2025-08-09 コメント投稿する ▼
石垣島ハーリー競漕に陸自が参加 地域交流と祭り活性化を目的に、市民団体の中止要求は行き過ぎ
石垣島ハーリー競漕に陸自が参加 地域との交流と祭りの活性化へ
沖縄県石垣市と竹富町西表島で9日に行われる伝統行事「ハーリー競漕」に、陸上自衛隊石垣駐屯地の隊員が出場する。自衛隊側は「訓練」と位置付けた上で公務として参加するが、地域との関わりを深め、祭りを盛り上げる狙いもある。
ハーリーは古来、漁師たちが航海の安全や豊漁を祈る行事として続いてきた。今では観光客や地域住民にとって夏の一大イベントとなっている。自衛隊の参加は、地元の人々との交流を深め、祭りを支える役割を果たすものでもある。
市民団体の「中止要求」とその限界
一方で、市民団体「石垣島の平和と自然を守る市民連絡会」は、今回の自衛隊参加について「伝統行事の軍事利用だ」と批判し、中止を求める申し入れを行った。団体は「神聖な行事に軍事訓練として出るのは許されない」と主張している。
しかし、こうした主張は地域の実情と必ずしも一致していない。石垣島には自衛隊が駐屯し、地域住民と日常的に関わりを持っている。災害時の協力や地域行事への参加を通じて築かれる信頼関係は、安全保障と地域社会の共生の象徴でもある。市民団体による一方的な「軍事色の排除」は、むしろ地域のつながりを分断しかねない。
ネット上でも賛否は分かれているが、冷静な声も多い。
「お祭りに自衛隊が参加するのはむしろ盛り上がる」
「軍事利用というより地域交流だと思う」
「伝統行事を守るために参加してくれるのはありがたい」
「中止を求めるのはやりすぎではないか」
「市民団体の意見が地域の総意ではない」
自衛隊の存在と地域社会
石垣島を含む南西諸島は安全保障上の重要性が増しているが、同時に観光や伝統文化を重んじる地域性も強い。自衛隊が地域行事に参加することは、住民の信頼を得るための重要な活動でもある。単なる「軍事訓練」ではなく「地域との共生の一環」として捉えるべきだろう。
特に、若い世代や観光客にとっては、自衛隊員が地域行事に参加する姿は親近感を高める効果がある。文化と安全保障が対立するのではなく、共存できることを示す場にもなり得る。
伝統文化を守り、地域をつなぐ
ハーリー競漕は、石垣島にとって単なる伝統行事ではなく、地域アイデンティティを象徴する存在だ。そこに自衛隊が参加することは、地域住民の一員としての姿勢を示すものであり、むしろ文化を盛り立てることにつながる。
市民団体の「軍事色の排除」という考えは一理あるが、それを理由に地域との交流の場を奪うのは行き過ぎだ。伝統を守るためには地域全体が関わり、協力して盛り上げていくことが必要であり、自衛隊の参加はその一助となるだろう。