2025-04-25 コメント投稿する ▼
デヴィ夫人の「12平和党」電撃解散 帰化問題と選対委員長急逝で出馬断念
活動の終止符「期限がある」 デヴィ夫人が胸中語る
動物愛護を掲げて7月の参院選出馬を目指していたタレントのデヴィ夫人が、自ら立ち上げた政治団体「12(ワンニャン)平和党」の解散を発表した。25日、党の公式サイト上で「4月20日をもって解散した」と公表。突然の展開に、関係者や支持者の間に驚きが広がった。
動画でもメッセージを寄せたデヴィ夫人は、「私の人生の集大成として、国会で犬猫の命を守るための法整備を目指してきた」と語った。しかし、「予想できない事態が重なり、残念ながら活動を一旦終了することを決断しました」と苦渋の決断を明かした。
理想掲げた「12の約束」 犬猫を守る新しい政治の形
「12平和党」は今年2月に旗揚げされた政治団体。名前の“12”には、犬(ワン=1)と猫(ニャン=2)を守るという意味が込められていた。公約は全部で12項目。犬猫の食用禁止や動物虐待の厳罰化、アニマルポリスの設置など、動物福祉に特化した政策を掲げていた。
デヴィ夫人は「日本では犬猫を食べることが法的には禁じられていない」と問題提起し、「動物にも人権に近い尊厳を」と訴えてきた。政治という手段で、これまで培った知名度と影響力を社会のために生かそうとする姿勢に共感の声も少なくなかった。
想定外の事態が続く 出馬断念の背景とは
だが、理想の実現を目指す一方で、現実は厳しかった。選対委員長だった藤川晋之助氏が3月に急死。そして、デヴィ夫人自身の帰化申請が依然として承認されていないことが最大の障壁となった。参院選への出馬には日本国籍が必要であり、申請が間に合わなければ出馬は不可能となる。
「活動には期限がある。やれることは全てやった」と夫人は語る。選挙の準備も進めていた中での相次ぐ不測の出来事に、「今は無理に進めるより、一度立ち止まるべきと判断した」と冷静に胸の内を明かした。
動物愛護の志は今後も
政治の場からは一旦退くことになったが、動物愛護の志は変わらない。動画の最後には、「犬猫をはじめとした動物たちの命を守る活動は、これからも私の生涯の使命です」と力を込めた。
支持者への謝罪と感謝を述べつつ、「皆様の温かい応援に、心から感謝いたします」と頭を下げたデヴィ夫人。短い間だったが、政治に一石を投じたその姿勢は、多くの人の記憶に残るだろう。
- 「12平和党」はデヴィ夫人が今年2月に設立した政治団体
- 動物愛護を主眼に「犬猫の食用禁止」など12の公約を掲げていた
- 選対委員長の急逝と自身の帰化未承認が重なり、選挙出馬を断念
- 党は4月20日付で解散、政治活動は終了も動物愛護活動は継続へ