2024-12-18 コメント: 1件 ▼
久米島観光に追い風 下地幹郎氏主導の高速船計画が始動
現在、那覇から久米島まではフェリーで約3時間かかっており、この高速船の導入によって移動時間は大幅に短縮される。日帰り観光も視野に入り、観光客の増加や地域経済の活性化が期待されている。
- 新型のジェットフォイル船を導入。最高時速は約83キロ
- 那覇・泊港~久米島・兼城港を約1時間で結ぶ
- 航路は那覇~久米島のほか、本部(山川港)行きも設定
- 運航開始は2025年11月を予定
- 片道の通常運賃は7,000円、久米島町民には半額の3,500円
- 年間315日運航予定、1日4往復のダイヤを組む見込み
観光にも生活にも「追い風」に
高速船が就航すれば、これまで不便だった久米島へのアクセスが格段に改善される。特に日帰り旅行が可能になることで、観光客の選択肢が広がる。観光産業が地域経済を支える久米島にとっては、大きなチャンスだ。
さらに、島民にとっても朗報だ。割引運賃の設定により、買い物や通院といった日常の移動も今よりぐっと楽になる。離島の暮らしを支える公共交通の強化は、長年の課題だっただけに、期待は高まる。
一方で浮かび上がる課題も
ただ、課題もないわけではない。航行ルートがクジラの回遊ルートと重なる可能性が指摘されており、環境面での配慮が欠かせない。
過去には、長崎と韓国・釜山を結ぶ高速船がザトウクジラと衝突し、乗客が負傷した事例もある。沖縄近海では冬から春にかけてクジラの姿が頻繁に見られることから、専門家からは「航行スケジュールやルートの見直しが必要」との声も上がる。
今後の焦点
高速船の就航に向けては、地域住民の理解と協力はもちろん、環境保護団体や研究者らとの連携も求められる。スピードと利便性を追求する一方で、安全性と自然との共生も両立させなければならない。
“時間を買う”移動手段として注目される高速船が、沖縄の離島振興にどこまで貢献できるのか。注目の船出が、いよいよ近づいてきた。