2025-04-15 コメント投稿する ▼
旧二階派、残金すべて自民党に寄付 “裏金問題”に区切りつけ解散へ
この日の会合には、派閥会長を務めた二階俊博元幹事長や、伊吹文明元衆院議長などが出席。派閥を完全に清算し、残ったお金はすべて党に戻すという形で幕引きを図る。
旧二階派は、2024年に発覚した「裏金」問題、すなわち政治資金パーティーでの収入不記載をめぐって世論の強い批判を受け、同年1月に解散を決定。その後も解散に向けた法的・事務的手続きが続いていた。
問題の発端は、派閥が開いた政治資金パーティーで、所属議員に割り当てられた販売ノルマを上回る収益の一部が収支報告書に記載されず、事実上「裏金」として処理されていたこと。東京地検特捜部はすでに複数の派閥に対して家宅捜索を実施し、旧二階派もその対象となっていた。
今回の「全額寄付」方針については、党内外から「責任の取り方として一定の評価はできる」との声もある一方、「そもそも違法なカネを党に戻すだけで済むのか」という厳しい見方も根強い。
実際、自民党では安倍派や岸田派なども相次いで解散を決定しており、党としても派閥そのものの見直しを迫られている。政治資金規正法の改正論議も本格化しており、「資金の流れを透明にすること」が喫緊の課題だ。
今後、旧二階派以外の解散派閥でも、同様に残金の扱いや説明責任が問われることになりそうだ。今回の措置が自民党にとって信頼回復への一歩となるか、それとも批判の火種を残すのか、注視が必要だ。