2025-08-28 コメント投稿する ▼
河野太郎氏「押印不要」 総裁選意思確認で形式主義に異議
自民党の河野太郎元行政改革担当相は28日、Xに「押印は要らないでしょ」と投稿し、党総裁選における意思確認の手続きに異議を唱えた。 臨時総裁選の実施を求める国会議員には、署名に加え押印を求める仕組みが設けられているが、河野氏は「いやいや、逢沢委員長、署名したら押印は要らないでしょ」と選管委員長に呼びかけ、旧来の慣習に一石を投じた。
河野太郎氏が総裁選手続きに「押印不要」
自民党の河野太郎元行政改革担当相は28日、Xに「押印は要らないでしょ」と投稿し、党総裁選における意思確認の手続きに異議を唱えた。臨時総裁選の実施を求める国会議員には、署名に加え押印を求める仕組みが設けられているが、河野氏は「いやいや、逢沢委員長、署名したら押印は要らないでしょ」と選管委員長に呼びかけ、旧来の慣習に一石を投じた。
さらに「印鑑証明をつけさせるんですか」と皮肉を込めて投稿し、手続きの過剰さを指摘。霞が関の行政改革を推進した自身の実績を踏まえ、時代にそぐわない形式主義への違和感を表明した。
「絶対ツッコミを入れてくれると思った」
「河野さんらしい一撃だ」
「まだ押印文化にしがみついてるのか」
「署名だけで十分なはず」
「印鑑証明とか本気で言ってるなら時代錯誤」
霞が関で進めた押印廃止改革
河野氏は菅義偉政権で行政改革担当相を務め、霞が関の府省庁に対して行政文書の押印廃止を徹底させた。印鑑登録や契約書などを除き、99%以上の押印を廃止した実績は「脱ハンコ」の象徴的な成果とされる。当時はハンコ業界から強い反発もあったが、テレワークやデジタル行政の流れを後押しするきっかけとなった。
今回の発言は、こうした経緯を知る国民にとっても「河野らしさ」を再確認させるものだった。形式だけが残り、実効性の乏しい手続きを見直すべきだという主張は、政治改革の一環として受け止められている。
総裁選の意思確認手続き
党総裁選挙管理委員会が定めたルールでは、臨時総裁選を求める国会議員は署名と押印をした書面を直接提出することが求められる。提出は本人が原則で、体調不良や海外出張などの場合に限り代理提出が認められる。都道府県連は機関決定後に書面を提出し、郵送も可能だ。
この「署名・押印」方式は透明性と確実性を担保する狙いがあるが、電子化や簡素化が進む社会の中で時代に逆行する制度との批判もある。河野氏の指摘は、総裁選という党内民主主義の根幹においても改革が必要だとのメッセージと受け取れる。
押印文化と政治手続きの今後
今回のやり取りは、形式的な押印文化が政党内手続きにまで残っている現実を浮き彫りにした。国民生活や行政では既に押印廃止が進んでいるにもかかわらず、政治の現場では旧来の形式が温存されている。このギャップこそ改革の余地である。
河野氏の投稿は、単なるジョークのように見えて実は「政治も率先して時代に合った手続きを取るべきだ」というメッセージだ。総裁選を巡る党内の権力闘争に注目が集まる中、形式主義に風穴を開ける河野流の改革論が再び議論を呼んでいる。