2025-06-10 コメント投稿する ▼
久元喜造神戸市長が4選出馬を表明 「国際都市・神戸」実現へ継続訴え
神戸市・久元喜造市長が4選出馬表明 「国際都市・神戸」実現へ再び挑戦
神戸市の久元喜造市長(71)は6月10日、市議会本会議の閉会あいさつで、今年10月に行われる市長選に4選を目指して立候補する意向を正式に表明した。2013年の初当選以来、市政運営を担ってきた久元氏は、「神戸の輝かしい未来に向けた歩みを確かなものとするため、引き続き市政を担うことが自分の使命だと考えた」と語り、続投への強い意欲をにじませた。
今回の選挙も無所属で臨む方針で、自民、立憲民主、公明、国民民主の各党に推薦を求めていく考えも明らかにした。幅広い支持を得ながら、市政の継続性と安定性を訴える構えだ。
神戸空港の国際化を追い風に 都市の将来像に言及
久元氏は、今年4月に実現した神戸空港の国際化に言及し、「新しい国際都市・神戸の可能性をどう現実のものにしていくか、しっかりと考えたい」と抱負を述べた。関西国際空港、伊丹空港とのトライポート構想を背景に、神戸が国際的な都市機能を担う展望が強まりつつある中、その方向性をどう市政に組み込んでいくかが、久元市政4期目の焦点の一つとなる。
また、これまで進めてきた神戸港の機能強化、三宮再整備、子育て支援、デジタル行政の推進などの主要施策についても、継続的な取り組みの必要性を強調し、市政の一貫性をアピールした。
官僚出身の改革派市長 10年超の実績を強みに
久元氏は神戸市出身で、東京大学法学部を卒業後、旧自治省(現総務省)に入省。自治行政局長を務めた後、2009年から神戸市副市長を歴任し、2013年に市長選で初当選。以来、10年以上にわたり神戸市のトップとして都市政策をけん引してきた。
在任中は、阪神淡路大震災からの復興・防災対策の強化、高齢社会への対応、企業誘致・ベンチャー支援といった多角的な施策を展開。市民の生活基盤の安定と都市のブランド価値向上に努めた。
とくに評価が高いのは、デジタル化推進における迅速な対応で、全国に先駆けて行政手続きのオンライン化を進めたほか、スタートアップ支援を通じて神戸経済の活性化にも取り組んできた。
「継続か刷新か」 選挙戦の構図は
現時点で久元氏の対抗馬は明らかになっていないが、4期目という長期政権に対する批判や、新しい顔ぶれによる「刷新」を求める声も一部に存在する。市長選では、安定志向の有権者と変革を求める市民との間での判断が大きな争点になりそうだ。
久元氏が求める4選への道は、これまでの実績と、これからの神戸の将来ビジョンをどこまで有権者に示せるかにかかっている。
ネット上では「実績評価」や「長期政権への懸念」も
SNSでは、久元氏の出馬表明に対してさまざまな声が上がっている。
「神戸空港国際化や三宮の再開発は評価したい」
「子育て支援の充実も進んでるし、継続が安心」
「そろそろ新しい人材が必要なのでは?」
「官僚出身だけど地元に根ざした政策が多い」
「長期政権はよくも悪くも馴れ合いが出る。緊張感が欲しい」
市政の継続と安定か、それとも刷新と変革か――。神戸市民の判断が注目される10月の市長選は、都市の未来像を問う重要な選挙となる。