2025-04-28 コメント投稿する ▼
豊明市議会でセクハラ問題 堀内千帆市議が男性市議を被害届 ハラスメント防止訴え
飲食中に突如キス 堀内千帆市議が被害を訴え
愛知県豊明市の堀内千帆市議(54)は4月28日、男性市議から頬にキスをされたセクハラ被害に遭ったとして、県警愛知署に被害届を提出した。被害を訴えた堀内氏によれば、2019年10月、長野県内の飲食店で市議会常任委員会メンバー7人による夕食会の最中に、ドリンク注文の際、男性市議から左頬に突然キスをされたという。
堀内氏が「何をするんですか」とその場で抗議したところ、男性市議は「君の赤いほっぺを見たらリンゴを思い出してね。キスしたくなっちゃったんだよ」と発言したとされる。現場にいた別の市議は、「テーブルが離れており直接目撃はしていないが、堀内市議が騒ぎになっていたことは確かだ」と証言。男性市議は酒に酔っていた様子で、周囲の議員たちは「まあ、まあ」となだめるような態度を取っていたという。
男性市議は「記憶にない」と主張
この問題について、毎日新聞の取材に応じた男性市議は「当時の記憶がない。覚えていればとっくにお詫びしている」と釈明。「酒は飲んでいたと思うが、堀内市議の主張するようなことはあり得ないと思う」とも述べ、事実関係を否定した。
セクハラ行為があったとされる当時から4年余りが経過しており、堀内氏が被害を公表したのは、仲間の支援を受けたことと、男性市議から一切謝罪がなかったことが理由だという。
ハラスメント防止条例討論中に公表
堀内市議は今年3月25日の市議会本会議において、市のハラスメント防止条例案の採決討論に立ち、賛成討論の中で自らの被害体験を明かした。これを受けて、別の市議4人と東海地方の女性議員らによる団体「女性を議会に!ネットワーク」が市議会議長に対し、事実関係の調査と適切な対応を求める申し入れ書を提出した。
現在、市議会では議長を中心に内部調査が進められている。豊明市議会として、信頼回復に向けた対応が求められる中、今後の動向に注目が集まっている。
背景にある女性議員の立場と声
堀内市議は現在2期目。1期目の際は「言いたくても言えなかった」と振り返り、今回、周囲の支えもあって勇気を振り絞り被害届提出に踏み切った。「女性が議会で安心して活動できる環境をつくるためにも、この問題をうやむやにしてはいけない」と話している。
セクハラ問題が自治体議会においても深刻な課題であることを浮き彫りにした今回の事案。議会や社会全体が、被害者の声にどう向き合うかが問われている。
- 2019年10月、飲食店で堀内千帆市議が男性市議から頬にキスされる
- 堀内市議は今年3月の本会議でセクハラ被害を告白
- 男性市議は「記憶がない」「あり得ない」と主張
- 女性議員団体が市議会に調査と対応を要請
- 堀内市議は「謝罪もなく、支えを受けて被害届提出」と説明