2017-10-22 コメント投稿する ▼
橋本健元神戸市議に新たな虚偽領収書疑惑 政活費私的流用の構造と議会責任
神戸市会の政務活動費(政活費)をめぐる不正疑惑で辞職した橋本健・元市議(当時37歳)について、新たに別の印刷業者からも虚偽の領収書を受け取っていた可能性が明らかになった。 2013年度に約194万円を「市政報告一式」として支出したとされるが、実際には名刺印刷など政活費では認められていない用途に使われた疑いがある。
橋本健元神戸市議 新たな虚偽領収書疑惑
神戸市会の政務活動費(政活費)をめぐる不正疑惑で辞職した橋本健・元市議(当時37歳)について、新たに別の印刷業者からも虚偽の領収書を受け取っていた可能性が明らかになった。2013年度に約194万円を「市政報告一式」として支出したとされるが、実際には名刺印刷など政活費では認められていない用途に使われた疑いがある。
橋本氏が所属していた自民党(自由民主党)議員団の政活費収支報告書には、2014年3月31日付で194万2500円の支出を示す領収書が含まれている。しかし、領収書を発行した神戸市内の印刷業者の証言によれば、実際に金銭を受け取ったのは翌年度の5月ごろであり、市政報告のデザインや印刷の依頼は一切なかったという。
印刷業者の証言と不正の手口
印刷業者の男性は「橋本氏の指示通りに金額やただし書きを記入した」と証言。受け取った金額については「返還したい」とも話している。実際には2014年以降も橋本氏から注文を受け、顔写真入りの名刺や封筒を作製していたといい、名刺は1度に約3000枚印刷することもあったという。
市会事務局によれば、政務活動費を名刺印刷に充てることは認められていない。こうした事実は、橋本氏が公費を私的利用に近い形で流用していた可能性を強く示している。
「議員の公費を名刺に使うなどもってのほか」
「説明責任を果たさないまま辞職では納得できない」
「不正を重ねていたなら厳しい処分が必要」
「市民の税金を私物化していたとすれば信頼は地に落ちた」
「自民党議員団の調査も形だけで終わらせてはならない」
架空発注の構造と過去の不正
橋本氏は2010~2014年度にかけ、別の印刷仲介業者にも「市政報告の印刷」を発注したとして総額720万円分を請求。業者の男性が「実態のない領収書を渡していた」と証言したことで架空発注疑惑が浮上していた。今回の新証言は、その不正が単発ではなく、複数の業者を通じて繰り返されていた可能性を示唆している。
政活費は市民の税金を原資として議員活動を支える制度であり、使途は厳格に規定されている。領収書の虚偽記載や実態のない発注は、制度そのものへの信頼を揺るがす行為だ。
自民党議員団の調査と説明責任
自民党議員団は6人の議員による調査チームを立ち上げ、橋本氏への聞き取りを含めた調査を進めている。調査結果は市会本会議終了後に報告される予定だが、市民の関心は「実態解明がどこまで行われるか」に集中している。
今回の一連の疑惑は、政務活動費制度の透明性を問うだけでなく、議会全体のガバナンスに対する不信感を招いている。再発防止に向けた制度改革や監査体制の強化が不可欠だと指摘されている。
橋本健元市議 繰り返される政活費不正疑惑と議会の責任
橋本氏をめぐる一連の疑惑は、個人の不正にとどまらず、議会と政党の監督責任をも問うものとなっている。市民の信頼を回復するためには、調査結果の徹底した公開とともに、制度そのものを見直す抜本的な改革が求められる。市民の税金がどのように使われているのかを明確にしなければ、議会に対する信頼は回復しない。