2025-08-08 コメント投稿する ▼
F35Bが宮崎・新田原基地に初配備 防衛相「航空優勢に不可欠」も地元反発
F35B、宮崎・新田原基地に初配備 中谷防衛相「安全保障上重要な意義」
航空自衛隊の最新鋭ステルス戦闘機F35Bが7日、宮崎県の新田原基地に自衛隊として初めて配備された。中谷元防衛相は8日の閣議後記者会見で、「わが国の航空優勢を獲得し維持する上で必要不可欠。安全保障上、極めて重要な意義がある」と述べ、配備の意義を強調した。
F35Bは短い滑走距離で離陸でき、垂直着陸も可能な能力を持つ。空母型護衛艦や滑走路の短い離島飛行場でも運用でき、離島防衛や有事の即応力強化が期待される。今回の配備は3機で、今後の増強も視野に入る。
地元の反発と負担軽減策
一方で、訓練時の騒音や安全面への懸念から、地元住民や自治体からは反発の声が上がっている。中谷防衛相は「厳しい指摘もいただいている。しっかり受け止め、どのような負担軽減が可能か真摯に検討している」と述べ、騒音対策や運用時間の調整などを含めた対応策を検討中であることを明らかにした。
「防衛力強化は理解するが、騒音は深刻」
「離島防衛の観点から配備は妥当」
「地元の声を聞かないと反発は強まる」
「最新鋭機を地方に置く意味は大きい」
「訓練頻度や飛行ルートを再考してほしい」
戦略的配備の背景
F35Bの配備は、南西諸島周辺の防衛強化や有事対応の迅速化を目的としている。中国海軍や空軍の活動が活発化する中、航空優勢を確保するための機動運用能力が求められており、滑走路長の制約を受けにくいF35Bは重要な戦力と位置づけられている。
特に新田原基地は九州南部に位置し、東シナ海や南西諸島方面への展開が容易な地理的利点を持つ。防衛省は今回の配備を、地域防衛力の底上げと抑止力の強化につなげたい考えだ。
実戦配備が進む中で、騒音や環境影響に関する地元との調整は不可欠だ。また、F35Bの維持整備体制やパイロット養成、燃料・武装の補給拠点整備など、長期的な運用に向けた基盤づくりも課題となる。
政府は安全保障上の必要性と地域負担軽減の両立を図る方針だが、透明性のある説明と信頼醸成がなければ、今後の防衛力整備計画にも影響を及ぼしかねない。