2025-04-11 コメント: 1件 ▼
自民、東京選挙区に菊川怜氏擁立へ 石原氏切り捨てで“逆風突破”狙う大勝負
知性と親しみやすさの融合
菊川氏といえば、桜蔭高校から東京大学工学部に進学し、在学中からモデル・女優として活躍。朝の情報番組でのキャスター経験もあり、知的で親しみやすいイメージがある。私生活では3児の母であり、昨年離婚を公表。シングルマザーとして子育てと仕事を両立させる姿も、今の有権者に刺さると自民党関係者は語る。
「芸能活動に加え、今は一人で3人の子どもを育てている。その等身大の姿が共感を呼ぶ」と都連幹部。すでにテレビCMのスポンサーとも契約調整に入っており、5月にも正式発表の可能性があるという。
石原氏には逆風、自民は新顔に活路
この選挙区には、過去に衆院東京8区から立候補して落選した石原伸晃元幹事長(67)も意欲を示していたが、都連内部では「勝算は薄い」との冷ややかな声が多い。新型コロナ禍での会食問題や、雇用調整助成金の受給問題などが影響し、「すでに賞味期限切れ」とする声も。
都連関係者は「石原氏が参院選出馬を勝手に言いふらしているが、正式な機関決定は一切ない」と一線を画す。これらの背景もあって、自民は“サプライズ候補”としての菊川氏擁立に傾いている。
東京選挙区は激戦模様 立憲・共産・公明も布陣固め
東京選挙区は改選6議席に加え、非改選分の補選(1人)も実施される。現時点で立憲民主党は塩村文夏氏と奥村政佳氏を、共産党は吉良佳子氏を擁立予定。公明党も元代表・山口那津男氏の後継として外科医・河村雄大氏の出馬を決めている。
その一方で、野党の中でも勢いを増すのが国民民主党だ。地方選挙での連勝を受け、東京選挙区でも「トップ当選を狙える候補」を擁立すべく選定を進めている。加えて、都知事選で注目を集めた石丸伸二氏が率いる「再生の道」も独自候補を擁立する見通しで、連携の噂もある。
“後出しジャンケン”戦略 自民の2議席死守なるか
東京選挙区は“後出しジャンケン”が常態化している選挙区で、公示直前に有力候補が名乗りを上げることも少なくない。自民党は情勢を見極めつつ、必要があれば菊川氏を東京ではなく全国比例に回す“切り札”としても温存している。
なお、自民党では全国比例候補として、元プロ野球選手の斎藤佑樹氏(36)の擁立も取り沙汰されている。彼のキャスター経験や国政への関心の高さを活かし、菊川氏と並ぶ“話題性のある新人候補”として注目されている。
国民民主は比例でも存在感 保守層の受け皿に
支持率上昇が続く国民民主党は、比例区にも力を入れる。電機連合出身の元議員で前首相補佐官の矢田稚子氏を再び擁立する方針で、保守寄りの有権者を取り込む狙いだ。さらに海洋安全保障の専門家・山田吉彦東海大教授や、維新から移籍する足立康史元衆院議員も加わり、比例区での得票が自民党を上回る可能性も指摘されている。
立憲は“蓮舫再登板”に異論も
一方、立憲民主党は都知事選で落選した蓮舫氏(57)を全国比例から擁立する方向だが、党内では異論も。連合からの推薦候補との票の食い合いが懸念されており、芳野友子会長も難色を示している。
それでも立憲執行部は「全国的な知名度はやはり強い」として、蓮舫氏を選挙の“顔”として推す姿勢を崩していない。