2025-04-28 コメント投稿する ▼
宮古島市教育長人事案、大城裕子氏の再任案に再び不同意 市議会で反対多数
宮古島市議会、教育長人事案を再び不同意 市長提案に壁
宮古島市議会(平良敏夫議長)は4月28日に開いた臨時会で、嘉数登市長が提案した教育長人事案について審議し、前任の大城裕子氏(61)を再任する案を賛成8、反対13、退席1という結果で不同意とした。大城氏の起用を巡る不同意は、3月定例会に続き2度目。市政と議会の溝が改めて浮き彫りとなった。
教育長人事案に再びノー
嘉数市長は「教育行政の安定と継続性」を理由に、前回と同じく大城氏を起用する人事案を議会に提出した。しかし、多くの議員は納得しなかった。採決では反対が賛成を大きく上回り、不同意が正式に決まった。
市議会の反対理由は、単なる人事への反発だけではない。教育現場との意思疎通の不足や、過去に進められた学校施設整備計画への不信感が背景にある。議場では「現場の声を十分に聞いていない」「保護者や教職員との信頼関係が築けていない」といった批判が相次いだ。
教育行政に求められるリーダー像
市議会では、単なる経験や肩書きだけではなく、地域や現場としっかり向き合う姿勢が求められている。ある議員は「教育長は地域コミュニティとの橋渡し役だ。トップダウンではなく、現場の声を吸い上げるリーダーでなければならない」と指摘した。
市政側は「大城氏はこれまでの経験を生かし、課題に真摯に取り組んできた」と説明したが、議会側の溝を埋めるには至らなかった。結果、2度目の不同意という異例の事態となった。
嘉数市長の今後の対応に注目
今回の不同意を受け、嘉数市長は改めて新たな教育長候補を立てる必要に迫られる。市長側には「議会と十分な協議を重ねた上で、新たな人選を進めるべきだ」という声が高まっている。
市長は「引き続き適任者を選び、議会に提案する」とコメントしたが、現場と議会の不信感を拭わなければ、次の人事案も難航する可能性がある。
教育行政の停滞を防ぐためにも、市政側には丁寧な説明責任が求められる。市民の教育環境を左右する重要なポストだけに、拙速な決着は許されない情勢だ。
- 宮古島市議会が教育長に前任・大城裕子氏を再任する人事案を再び不同意
- 議会側は現場との意思疎通不足や信頼関係欠如を問題視
- 教育長には地域・現場と対話できるリーダーシップが求められる
- 嘉数市長は新たな候補選定へ、議会との信頼回復が急務