2025-06-20 コメント投稿する ▼
N党・立花孝志氏が三木市長選に立候補 斎藤知事との対立軸をアピールも現実味に疑問
「無投票では済ませない」立花氏が突然の市長選出馬
NHK党(政治家女子48党)党首の立花孝志氏が、6月22日告示・29日投開票の兵庫県三木市長選に立候補する意向を表明した。現職の仲田一彦市長(52)がすでに立候補を表明している中、立花氏が急きょ名乗りを上げた形だ。
記者会見で立花氏は「無投票で終わる市長選はさすがに違う。市民には選択肢が必要だ」と語り、候補者不在のまま参院選に向けた政治ムードが薄れることへの危機感をにじませた。「自分の出馬が“民主主義の形式”を守る一手」と強調する姿勢だ。
「誰も出ないなら出る、という姿勢は意外と大事だと思う」
「無投票は確かに寂しい。でも立花さんって本気なの?」
「斎藤知事にNOかYESか」わかりやすさ重視の対立構図
立花氏は出馬理由として、兵庫県の斎藤元彦知事との「対立構図」を明確に示した点が注目される。昨年の知事選で斎藤氏を支持した22市長の中に現職の仲田市長が含まれていたことに触れ、「斎藤知事を応援するのか、しないのか。その選択肢を有権者に提示する必要がある」と述べた。
斎藤知事は維新色を打ち出す若手改革派として知られ、同県内では比較的高い支持を得ている。立花氏はその“対抗軸”として自らを位置づけ、県政と市政の距離感をあえて争点化することで、単調な地方選挙に話題性と争点を持ち込もうとしている。
「立花さんって“維新批判”で存在感出してる気がする」
「知事支持派VSアンチ知事という構図は確かに分かりやすい」
市長選と参院選、二股出馬は「公職選挙法ギリギリ」
一方で、立花氏はこの夏の参院選・兵庫選挙区にも立候補を表明していたが、今回の出馬に伴い「いったん辞退する」と説明。ただし、「三木市長選に落選したら参院選に戻る」と明言しており、事実上の“様子見”の構えをとっている。
このような「出たり引っ込んだり」の選挙戦術は、法律上は問題ないものの、有権者にとっては混乱を招く可能性もある。参院選で本気で一議席を狙うのであれば、兵庫選挙区に専念するべきとの声もある。
また、市長選に出馬して仮に当選した場合、約2年ぶりに自治体の長としての職責を担うことになるが、立花氏のこれまでの言動や実務経験から、市政運営に真剣に取り組むのか懐疑的な見方も根強い。
「立花さんの出馬って、話題作り以上の意味あるのかな」
「参院選から逃げた?それとも“どっちでも勝てばいい”って算段?」
れいわ・N党・参政など「泡沫」が争点を可視化する皮肉
近年、立花氏のような政治家が地方選挙に割って入る構図は珍しくなくなっている。特に維新系首長や現職が強固な基盤を築いている地域では、「無風選挙」となるケースも多く、こうした“挑戦者”が存在することで、形だけとはいえ有権者が選ぶ余地が生まれる。
とはいえ、その実態が「現実的な政策提案」よりも「話題性」「政権批判」に終始していては、地域政治の健全性を高めるとは言いがたい。立花氏が示す「分かりやすい対立軸」は選挙戦としての“ショーアップ”には貢献するが、当選後の責任や公約実行に対する具体性を欠いたままでは、ただの選挙イベントで終わる。
今回の出馬表明も、「維新VS反維新」あるいは「現職VS異端児」という構図を演出するには格好のカードだが、それが本当に市民の生活や行政にとって意味のある選択肢なのかは、極めて疑わしい。