2025-10-02 コメント投稿する ▼
和歌山県立体育館が初のネーミングライツ募集 来年4月から愛称使用へ
和歌山県は、和歌山市中之島にある和歌山県立体育館の命名権(ネーミングライツ)を売却し、来年4月から新たな愛称を使用する方針を発表しました。 県は「今後、他の公共施設にも広げられる可能性がある」としています。 今回の募集では、命名権料を年額300万円以上(税込み)とし、愛称は「県民に親しまれ、体育やスポーツ施設と結びつくもの」であることが条件です。
和歌山県立体育館 初のネーミングライツ導入へ
和歌山県は、和歌山市中之島にある和歌山県立体育館の命名権(ネーミングライツ)を売却し、来年4月から新たな愛称を使用する方針を発表しました。県施設として命名権を導入するのは初めてで、施設の維持管理や運営費用に充てることが狙いです。県は「今後、他の公共施設にも広げられる可能性がある」としています。
施設の規模と利用状況
県立体育館は1964年に開館し、敷地面積は8925平方メートル。鉄筋コンクリート造りの本館は地上2階・地下1階で、最大約5500人を収容できます。補助館も併設され、収容人数は約300人です。
スポーツ大会や武道大会など幅広く利用されており、年間使用率は90%を超える高い稼働率を維持しています。地域の住民や学生、社会人スポーツの拠点として長年親しまれてきた歴史を持ちます。
募集条件と期間
今回の募集では、命名権料を年額300万円以上(税込み)とし、愛称は「県民に親しまれ、体育やスポーツ施設と結びつくもの」であることが条件です。使用期間は来年4月から3年以上5年以内。県が設置した選定委員会が優先交渉者を決め、最終的に知事が決定します。
募集は11月19日午後5時まで受け付けており、県スポーツ課が窓口となっています。選定基準には金額だけでなく、地域に根差した活動や県民への浸透度なども重視されるとみられます。
地域経済と公共施設運営への波及
命名権ビジネスは、全国の自治体で徐々に広がっています。東京や大阪ではドーム球場や大規模アリーナが先行して導入し、収入を施設維持費に充ててきました。和歌山県のような地方自治体が初めて施設に取り入れることで、「財源の多様化」と「民間との協働」という流れが地域でも強まる可能性があります。
地元経済団体は「企業のブランド発信と地域貢献を兼ねる仕組みであり、地域に根差した企業が手を挙げることを期待したい」と語っています。公共施設の維持費が年々増加する中、財政負担の軽減とサービス向上の両立をどう図るかは全国的な課題であり、和歌山県の取り組みは注目されます。