2025-05-02 コメント投稿する ▼
秋田市の風力発電事故で男性死亡 風車の羽根が落下、強風影響か―再エネ設備の安全性に疑問の声
秋田で風力発電の羽根が落下 直撃か 高齢男性が死亡
2日午前、秋田市新屋町の海沿いにある新屋海浜公園で、風力発電の風車から羽根が落下する事故が発生した。現場近くでは高齢とみられる男性が頭から血を流して倒れており、救急搬送されたが死亡が確認された。警察は、風車の羽根が直撃した可能性もあるとみて調べている。
通報があったのは午前10時半ごろ。「風車の羽根が落ちている」と近くにいた市民が警察に連絡した。駆けつけた警察と消防が倒れている男性を発見。頭部に重傷を負っており、すでに意識はなかったという。
事故があった公園には複数の風車が設置されているが、NHKが秋田港に設置している定点カメラの映像からは、風車のひとつが停止しており、羽根の一部が折れている様子が確認された。現場ではその折れたパーツが地面に落ちており、破損の衝撃の大きさを物語っている。
事故当時、秋田市内では風が非常に強く、秋田地方気象台によると、10時半までの10分間に最大瞬間風速21.3メートルを観測していた。
繰り返される事故 問われる安全管理
秋田県内では過去にも風力発電設備のトラブルが起きている。2018年には由利本荘市で羽根が折れて地元道路が通行止めになったほか、2019年にもにかほ市でブレードの破損が報告されている。いずれも幸い人的被害はなかったが、今回は命が奪われる結果となった。
安全神話が崩れた今、風車の設計や運用体制の見直しが求められている。特に、強風が予測される日の運転停止や、羽根の耐風設計の再検討、定期点検の強化など、現場で何ができるかの再検証が急務だ。
ネットで広がる不安と怒りの声
今回の事故はSNSでも注目を集め、さまざまな反応が飛び交っている。
「風力発電って安全だと思ってたけど、こんなことが起こるなんて…」
「何年も前から羽根の破損が問題になってたのに、なぜ対策しなかった?」
「再エネは必要だけど、命を守るのが最優先じゃないのか」
「観光地に近い場所に風車があるのはちょっと不安」
「これは再エネそのものじゃなくて、運用の問題。責任は誰が取るのか」
再エネ推進の裏で見過ごされる現場リスク
政府や自治体は脱炭素社会の実現を掲げ、風力を含む再生可能エネルギーの導入を加速している。だが、今回のように整備不十分な施設があれば、命を脅かす事態にもつながる。推進一辺倒ではなく、「人命第一」を前提に、制度と現場両方の見直しが必要だ。
事故原因の究明と再発防止策がどこまで徹底されるのか。風車の下で命を落とした一人の市民に報いるためにも、行政と事業者には重い責任が問われている。