2025-03-31 コメント投稿する ▼
門ひろこ氏、政府の『80年談話』見送りに懸念──『フリーハンド』による影響を指摘
門氏は「総理大臣としての『80年談話』は出さないけど、『個人としてのメッセージ』は出すということはかえって『フリーハンド』になってしまうので懸念があるのではないでしょうか、、、」と投稿し、政府の対応に疑問を呈した。
これまで歴代首相は戦後50年、60年、70年と節目ごとに公式な談話を発表し、日本の歴史認識や国際社会へのメッセージを示してきた。特に2015年の安倍晋三元首相による「戦後70年談話」では、過去の植民地支配や戦争への反省を表明しつつ、未来志向の方針を打ち出した経緯がある。
しかし、今回の政府の方針では、首相としての公式な「80年談話」は見送られ、代わりに岸田文雄首相が「個人の立場」としてメッセージを発信する予定となっている。この対応について、門氏は「公式な談話がないことで政府の立場が曖昧になるのではないか」との懸念を抱いている。
門氏の指摘する「フリーハンド」とは、政府の公式見解がないことで、個々の政治家や外交担当者がその場の状況に応じて異なる発言をする余地が生まれ、日本の対外的なメッセージが統一性を欠く可能性を示唆していると考えられる。
また、門氏は従来の談話が持っていた国際的な影響力を考慮し、今回の「個人メッセージ」という形では、日本政府の意図が適切に伝わるのか疑問視している。特に、中国や韓国など歴史認識に敏感な国々に対して、曖昧な対応が新たな外交問題を引き起こす可能性があることを懸念していると見られる。
門氏は、政府が戦後の歴史に対する公式な立場を示すことは、日本の国際的な信頼を維持する上で重要であると考えている。そのため、今回の「個人メッセージ」という形が政府の立場を不明瞭にし、日本の歴史認識に関する一貫性を損なうのではないかと警鐘を鳴らしている。