜5000円で販売されているが、昨年の仕入れ値は60キロ2万2000円程度だった。今年の仕入れ値3万3000円前後と比べれば、はるかに安い。「安く仕入れた6年産米を、新米高騰の今売って利益を上げている」と小島さんは指摘する。 >「昨年から米が足りないって騒いでたのに、結局持ってたんじゃん」 >「卸業者のせいで米店が困ってたのに、今度は国に泣きつくとか」 >「高く買い集めておいて売れないから助けてって、都合良すぎない?」 >「普通の商売でそんなこと言ったら笑われるよね」 >「農家も消費者もバカにしてる」 高値で仕入れた新米が重荷に しかし皮肉なことに、卸売り大手は決して潤沢な利益を享受できていない。今年になって高値で新米を集めすぎて、相当困っているのではないかと小島さんは分析する。 銘柄米で5キロ5000円前後という高騰しすぎた価格に、消費者が購入をためらっているのだ。実際、卸売業者から国に支援を求める発言が相次いでいる。 JA全中の山野徹会長は2024年10月の会見で「備蓄米の買い入れや買い戻し、機動的な対応が必要だ」と訴えた。米卸売り最大手・神明ホールディングスの藤尾益雄社長は「正直、60キロ3万5000円で買った米を、2万5000円では売れない。国が買い取って安く売るしかないのではないか」と語った。 小島さんはこうした発言に強い不快感を示す。「昨年、売る米がなくて閉店した米店もあったのです。高値で買い集めておいて『売れないから国に買い取れ』なんて、ずいぶん都合のよい話だと思います」 ブローカーからの怪しい電話が急増 新米販売不調の影響は卸売業者だけにとどまらない。最近、小島さんの元に「米を安くするから買い取ってほしい」という電話が次々とかかってくるようになった。電話の主の多くが、これまで米を扱ったことのないブローカーだという。 昨年農家に買い付けに現れた「転売ヤー」とは違い、米自体は検査印が押されたきちんとしたものだが、小島さんは警戒を強めている。米を「もっと高く売れるだろう」と踏んだ集荷業者が、卸売業者への売り抜けに失敗し、販売に長けたブローカーに依頼しているのだろうと推察している。 他の米店にも同様の電話がかかっているため、小島さんは注意喚起を行っている。「取引が初めてのブローカーでは、代金を支払っても商品が引き渡される確証がない。必ず現地でトラックに米が積まれるのを確認してから支払うべきです」 消費者は品質より価格重視に 消費者が米の高値に慣れつつある一方、小売業者が求めているのは売りやすい「安い新米」だ。「最高品質の1等米よりも2等米が卸売業者から買われています。質より価格ありきです」と小島さんは説明する。 通常の米よりも小粒の「中米」も人気だという。これらの米をブレンドして、少しでも安く売れる商品を作るのが現状だ。農林水産省によると、10月27日〜11月2日に全国のスーパーで販売された銘柄米5キロの平均価格は税込み4540円で過去最高となった。それに対し、ブレンド米は3500円前後と比較的安値で推移している。 興味深いことに、小島さんの店では「特別栽培米」の売れ行きが好調だという。無農薬や有機肥料を使用した特別栽培米は、以前から5キロ3000円程度の販売価格だった。通常栽培の銘柄米価格が高騰したため、特別栽培米に割安感が出た結果、価格は5100円前後と昨年の約1.5倍になったものの、客足は増えているという。 流通目詰まりが今度は米余りで発生 小島さんの悩みは、東北地方を中心とした新米入荷の遅れだ。例年なら10月中にほぼ全て入荷するが、大幅に遅れている。新米全体の売れ行きが悪く、卸売業者の倉庫に空きができないため、遅く収穫された東北地方の新米の入庫が遅れているのだ。 かつて農水省が米価高騰の原因として主張していた「流通の目詰まり」が、今度は「米余り」によって実際に起きているという皮肉な状況となっている。2024年産米の相対取引価格は60キロ当たり2万4665円と、比較可能な1990年以降で過去最高を記録した。 米価高騰の背景には、2023年の猛暑による品質低下と民間在庫の大幅減少がある。農水省の調査では、2024年産米の収穫量は前年比18万トン増加したものの、集荷業者の在庫が49万トン減少していたことが判明している。 コメ高騰による消費者離れへの懸念も強まっている。JA全中の山野徹会長は「高値で推移すると、消費者離れが出てくるので、適正な価格を求めている」と述べており、米業界全体が価格と需要のバランスに頭を悩ませている状況だ。
鈴木憲和農水相「お米券」政策に青山和弘氏が金券ショップ換金懸念を指摘
