2025-02-20

2025年2月22日、群馬県太田市で発生した市議会議員間の傷害事件に関する詳細が明らかになった。太田市議会の岩瀬僚議員（38）が、同僚の若林卓実議員（27）の胸ぐらをつかみ、首などにけがを負わせたとして、傷害の疑いで書類送検された。

■事件の経緯と原因
昨年10月、太田市役所の議会棟にある会派室で、岩瀬議員と若林議員は同じ部屋を使用していた。両者の間には、日頃から政策や意見の相違があり、特に若林議員の発言内容に対する不満が岩瀬議員の中で高まっていた。このような背景から、岩瀬議員は若林議員に対し抗議の意を込めて胸ぐらをつかみ、首にけがを負わせる事態となった。

■当事者の反応
岩瀬議員はNHKの取材に対し、「胸ぐらをつかんだことは申し訳なかった。日頃から相手議員の発言の内容に不満があり、抗議する気持ちもあった」と述べ、行為を反省の意を示した。一方、若林議員は「このような状況となったことにショックを受けている。真摯に反省し、謝罪してほしい」と語り、深い遺憾の意を表明した。

■太田市議会の対応
太田市議会は、議員間のトラブルに対して厳正な対応を取る方針を示している。議会総務課は、「議員間の問題は議会内で解決すべき事案であり、外部の捜査機関に委ねるべきでない」との立場を明確にし、今後の対応については捜査結果を踏まえて検討するとしている。

■地域社会への影響
この事件は、太田市民に大きな衝撃を与えた。市民からは、「市議会議員がこのような行為を行うことは許されない」「議会内での意見交換は重要だが、暴力は絶対に許されない」といった声が上がっている。市民団体からは、議会内での意見交換の方法や議員間のコミュニケーションの在り方について、再考を促す意見も出ている。