2025-04-06 コメント投稿する ▼
岸和田市長選、佐野英利氏が圧勝 永野前市長の女性問題に市民が厳しい審判
佐野氏が大差で勝利 市政刷新に期待高まる
開票の結果、佐野氏は48,307票を獲得し、次点の永野氏(7,606票)に6倍以上の差をつける大勝だった。他の候補である花野真典氏は4,119票、上妻敬二氏は584票にとどまり、佐野氏が市民から圧倒的な支持を得た形となった。
投票率は40.03%。過去最低だった前回(28.27%)から大幅に回復した。
「市民の声に応える市政を」 佐野氏、支援者と喜び分かち合う
当選確実が報じられた午後8時過ぎ、佐野氏は選挙事務所で支援者らと万歳三唱。記者団の取材に対し、「市政が停滞し、市民が不安を感じていた。今後は市民の声にしっかり耳を傾け、市議会や職員と連携しながら一歩ずつ前に進めていきたい」と語った。
なお、佐野氏は当選により郵便局長職を退任することになる。
永野氏「結果を真摯に受け止めたい」
敗れた永野氏は、投票日夜に記者団の取材に応じ、「市民が佐野さんを選んだということ。この結果を真摯に受け止めたい」と静かに述べた。
女性問題が引き金に 市民の評価は厳しく
今回の市長選は、永野前市長の女性問題を発端として実施された。永野氏は、かつて関係のあった女性から提訴され、昨年11月に500万円の解決金を支払うことで和解。市議会はその後、説明責任を果たしていないと判断し、昨年12月に不信任決議を可決した。
これに対して永野氏は市議会を解散する選択を取ったが、今年2月の市議選後、再び不信任決議が可決され、失職に至った。
市民は変化を選んだ 出口調査でも厳しい評価
読売新聞が実施した出口調査では、永野氏への不信任について76%が「妥当」と回答。そのうち8割が佐野氏に票を投じていた。また、永野市政の7年間を「評価しない」とした人は全体の71%に上り、「評価する」(23%)を大きく上回った。
今後の市政運営に注目 幅広い支持層、調整力がカギ
佐野氏は、今回の選挙で公明党や共産党をはじめとする幅広い市議から支援を受けている。しかし、今後は政策面での立場の違いをどう調整していくかが問われる。ある市議は「市議会内でも意見の違いがある。調整力が問われる局面になるだろう」と話している。
市政の混乱を収束させ、市民の信頼を取り戻すことができるか。佐野新市長の手腕に、今後大きな注目が集まる。