鈴木農水相の「お米券」政策が物議を醸しています。高市早苗総理の新内閣で農林水産大臣に就任した鈴木憲和氏が、コメ価格高騰対策として「お米券」の配布に強い意欲を示している一方で、元日本テレビ政治部記者の青山和弘氏は制度設計への懸念を表明しています。 この政策転換の背景には、石破茂前総理が進めたコメ増産方針を180度変更する動きがあり、政治の舞台で大きな話題となっています。 自民党内で浮上した「疑似政権交代」批判 高市政権は石破前政権の下で掲げられた米の増産・供給拡大路線を180度転換し、市場任せ・生産調整型へと政策を大きく切り替えました。青山和弘氏はこの急激な方針変更について、「自民党の疑似政権交代が起こっただけなのに、180度変わったというのは問題が大きい」と厳しく批判しています。 石破茂前首相自身も「転換しなきゃいかんでしょ!」と鈴木農水相のコメ増産路線の変更に不快感を示しており、党内の亀裂が表面化している状況です。鈴木憲和農相が就任早々、大炎上している。石破前政権が打ち出した増産路線を一転、方針変更させたからだとされ、生産者と消費者の分断が加速している現状があります。 >「コメ価格は高いままで困っています」 >「消費者のことを本当に考えているのでしょうか」 >「おこめ券より値段を下げて欲しいです」 >「政権が変わるたびに政策が変わるのは不安です」 >「農家も消費者も振り回されている感じがします」 「お米券」制度への具体的な懸念 青山氏が特に問題視しているのは、お米券が「金券ショップに持って行って換金してもらえる可能性もある」という点です。お米券は換金率の高い金券として、買取に持ち込まれやすい金券類であり、金券ショップでは1枚420円から500円前後で買い取られている現実があります。 おこめ券は全国のスーパーや米穀店、デパート、インターネット通販などで購入および引き換えができるほか、金券として換金することも可能で、ほぼ間違いなく額面よりも価値が下がりますが、換金率100%も十分可能という専門家の指摘もあります。 この制度設計の問題点は明らかです。政府が税金を使って配布したお米券が、本来の目的である食料支援ではなく現金化の手段として利用される恐れがあることです。コメ価格高騰による消費者負担を直接和らげる即効性の高い物価高対策として、クーポンや現物給付の活用が最も迅速かつ確実だとする農水相の狙いとは裏腹に、制度の抜け穴が指摘されています。 現実的な代替案への期待 実際、コメ価格は深刻な状況にあります。スーパーで販売されるコメ5キロあたりの平均価格は4251円と7週連続で4000円台を記録しており、家計への圧迫は無視できません。 JA全中の山野徹会長はお米券の配布を「一つの策ではないか」として支持する意向を表明している一方で、現在の物価高は明らかに数十年に渡る自民党の失策です。物価高対策として財政出動や減税は一刻の猶予も許されない状況にあります。 むしろ根本的な解決策として、備蓄米の放出による価格抑制や、構造的な農業政策の見直しこそが求められています。石破氏はコメ価格について「主食が高ければいいって話にはならないです。主食は安い方がいいに決まってます」と指摘しており、本質的な価格対策の必要性を訴えています。
鈴木農水相、高市総理の食料自給率100%目標は「将来の実現」 まず2030年度45%達成優先と表明
鈴木憲和農林水産大臣は2025年11月11日の記者会見で、高市早苗総理が参議院代表質問で示したカロリーベースの食料自給率100%を目指すとの強い思いについて、「まずは2030年度に45%とする目標の達成に向けて施策を講じる」と述べ、100%達成は将来の長期目標との見解を示しました。この発言は、現実的な政策運営と理想的な目標のバランスを取った政府の姿勢を示すものとして注目されています。 鈴木大臣は会見で「こうした方向でやっていくことの先に、将来輸出も含めて食料自給率100%というものが達成をできる」と述べ、段階的なアプローチを強調しました。現在の食料自給率は38%にとどまっており、まずは既定の目標である45%達成に集中する考えを明確にした形です。 高市総理の食料安保への強い意欲 高市総理は先週の参議院代表質問で、カロリーベースの食料自給率について「100%を目指していきたいという強い思い」を表明していました。記者からは「現状は38%、目標45%ということで、100%はかなり現実味が乏しく、総理自身も課題が多いということは認めている」との指摘がなされ、農水大臣の見解が求められていました。 これに対し鈴木大臣は「農林水産省といたしましても、食料自給率を向上させていく必要があるというふうに考えており」と政府として食料自給率向上の重要性を認識していることを強調しました。