2025-05-25 コメント投稿する ▼
「戦争しない国を求めて」若者1100人が銀座でデモ 消費税やコメ価格にも訴え
若者の声が響いた銀座の街 「戦争しない国を」求める1100人デモ
東京都内で5月25日に開催された「若者憲法集会2025」では、政治や社会の在り方に疑問を持つ若者たちが声を上げた。戦争を前提とした国家運営にNOを突きつけ、「平和憲法を生かす政治こそ必要だ」との訴えが銀座の街に響いた。集会後には、全国から集まったおよそ1100人(主催者発表)の参加者がラップ調のサウンドカーに合わせてデモ行進を行い、「大軍拡反対」「コメが買える社会を」「消費税下げて」といったスローガンを次々と叫んだ。
沿道では足を止めてスマートフォンで撮影する人の姿も多く、若者らしいテンポとビジュアルで訴えるそのデモは、通行人にも鮮烈な印象を残した。
医療・教育に回す予算を デモ参加者が切実な声
デモの中ではさまざまな立場の若者がスピーチを行い、それぞれの実感を言葉にした。長野県から参加した25歳の女性は、医療機関で働くなかで「薬が買えない患者が増えている」と切り出し、「安心して治療を受けられる政治に変わってほしい」と強く訴えた。
また、札幌市から駆けつけた北海道大学の学生は、「自分は理系ですが、軍事研究には協力したくない。むしろ学費を下げて、研究の自由を保障してほしい」と述べた。軍事優先ではなく、生活と未来への投資を求める声が次々とあがった。
共産・田村委員長がエール 「戦争を拒む連帯を」
出発前には、日本共産党の田村智子委員長が挨拶に立ち、若者たちの行動に敬意を表した。田村氏は、「敵基地攻撃能力を持つための大軍拡が進められているが、それに対抗する全国的なネットワークを築く必要がある」と力説。
さらに、「トランプ氏が政権復帰を狙う米国にただ従うだけの政治で良いのか。憲法の平和主義に基づいた外交を進めるべきだ」と語り、「世界中の若者と手を取り合い、戦争のない未来をつくろう」と呼びかけた。
SNS上でも賛同の声多数 若者の行動に共感広がる
今回のデモはSNS上でも話題となり、多くのユーザーが賛意を表している。特にX(旧Twitter)では、以下のような投稿が目立った。
「平和を求める若者がここまで行動しているのがすごい。応援したい」
「軍事費を福祉に回せという声、もっと広がってほしい」
「お米が普通に買えない社会って、もう危険信号だと思う」
「ラップでデモするの、新鮮でカッコよかった」
「政治を諦めずに声を上げ続ける若者たちを誇りに思う」
こうした投稿からも、政治に無関心だとされがちな若者世代が、実際には深い問題意識を持ち、行動に移していることが伝わってくる。
「声を上げる」から「変える」へ 若者運動の今後に注目
若者憲法集会は例年開催されてきたが、今年は「暮らしの危機」と「戦争の現実味」がより切実なテーマとして浮上した。物価高騰、教育費負担、そして安全保障政策の転換――こうした日々の課題が、「声を上げなければ変わらない」という認識を参加者に植え付けたと言える。
今後、このような市民による運動が、選挙や政策形成にどのような影響を与えていくのか注目される。