2025-10-02 コメント投稿する ▼
岐阜県と自治体でNHK受信契約漏れ 未払い総額5千万円 知事が契約見直し要請へ
江崎知事は「テレビ放送を視聴する目的で設置したわけではない」と述べ、契約内容のあり方自体に疑問を呈しました。 放送法は、受信設備を設置した者に対してNHKとの契約を義務づけています。 しかし、今回問題になったのは「受信機能を持つが、実際に視聴する目的では使用していない機器」への適用範囲です。 これにより、単なる機能付帯であっても一律に契約対象とされる制度が妥当かどうかが焦点化しています。
岐阜県と自治体、NHK受信契約漏れで未払い発覚
岐阜県の江崎禎英知事は2日の県議会で、県や県内自治体がNHKと受信契約を結ばずに放置してきたケースが多数あり、7月時点で未払い額が合計約5000万円に達していると明らかにしました。対象は公用車のテレビ受信機能付きカーナビや公用携帯電話などです。
江崎知事は「テレビ放送を視聴する目的で設置したわけではない」と述べ、契約内容のあり方自体に疑問を呈しました。県は現段階で未払い分を支払っておらず、今後はNHKに対して契約方法の見直しを直接求める方針です。
契約義務と自治体の疑問
放送法は、受信設備を設置した者に対してNHKとの契約を義務づけています。しかし、今回問題になったのは「受信機能を持つが、実際に視聴する目的では使用していない機器」への適用範囲です。
江崎知事は「県民の税金を明らかに見る予定のない機器に充て続けるのは不適切」と指摘しました。これにより、単なる機能付帯であっても一律に契約対象とされる制度が妥当かどうかが焦点化しています。
全国的にも広がる課題
自治体の公用車や業務用携帯電話に搭載された受信機を巡る問題は、岐阜県に限った話ではありません。全国の自治体でも同様の契約漏れや未払いが相次いで確認されています。
自治体側は「業務用であってテレビ視聴は想定外」という立場ですが、NHK側は受信設備である以上は契約義務があると解釈してきました。制度の適用範囲をめぐって調整が迫られています。
「見ない機器にまで契約義務を課すのは行き過ぎだ」
「公金の無駄づかいにならないよう制度を見直すべき」
「NHKが一方的に定義する契約対象は不透明だ」
「地方財政に負担をかける仕組みは改善してほしい」
「今回の岐阜の対応は他自治体にも波及するはずだ」
制度見直しへの動き
江崎知事は、今後自らNHKを訪問し、契約方法の柔軟化や対象機器の定義見直しを求めるとしています。特に、受信機能が付帯するだけで視聴利用実態がない場合、契約を不要とする運用を認めるかどうかが焦点です。
受信料制度は長らく「公平負担」を理念に据えてきましたが、技術の進化であらゆる機器に受信機能が搭載される時代になり、従来の枠組みが現実に合わなくなっています。岐阜県の問題は、全国の自治体や公共団体に同じ疑問を投げかけており、放送制度全体の再検討を促す契機となりそうです。