その上で、食料・農業・農村基本計画で設定された2030年度に45%とする目標の達成を当面の最優先課題として位置づけました。 一方で、高市総理の所信表明演説では「食料自給率100%を目指す」と明言されており、これが政府の中長期的な方向性であることは間違いありません。鈴木大臣も「将来輸出も含めて食料自給率100%というものが達成をできる」と述べ、総理の方針を支持する姿勢は示しています。 >「食料自給率100%は現実的に可能なのか」 >「まずは45%達成を優先すべきだ」 >「輸出を含めれば100%も夢ではない」 >「農業政策の抜本的な見直しが必要だ」 >「食料安全保障は国家の重要課題だ」 参政党も同様の公約を掲げる 興味深いことに、今年6月の参議院選挙では参政党も食料自給率100%の公約を掲げていました。参政党の神谷宗幣代表は記者会見で「間違った農政を考え直す。増税するほど国民生活が苦しくなり人口が減るという負の流れを変えたい」と訴え、自国食料生産の重要性を強調していました。 参政党の公約には、食料自給率100%の実現とともに、外国人労働者の単純労働者受け入れ制限や外国人の土地購入厳格化なども盛り込まれており、食料安全保障を包括的な安全保障政策の一環として位置づけていました。 このように、食料自給率100%という目標は、政府与党から野党まで幅広く共有される国民的な課題として認識されていることが明らかになっています。しかし、その実現に向けた具体的な道筋や時期については、現実的な検討が必要というのが政府の立場です。 農政の課題と現実的な対応 現在の日本の食料自給率は、カロリーベースで38%、生産額ベースでも68%にとどまっています。これは先進国の中でも極めて低い水準であり、食料安全保障上の大きな課題となっています。 鈴木農水大臣は就任時に、高市総理から5つの指示を受けたことを明らかにしています。その中には「食料・農業・農村基本法に基づき、食料安全保障の確保等を推進する」「完全閉鎖型植物工場や陸上養殖施設等を展開し、米の安定供給を推進する」「2030年に農林水産物輸出を現在の1.5兆円から5兆円に拡大する」などが含まれています。 これらの指示は、食料自給率向上と輸出拡大を同時に進める戦略を示しており、「将来輸出も含めて食料自給率100%を達成する」との大臣発言とも整合性が取れています。 ただし、専門家からは「高市首相は所信表明で『食料自給率100%を目指す』と掲げたが、自給率を上げると言いながら生産調整するのは大きな矛盾がある」との批判も出ています。実際の農政運営では、減税優先の財政方針との兼ね合いも含めて、現実的な対応が求められているのが実情です。 政府は今後、食料・農業・農村基本計画に基づいて具体的な施策を展開し、段階的な自給率向上を図っていく方針です。食料自給率100%という理想と現実的な政策運営のバランスを取りながら、国民の食料安全保障確保に取り組む姿勢を示していると言えるでしょう。
新米期も価格下がらず 集荷競争激化でコメ5kg袋4328円
新米期も下がらないコメ価格 10月27日~11月2日の1週間における5キログラム入り精米の平均小売価格は、前年同時期と比べて明確に上昇し、4328円となり、前週比で49円の高値をつけた。農林水産省が発表している全国約6,000店調査のデータによるもので、5週連続の値上がりとなっている。記事が指摘する「新米の季節にも価格が下がらない」状況は、この統計と整合する。 ところが、在庫は一部で“山積み”の状況にもかかわらず値下げが実現していない。多くの小売店では古い産年の米(いわゆる「古米」)をプライベートブランド等で値下げしているが、新米については仕入れが高値であったため販売価格を引き下げにくい構造がある。 なぜ価格が下がらないのか まず、農林水産省の報告によれば、需給面では作柄や生産量に明らかな激減というわけではないものの、流通・在庫・取引構造に複数の歪みがあると分析されている。例えば、民間在庫の取り崩しが進んでおり、流通段階において卸売業者が“次期を見据えた調達価格”を上振れで提示せざるを得ない状況があった。 次に、記事が「集荷競争が激化」しているとする点にも根拠がある。取材では、産地で商系の集荷業者がJA(農協)提示価格を上回る価格を提示して農家から仕入れており、これが仕入れコストを押し上げているという。 さらに政府備蓄米(国の予備的な在庫米)を市場投入して価格を抑える方策にも支障があったことが指摘されており、放出時期の遅れが流通関係者の“価格低下への期待”を削いでしまったという分析がある。 