2025-02-28 コメント投稿する ▼
南砺市、太陽光発電の設置規制条例を制定へ 住民同意義務化と罰則導入
■条例の主な内容
- 設置禁止区域の設定:急傾斜地や保安林区域など、災害防止や自然環境保全の観点から、太陽光発電設備の設置を禁止する。
- 住民同意の義務化:太陽光発電設備の設置に際し、事業者は住民への説明と市への概要報告を行い、住民の同意を得て協定を結ぶことを義務付ける。
- 罰則の導入:条例に違反した事業者には、5万円以下の罰金を科す。
■背景と経緯
昨年9月、南砺市内で設置された太陽光発電設備が強風で損壊し、近隣住民との間でトラブルが発生した。この設備は鉄柱に複数の太陽光パネルを設置した構造で、鉄柱のうち5本が倒れるなどの被害が生じた。
幸いにも近隣住宅への被害はなかったが、住民からは「パネルが宅地まで飛んでくる恐れがあり危険だ」との声が上がり、業者に対応を求めた。しかし、業者側は国の設置基準を満たしていると主張し、解決には至っていない。
■今後の展開
南砺市は、2月27日に市議会2月会議に条例案を提出し、8月1日の施行を目指している。市の担当者は、「国規制では住民が反対しても発電所が建てられる。事業者に地域との共生を求めていきたい」と述べている。また、近隣自治体である金沢市も2023年4月に太陽光発電を規制する条例を施行しており、南砺市の取り組みは地域全体での再生可能エネルギーの適切な導入に向けた一歩となる。