2025-03-08 コメント投稿する ▼
長崎・佐々町長を官製談合の疑いで逮捕 入札情報漏洩か
■逮捕の経緯
問題となったのは、2024年7月に行われた団地の給水管改修工事の指名競争入札。県警によると、古庄容疑者は木田容疑者、山口容疑者と共謀し、入札に参加した業者に最低制限価格に近い金額を事前に漏らし、最終的に1,659万円で落札させた疑いが持たれている。
古庄容疑者は2009年に町長に就任し、現在4期目。長年にわたって町政を担ってきた人物だけに、町役場内には動揺が広がっているという。
■町役場や住民の反応
佐々町役場の関係者は、「びっくりしている」と驚きを隠せない様子。一方、副町長は「未然に防ぐことができず、町民の皆様に深くお詫び申し上げる」とコメントした。町民の間からは「長年町を引っ張ってきた町長が、こんな形で逮捕されるとは…」とショックを受ける声も聞かれた。
■官製談合とは?
官製談合とは、公共工事などの入札において、発注側の公務員が特定の業者に有利な情報を提供し、公正な競争を妨げる行為を指す。官製談合防止法では、以下のような行為が禁止されている。
- 落札予定者を事前に決める指示をする
- 特定の業者を有利にするような情報を漏らす
- 発注に関する秘密情報を業者に提供する
違反した場合、関与した公務員には5年以下の懲役または250万円以下の罰金が科される可能性がある。
■過去にも全国で相次ぐ官製談合
官製談合は全国各地で後を絶たない。近年では以下のような事例が発覚している。
- 2020年9月・滋賀県日野町:
町の職員が最低制限価格を業者に漏らし、809万円で落札させた。
- 新潟市:
市職員が建設工事の設計金額を事前に漏洩し、特定業者に落札させた。
- 札幌市:
市職員が下水処理施設の電気設備工事で「落札予定者についての意向」を事前に業者に伝えていた。
■今後の捜査と町政への影響
県警は、3人の間で金銭の授受がなかったかなど、贈収賄の可能性も含めて捜査を進めている。