以上を整理すれば、在庫があるように見えても、流通・販売価格には「仕入れが高い」「先行きを見て価格を下げにくい」「制度的な価格抑制策が充分に機能していない」という三重の重みがかかっており、これが価格下落を阻んでいる。 新米シーズンでも“割高”の背景 一般に「新米が出たら旧米(古米)は値下がる」「在庫が豊富なら価格も下がる」という単純な市場構造が想定されてきた。しかし、今回はそれが当てはまらない。記事でも指摘されているように、古米は値下げ対象となる一方で、新米は「在庫は余っているが値下げしない」という店舗が多い。これは、仕入れ時点で既に高値で契約・仕入れをしているため、利益を確保しながら値下げ余地が限られているからだ。 また、農協系の集荷が前年より減少し、商系が高値で集荷を担ってきた動きが、集荷価格の上昇を通じて最終価格に波及している。記事では「大手スーパーでも古米を値下げ販売しているが、新米の仕入れ値が高いため店頭価格を下げられない」と明記している。 このような構造下では、「いくら在庫を抱えていても下げられない」状態となっており、消費者の実感として価格がなかなか下がらない理由が浮き彫りになる。 消費者・家計への影響と政策対応 家計への影響が明確だ。記事によれば、ホームセンターでは備蓄米の販売が2,000円台だった時期もあったが、現在では3,000円超えが常態化しており、主食としての米が家計を直撃している。こうした価格高止まりと家計負担を背景に、消費者の不満もくすぶっている。 政策対応としては、政府が備蓄米放出や需給調整を進めるべきだという指摘が農林水産省報告に出ている。報告では「官民あわせた備蓄の活用」「流通構造の透明化」「需要・供給の予見可能性を高める」などが対応方針として示されている。 ただし、別の報道では、来年産については減産指示を出す可能性があるという情報もあり、供給量を抑えることで価格を維持しようという農政の構えが根底にあるとの批判もある。 この構えは、消費者の視点から見れば「価格を抑えるための増産措置が出てこない」という不満を招き得る。農業・農村をどう守るかという観点もあるものの、食料を日々購入する国民にとっては、主食の価格が下がらないことは許されない経済的負荷だ。 今後の焦点 価格が今後どこへ向かうかが注視される。ある報道では、「米価水準が“下がる”との見通しを判断した業者が急増している」とするデータも出ており、転換点が近づいている可能性もある。 ただし、その“下がる”見通しが必ずしも家計負担の軽減に直結するかどうかは別問題だ。仕入れ価格が高いまま流通し、販売価格がなかなか下げられない構造が残っている限り、消費者の実感は得られにくい。 したがって、政策的には「仕入れ・流通コストの低減」「備蓄米の迅速な市場投入」「販売価格の下げ余地をつくるための市場活性化」が鍵になる。また、記事の指摘通り、在庫があるのに値下げしない構造をどう変えるかが問われており、消費者・生産者・流通事業者それぞれの役割と負担配分を明確にする必要がある。 筆者の見解 今回のコメ価格高止まりは、単純に「需給がタイトだから」という説明では到底済まされない。むしろ流通・集荷・在庫・政策という構造的な複雑性が作用しており、消費者が払う価格にはそうした重みが乗せられている。政府・農政が言う「価格にコミットしない」という姿勢(つまり市場で決まってほしいという立場)では、主食を日々買う消費者の立場からは納得しがたい。 この点からすれば、私見としては 「減税・価格下げを優先すべき」である。物価高の時代にあって、主食である米が値下がりせず、家計を圧迫し続けることは許されない。農政が農家支援と消費者支援のバランスを欠いているとすれば、これは構造的な問題であり、いち早く是正すべきだ。 また、流通における“仕入れ値の上振れ競争”を抑え、集荷・卸売・小売が過剰な価格競争に走る構造を政府が把握し、調整介入することも不可欠だろう。農業支援も重要だが、それと同時に「国民のための価格政策」が見える形で示されなければ、物価高の負担が家計に過剰な形で残り続けることになる。
オススメ書籍
鈴木憲和
「先生の通信簿」は、議員や首長など政治家の公約・政策を「みんなで」まとめるサイトです。また、公約・政策に対しては、進捗度・達成度などを含めたご意見・評価を投稿することができます。
政治家や議員の方は、公約・政策を登録し有権者にアピールすることができます。また、日頃の活動報告も登録することができます。
選挙の際に各政治家の公約達成度や実行力など参考になれば幸いです。
※この情報は当サイトのユーザーによって書き込まれた内容になります。正確で詳しい情報は各政治家・政党のサイトなどでご確認ください。