同一労働同一賃金の指針見直しへ 退職金・住居手当明記で待遇格差是正なるか

0 件のGood
0 件のBad

同一労働同一賃金の指針見直しへ 退職金・住居手当明記で待遇格差是正なるか

同一労働同一賃金の指針見直しへ 厚労省、退職金や住居手当の扱いが焦点


厚生労働省は8日、労働政策審議会の部会で「同一労働同一賃金」の指針(ガイドライン)を見直す方針を正式に示した。正社員と非正規労働者の不合理な待遇格差是正を目的とし、これまで明示されていなかった退職金や住居手当などを指針に盛り込むかが最大の論点となる。年内にも見直しの結論をまとめる見通しだ。

5年ぶりの本格見直し、労使ともに一致


同一労働同一賃金は、パートタイム・有期雇用労働法などに基づき、大企業は2020年、中小企業は2021年から適用されている。施行から5年を迎えるにあたり、制度の実効性を高めるための見直し作業が今年2月から始まっていた。

今回の部会では、労働者側、企業側、有識者の三者が見直しの方向性で大筋合意。労働者側は「現行指針では手当や退職金など重要な項目が抜け落ち、十分な格差是正につながっていない」と強く改善を求めた。一方、企業側からは「制度の趣旨には賛同するが、企業の実情に配慮した段階的導入を」との声も上がった。

現行指針の限界と最高裁判決の影響


現行のガイドラインでは、基本給や賞与については格差の不合理性を例示しているが、住居手当や家族手当といった諸手当については記載がない。このため、現場では待遇差の判断が事業者ごとにばらつき、トラブルの温床となってきた。

厚労省は、過去に待遇差をめぐって争われた最高裁判決も踏まえ、記載の拡充を検討する方針。具体的には退職金、住居手当、通勤手当、福利厚生制度の適用範囲などが俎上に載る可能性が高い。

「非正規にも退職金や手当があって当然」
「企業規模で差がある現状はおかしい」
「手当がない分、賃金格差が広がっている」
「制度の理念と現場の運用にギャップがある」
「企業の負担を理由に後回しにするべきではない」


企業負担と実効性のバランス


課題は、格差是正と企業経営の負担軽減をどう両立させるかだ。企業側は、人件費増による経営圧迫や雇用調整の懸念を訴えている。一方で、非正規雇用の待遇改善は人材確保や離職防止にもつながるため、長期的には企業側にも利益があるとの指摘がある。

厚労省は、制度変更に伴う影響を緩和するため、中小企業向けの助成制度や相談体制の強化も検討する。労使双方が納得できる実効性あるルール作りが求められている。

今後のスケジュール


年内に見直し案を固め、労働政策審議会で最終答申を得た後、2026年度以降の本格運用を目指す。厚労省幹部は「制度理念を形だけにしないため、曖昧さを残さない明確な指針をつくる」と強調した。今回の改定が、単なる文言修正ではなく、現場での待遇改善につながるかが注目される。

コメント投稿する

2025-08-09 09:50:29(植村)

0 件のGood
0 件のBad

上記の福岡資麿の活動をどう思いますか?

コメント投稿

コメントを投稿することができます。管理者の確認後公開されます。誹謗中傷・公序良俗に反する投稿は削除されます。

※サイト運営スタッフにより内容が確認後公開されます。24時間以内に確認されます。

関連する活動報告

GOOD/BAD評価

人気のある活動報告

7日間でコメント投稿数が多かった活動報告

オススメ書籍

SNS時代の戦略兵器 陰謀論 民主主義をむしばむ認知戦の脅威

SNS時代の戦略兵器 陰謀論 民主主義をむしばむ認知戦の脅威

日本の政治を採点する―2007年参議院選の公約検証

日本の政治を採点する―2007年参議院選の公約検証

わが憲法改正案

わが憲法改正案

今さら聞けない! 政治のキホンが2時間で全部頭に入る

今さら聞けない! 政治のキホンが2時間で全部頭に入る

福岡資麿

新着記事

検索

政治家の名前検索、公約の検索が行えます。

ランキング

政治家や公約の各種ランキングを見ることができます。

ランダム評価

公約・政策がランダム表示され評価することができます。

選挙情報

今からの選挙・過去の選挙結果などが確認できます。

アンケート

当サイトで行っているアンケート・投票にご協力ください。

「先生の通信簿」は、議員や首長など政治家の公約・政策を「みんなで」まとめるサイトです。また、公約・政策に対しては、進捗度・達成度などを含めたご意見・評価を投稿することができます。

政治家や議員の方は、公約・政策を登録し有権者にアピールすることができます。また、日頃の活動報告も登録することができます。

選挙の際に各政治家の公約達成度や実行力など参考になれば幸いです。

※この情報は当サイトのユーザーによって書き込まれた内容になります。正確で詳しい情報は各政治家・政党のサイトなどでご確認ください。

X (Twitter)

標準偏差:20.89