2025-06-09 コメント投稿する ▼
嘉手納弾薬庫で不発弾爆発事故 読谷村長「非常に心配」 自衛隊の対応に注視集まる
嘉手納弾薬庫で不発弾爆発 住民と地元自治体に不安広がる
6月9日、沖縄県読谷村にある米軍嘉手納弾薬庫地区内で、不発弾保管庫において爆発事故が発生した。保管庫は自衛隊が管理しており、詳細な状況や原因はいまだ調査中となっている。事故を受け、読谷村の石嶺傳實(いしみね・でんじつ)村長は「非常に心配している。重大な人身事故にならなければいいなと思う」と懸念を表明した。
地元にとっては、米軍施設と隣り合わせの地域で再び起きた軍事関連施設での事故ということもあり、住民への影響や今後の安全対策に対して不安の声が高まっている。
沖縄返還以降、自衛隊の不発弾事故は初 異例の事態
沖縄県では、戦後の米軍統治時代から現在に至るまで、広範な地域に戦時中の不発弾が埋没しており、これまでにも自衛隊による処理が数多く行われてきた。しかし、1972年の日本への沖縄返還以降、自衛隊の不発弾処理業務において爆発事故が起きたのは今回が初とみられる。
嘉手納弾薬庫地区内には、米軍と自衛隊が共同で管理する区域も存在し、その中には不発弾や弾薬の一時保管施設がある。今回の事故がどのような経緯で発生したのか、また人員や周辺施設への影響の有無について、防衛省と自衛隊は情報収集と対応を進めているとみられる。
住民の不安と信頼回復への課題
読谷村は、米軍嘉手納基地や弾薬庫に隣接しており、これまでにも騒音や事故、環境問題に直面してきた地域である。今回の爆発事故は、ただでさえ根強い「基地由来の不安」に拍車をかけるかたちとなった。
石嶺村長は記者の取材に対し、「詳細な説明と、安全管理体制の見直しが不可欠だ」と述べ、政府と防衛当局に対して早急な情報開示と再発防止策の提示を求めた。
今後、村民への説明会の実施や、弾薬庫周辺の安全点検、保管・処理体制の透明化などが信頼回復のカギとなる。特に、同様の施設が他の地域にも存在することから、防衛省全体としての安全基準や運用手順の再確認が必要とされる。
SNS上では「基地との共存限界か」などの声も
今回の爆発事故に対し、SNSでは地元住民をはじめ、全国からも多数の反応が寄せられている。特に、基地との共存に限界を感じるという声や、安全管理の徹底を求める意見が目立つ。
「基地の近くで暮らすって、常にこういうリスクと隣り合わせなんだ」
「不発弾保管庫で爆発って…自衛隊の安全対策どうなってるの?」
「1972年以降初って、それだけ異常な事故。しっかり検証を」
「地元に説明責任を果たすべき。国はもっと誠実にならなきゃ」
「子どもが学校に通う地域に弾薬庫があること自体、再考すべきじゃない?」
信頼を築くには、事故後の対応だけでなく、事故が起きない仕組み作りが必要だという認識が、今、改めて問われている。