2025-04-23 コメント投稿する ▼
介護・年金法案めぐり厚労委が混乱 井坂信彦氏「与党が審議拒否、異常な国会だ」

「厚労委が大荒れ」介護・年金法案をめぐり井坂信彦氏が与党対応を批判
介護現場の処遇改善を求める法案の審議をめぐって、国会の厚生労働委員会が混乱している。立憲民主党の井坂信彦衆院議員(兵庫1区)は22日、自身のX(旧Twitter)で「厚生労働委員会が大荒れです」と投稿。与党側が介護賃上げを目的とした法案の審議に応じない姿勢を強く批判した。
井坂氏は続けて、「我々が提出した介護賃上げ法の審議を与党が拒否し続け、法案審議のスケジュールが崩壊しています」と訴えた。背景には、立憲民主党など野党が提出した介護・障害福祉従事者の賃上げを求める法案に対して、与党側が委員会の開会に難色を示している現状がある。
この法案は、介護や障害福祉に従事する人々の処遇を改善し、深刻化する人手不足に歯止めをかける狙いがある。特に訪問介護では、2023年に過去最多の倒産件数を記録し、有効求人倍率は15倍超に達するなど、厳しい労働環境が続いている。
井坂氏は「野党は多くの法案を審議しようとしているのに、与党が委員会を開きたがらない、異常な国会です」と指摘。法案の中身ではなく、政治的な思惑が審議の停滞を招いていると訴えている。
また、年金制度の改革案をめぐっても火種はくすぶっている。井坂氏によれば、「現役世代の基礎年金底上げ」を盛り込んだ野党の修正案が与党によって削除されたという。将来の年金水準については、「2043年には基礎年金が現在より3割も減る」との見通しが示されており、現役世代の不安は大きい。
井坂氏は「政府の年金改革は、結局『将来の年金を減らす』方向に進んでいる」とし、「本当に守らなければならないのは、未来の年金受給者だ」と強調する。
今後について、井坂氏は「厚労相の責任を問う不信任決議の提出も検討する」としており、委員会での対立はさらに激化する可能性がある。
介護や年金という生活に直結する重要政策が、与野党の対立によって前に進まない現状に、現場や国民の不満が高まっている。政策の中身をめぐる真摯な議論が、今ほど求められているときはない。