立民、中国人向けビザ緩和を批判　岩屋外相は理解を求める

2025年2月10日、衆議院予算委員会で2025年度予算案に関する一般質疑が行われ、立憲民主党の太栄志氏が中国で相次ぐ邦人襲撃事件を受け、中国人向けビザ（査証）の発給要件緩和を批判した。これに対し、岩屋毅外相は「日中間の懸案は申し入れている」と述べ、理解を求めた。

太氏は、中国での邦人襲撃事件が相次いでいる現状を指摘し、ビザ緩和が治安上の懸念を増大させる可能性があると主張した。これに対し、岩屋外相は、ビザ緩和措置が直ちに中国人観光客の無秩序な急増につながるものではないと強調し、厳格な審査が行われていると説明した。

また、自民党の鈴木隼人氏は、国連女性差別撤廃委員会による皇室典範改正の勧告を問題視し、「女性差別撤廃条約の破棄も含め、さらなる対応が必要だ」と訴えた。これに対し、岩屋氏は「条約の効力を失わせることは適当ではない」と反論した。

これらの質疑を通じて、政府と与野党の間で、ビザ緩和や国際条約に関する見解の相違が浮き彫りとなった。今後、これらの問題に対する議論がさらに深まることが予想される。