2025-09-22 コメント投稿する ▼
白川容子氏「国が責任を果たせ」四万十市立市民病院の赤字と人材不足で地域医療崩壊の危機
高知県四万十市の市民病院が厳しい経営状況と人材不足に直面しています。 濱川院長は「常勤9人のうち3人が定年延長で勤務している」と報告し、医師・看護師・薬剤師の人材確保が極めて困難だと強調しました。 白川氏は「特に人材確保が難しい職種は何か」と尋ねました。 都市部と地方の偏在を是正する仕組みを整える必要がある」と指摘しました。
白川容子氏、四万十市立市民病院を訪問
高知県四万十市の市民病院が厳しい経営状況と人材不足に直面しています。22日、日本共産党の白川容子参院議員が同院を訪れ、濱川公祐院長や病院幹部と懇談しました。白川氏は現場の声を直接聞き取り「国が責任を果たさなければ地域医療は守れない」と訴えました。
1億円規模の赤字と人材確保難
金子雅紀事務局長によると、2024年度決算で約1億円の赤字が見込まれています。診療報酬が物価高騰に追いつかず、経営を圧迫しているのが要因です。濱川院長は「常勤9人のうち3人が定年延長で勤務している」と報告し、医師・看護師・薬剤師の人材確保が極めて困難だと強調しました。
白川氏の問いかけと院長の回答
白川氏は「特に人材確保が難しい職種は何か」と尋ねました。院長は「医師、看護師、薬剤師が中心だが、放置すれば他の職種も不足に陥る」と答えました。さらに「若い人材が学んだ後に戻りやすい環境を整えることが重要」とし、地域での就労定着支援を求めました。
「赤字続きでは医療を維持できない」
「医師の偏在解消が急務だ」
「国の支援なしでは人材が集まらない」
「現場の努力には限界がある」
「国は本気で地域医療を守るべきだ」
白川氏の見解
白川氏は「医師の数を単純に増やすだけでは地方の医師不足は解決しない。都市部と地方の偏在を是正する仕組みを整える必要がある」と指摘しました。さらに「現場からの訴えは深刻だ。診療報酬や人材確保の制度を国が抜本的に見直さなければ、地方の医療崩壊は現実のものになる」と語りました。
地域医療崩壊の全国的な課題
四万十市の事例は全国共通の問題でもあります。人口減少や高齢化の進行で患者数は減る一方、高齢者医療の需要は高まっています。地方の中小病院は慢性的な赤字と人材不足に苦しみ、閉院に追い込まれるケースもあります。厚生労働省の統計でも、都市部と地方の医師数格差は依然として大きく、改善の兆しは見えません。
国への要望
白川氏は「住民の健康を守る責任は国にある。診療報酬を現実に合わせて引き上げ、地方勤務を希望する若手医師が安心して働ける仕組みを整備すべきだ」と強調しました。四万十市立市民病院の危機は、国が地域医療政策を本気で立て直すかどうかを試す試金石となっています。