2025-04-13 コメント投稿する ▼
秋葉元復興相、公募で落選 自民・宮城2区支部長に県議を内定
復活を目指すも…支持拡大に至らず
秋葉氏は2002年に初当選し、政界で長く存在感を示してきた。2022年には岸田内閣で初入閣を果たし、復興相として東日本大震災の復興政策に携わった。だが同年末、政治資金の不透明な支出や公職選挙法違反の疑惑が浮上し、わずか4カ月で閣僚を辞任。その後の衆院選では、立憲民主党の鎌田さゆり氏に敗れ、議席を失った。
今回の公募は、党の信頼回復と世代交代を見据えた選考とされ、秋葉氏の再登板には党内でも賛否が分かれていた。県連の選考委員会は、応募者3人の中から全会一致で渡辺氏を選出。「党が一枚岩になって支援できる候補」との理由を挙げ、政党としての結束を優先する判断を下した。
政治とカネのイメージ払拭ならず
秋葉氏を巡っては、政治資金収支報告書に記載のなかった不明朗な支出や、選挙区内の後援会に対する香典提供などが問題視された。正式な刑事責任は問われなかったが、有権者の信頼を大きく損なった。こうした過去の経緯が、選考に影を落としたことは否めない。
一方で、秋葉氏は復興相として被災地を巡り、現場主義を掲げて支援政策に奔走した実績もある。地元に根を張って活動を続けており、今なお支持層は一定数存在している。それでも、党内の空気は「イメージ回復には時期尚早」と判断したようだ。
渡辺氏に託された“刷新”の旗
県連が内定を出した渡辺勝幸氏は、仙台市出身で参院議員秘書などを経て2015年に県議初当選。現在3期目で、若手ながら政策通として知られる。選考を勝ち抜いた背景には、「過去より未来を見据えたい」という党内の意向が透ける。
今後、党本部の正式承認を経て、渡辺氏は次期衆院選に向けた活動を本格化させる見通しだ。一方の秋葉氏は、今回の落選を機に去就が注目される。支部長選考で敗れたとしても、政界引退を表明しているわけではなく、何らかの形で政治活動を続ける可能性もある。
- 秋葉賢也元復興相は宮城2区の支部長公募で落選。
- 政治資金問題と選挙法違反疑惑が影響か。
- 選考委員会は県議・渡辺勝幸氏を全会一致で内定。
- 渡辺氏は若手のホープとして党内結束を期待される。