秋田県と農水省が減産圧力めぐり対立 廃止されたはずの減反政策が実質継続との指摘も

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秋田県と農水省が減産圧力めぐり対立 廃止されたはずの減反政策が実質継続との指摘も

国は生産数量目標の配分を取りやめたと説明していますが、実際には需要見通しを示し、それに基づいて都道府県が生産目安を設定する仕組みが続いています。 農水省は2018年産から生産者への生産数量目標を配分する減反政策を取りやめたと説明しています。

秋田県と農林水産省の間で、コメの生産目安をめぐる対立が表面化しています。2026年2月27日、鈴木憲和農林水産大臣は記者会見で、秋田県が主張する農水省からの減産圧力を否定しました。しかし、2月20日の秋田県議会では、鈴木健太知事が2023年産米の生産目安について国から見直しを強く求められたと答弁しており、両者の主張は真っ向から対立しています。

この問題の背景には、2018年産から廃止されたとされる減反政策が、実質的に継続しているという構造的な問題があります。国は生産数量目標の配分を取りやめたと説明していますが、実際には需要見通しを示し、それに基づいて都道府県が生産目安を設定する仕組みが続いています。

秋田県知事は、県や農業団体が合意した2023年産の県産米の生産目安に関し、国から2022年産より増加していると指摘され、意見交換などの場で目安の見直しを強く求められたと証言しました。知事は、本来の制度の趣旨を逸脱した行為であったものと受け止めていると懸念を示しました。

「減反政策は廃止されたはずなのに圧力があるのはおかしい」
「農水省の説明と実態が違うのでは」
「秋田県の主張は理解できる」
「米価維持のためには仕方ない面もある」
「消費者にとっては高米価は負担だ」

建前と実態の乖離が浮き彫りに


農水省は2018年産から生産者への生産数量目標を配分する減反政策を取りやめたと説明しています。現在は生産現場に主食用米などの需給見通しを示し、それに基づいて道府県や農業団体などが地域内の実情に応じ生産量の目安を定める方式に変更したとしています。国が介入せず、産地側の自主的判断に委ねた形だと説明しています。

しかし、実際には国が毎年需要の見通しを示し、これを元に各都道府県が過去の実績や自県のシェアなどを勘案してそれぞれの生産目標量を決定して市町村の協議会を通じて生産者まで通知しています。生産者は今でも自由に生産できない実態は変わっていません。

減反政策の本丸である減反補助金も、水田活用の直接支払交付金という名称で存続しています。毎年3500億円も生産者に交付して生産を減少させています。これがないと生産者は減反に応じないためです。国全体としてのトータルの生産量の枠と生産者への通知は依然として設定されているのです。

米価維持か生産者の自由か


2021年産の米価は玄米60キログラムあたり1万2804円に下がったため、JA農協と農水省は2022年産と2023年産について都道府県を通じて生産者にもっと生産を減らすように指導しました。減反の強化です。この結果、米価は2022年産1万3844円、2023年産1万5315円に回復しました。秋田県への指導または圧力は、この過程で行われたと見られています。

秋田県としては、県内に大規模で生産性が高い生産者が多く、需要に応じた生産のためには、もっとコメを作りたいという意向を持ったと考えられます。県としてはもっともな意向です。しかし、このような都道府県がたくさん出てくれば、農水省やJA農協が予定した生産量を超えてしまい、米価は下がってしまいます。

鈴木農相は圧力と受け止められかねないやり取りがあったとすれば非常に不本意で、あってはならないと述べました。しかし、農水省の出先機関である東北農政局の担当者は、減反強化という本省の意向を受けて、秋田県を説得しようとしたと見られています。農水省から多額の農業補助金を受け取っている秋田県としては、単なる農水省の指導であっても強烈な圧力と受け止めた可能性があります。

消費者への影響と今後の課題


現在米価は玄米60キログラムあたり3万7000円まで異常に高騰しています。JA農協や農水省は、近年では米価を1万5000円とするよう減反を推進してきました。減反しなければ米価が下がるためです。しかし、高米価政策は消費者に負担を強いることになります。

2023年産米は猛暑で白濁粒などが発生したため、実供給量が大幅に減少し、2024年にはコメがスーパーの店頭から消えるという事態まで起きました。生産抑制と気候変動が重なった結果、深刻な供給不足が発生したのです。

生産者が自由に生産して生産総量が増加し米価が下がることは、国民経済的には良いことです。これが良くないと考えるのは、JA農協、農林族議員、農水省内の改革反対の役人という農政トライアングルの既得権者だけだという指摘もあります。アメリカやEUだけでなく、中国もかなり前に価格支持から直接支払いに転換しています。

生産目標数量の配分はなくなったことを額面通りに受け取り、各県は自主的にコメを生産できるはずだと主張する秋田県と、生産目標数量の配分廃止は表向きのことであって実際には生産目標数量の配分を続けようとする農水省の認識の差が表面化したケースだと言えます。この対立は、日本の農業政策が抱える構造的な問題を浮き彫りにしています。

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2026-03-04 10:56:47(藤田)

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