2025-03-27 コメント投稿する ▼
立憲民主党、子育て支援金廃止法案を提出 ETF分配金で財源確保
■ 現行制度への懸念
立憲民主党が提出したこの法案の背景には、政府が進める「子ども・子育て支援金」制度に対する懸念があります。政府は2023年に少子化対策の一環として、2026年度から公的医療保険料に上乗せして支援金を徴収する計画を発表しました。しかし、立憲民主党はこの支援金が現役世代の負担を増やすだけであり、少子化対策として十分な効果を上げることが難しいと考えているようです。階猛衆院議員は記者団に対して、「支援金は国民の負担を増やすだけだ」と批判しています。
■ ETFを活用した代替案
立憲民主党が提案する代替案では、日銀が保有するETFから得られる分配金を財源として活用することが中心となっています。ETFとは、上場投資信託のことで、株式などの資産をまとめて投資家に提供する金融商品です。立憲民主党は、日銀が長年にわたって購入してきたETFが今後も安定的に分配金を生むことを前提に、その収益を子育て支援に充てようとしています。
さらに、ETFから得られる分配金は、株価が下がったとしても一定の収益が見込めるため、少子化対策の財源として安定的に利用できるとしています。階衆院議員は「株価が3割ほど下がっても、分配金は少子化対策のための財源として十分賄える」と述べており、ETFを利用することで、国民の負担を増やすことなく支援金を充実させることができると主張しています。
■ 他党の反応と今後の議論
この法案に対しては、他の政党からも反応があります。例えば、国民民主党の玉木雄一郎代表は、日銀が保有するETFの分配金はすでに一般会計に繰り入れられているため、新たな財源として活用することは難しいのではないかと指摘しています。また、一部の専門家からも、ETFの分配金を安定的に得続けることが可能なのかという疑問が呈されています。
今後、立憲民主党は他の野党にも協力を呼びかける予定であり、議論はますます活発になることが予想されます。この法案が成立すれば、子育て支援の新たな財源としてETFが活用されることになりますが、実現には時間がかかる可能性もあります。