2025-06-05 コメント投稿する ▼
福井県がシンガポールで北陸三県フェア開催へ 海外販路拡大と食文化発信に本腰
シンガポールで北陸の味を発信 福井県が海外フェアに本腰
福井県が、石川県・富山県と連携し、シンガポールで北陸三県の食材や日本酒を使ったレストランフェアを開催する方針を打ち出した。これは、福井県が今年度実施する業務委託「北陸三県連携食品等販路拡大事業」の一環で、現地の飲食店を舞台に新たなメニューを展開し、海外市場での販路拡大と北陸ブランドの浸透を目指すものだ。
三県連携で食材・酒・工芸品をPR
このフェアでは、福井・石川・富山の各県の特色ある食材を使ったメニューを、シンガポール市内の2店舗程度のレストランでそれぞれ2週間以上にわたり提供する。単なる期間限定イベントにとどまらず、食材だけでなく、地酒や伝統的な工芸品なども織り交ぜ、「食と文化の融合」をテーマにPRを展開するのが狙いだ。
さらに、現地インフルエンサーを活用してSNSなどを通じた情報発信を行い、フェア期間中の認知拡大を図る。イベント終了後もレストランとの取引が継続されるよう、自治体が仲介となって商談のフォローアップを行う仕組みも構築されている。
北陸の味をシンガポール市場へ 本格輸出への足がかりに
このプロジェクトは、単に現地で料理を提供するだけではない。各県の担当者と現地のシェフとの打ち合わせを通じて、新たなレシピ開発を行い、現地の食文化にマッチした「北陸発の料理」として受け入れられるよう工夫するという。食材説明のリーフレットも英語で用意され、フェア終了後には参加レストランのフィードバックも収集される。
予算は150万円と限られているものの、官民連携により費用対効果の高いプロモーションを狙う。将来的にはシンガポールだけでなく、他の東南アジア諸国や欧米市場への展開も視野に入れている。
ネットの反応:期待と懸念が交錯
SNSでは、今回の試みに対して多くの注目が集まっている。
「北陸の魚介や野菜は本当においしい。海外でも知られるきっかけになればうれしい」
「シンガポールはグルメの街だから、良い挑戦になるはず」
「こういう時こそ文化のセット売りが重要。食だけでなく工芸品も見せて」
「予算150万円って少なすぎる。ちゃんと成果につながるのか心配」
「インバウンドよりもアウトバウンド戦略、これからの地域活性には大事」
地域の価値を世界へ
福井県が中心となって動き出した今回のプロジェクトは、「食と文化のパッケージ輸出」という新たな挑戦でもある。これまで観光客に来てもらう「インバウンド戦略」が主流だったが、今後は世界に向けて地域資源を「届ける」取り組みも求められる。その試金石として、今回のシンガポールフェアがどこまで効果を上げられるかが注目される。