2025-05-14 コメント投稿する ▼
福岡県とバンコク都、行政課題解決に向けた交流深化 – ワンヘルスや防災対策で連携強化
福岡県とバンコク都、交流を通じて行政課題の解決を目指す
福岡県は、友好提携を結んでいるタイ・バンコク都から研修訪問団を迎え、地域行政の課題に対する先進的な取り組みを共有した。この訪問は、バンコク都立ナワミンタラティラート大学の主催で、都の幹部職員や都議会議員など約70名が参加。彼らは福岡のさまざまな行政施策を学び、今後の政策に生かすことを目指している。
多様な行政分野で研修プログラム
5月14日に福岡へ到着した訪問団は、翌15日に公衆衛生、ワンヘルス、高齢者ケア、大気汚染、都市災害といったテーマで講義を受講。さらに16日には、福岡特別支援学校や福岡管区気象台、福岡市民防災センターなどを訪れ、現場での取り組みを視察した。
また、訪問団の代表20名が16日に福岡県庁を訪れ、服部誠太郎知事と面会。バンコク都議会議長のスラジット・ポンシンウィタヤー氏やナワミンタラティラート大学副学長のポンサック・ノーイパヤック氏、在福岡タイ王国総領事のゴーソン・サティタマジット氏らが、今後の協力関係の強化について意見を交換した。
福岡県とバンコク都の友好提携の歩み
福岡県とバンコク都は、2006年に友好提携を結び、以来、教育や文化、行政など幅広い分野で交流を深めてきた。2023年には「ワンヘルスの推進に関する基本合意書」を締結し、さらに協力関係を強化。地域の公衆衛生や医療分野での連携も強まっている。
両地域は、観光や文化交流も活発で、福岡ではタイの文化を紹介するイベントが定期的に開催されている。また、2023年には「タイ・バンコクフェア」がJR博多駅前で開かれ、多くの来場者がタイの伝統文化を体験した。
今後も続く人材育成と教育交流
福岡県とバンコク都は、若い世代の交流にも力を注いでいる。2025年には、バンコク都の大学生と福岡の学生が参加するアントレプレナーシッププログラムを実施。社会課題解決をテーマにしたビジネスプラン作成を通じて、相互理解を深めた。
さらに、高校生同士の交流プログラムでは、教育の不平等や環境問題をテーマに英語でディスカッションを実施。異なる文化背景を持つ若者たちが共に問題解決に取り組むことで、次世代のリーダーシップを育む機会となっている。
地域の課題解決へ、協力の深化を期待
福岡県とバンコク都の交流は、単なる観光や文化交流にとどまらず、具体的な行政課題の解決を目指す実践的な取り組みが特徴だ。今後も両地域が互いの知見を共有し、地域の発展に貢献し続けることが期待される。