2025-08-05 コメント投稿する ▼
石丸新党「再生の道」離党相次ぐ 全員落選の都議選から立て直せるか
石丸新党「再生の道」 都議選落選者の離党相次ぐ
地域政党「再生の道」で、東京都議会議員選挙に挑戦した候補者の離党が相次いでいる。代表の石丸伸二氏が1月に立ち上げた同党は、公募に1128人が応募。書類選考や面接を経て42人に絞られたが、6月の都議選では全員が落選した。さらに7月の参院選でも、選挙区1人・比例代表9人を擁立したものの、議席獲得には至らなかった。
相次ぐ離党表明とその理由
練馬区選挙区で落選した上間貴子氏は4日、「『再生の道』を卒業することに致しました。党員としての活動は一旦区切りをつけさせていただきます」とSNSで表明。石丸氏や党関係者への感謝を示しつつ、医師として本業に専念する考えを明らかにした。
北多摩第2選挙区の土田浩史氏も2日、「ビジネスに集中するために再生の道メンバーから外れています」と投稿。八王子市選挙区で落選した須浪薫氏は7月28日に「リスタートの概要!」と発信し、今後は無所属で香川県または徳島県の地方選挙に立候補する意向を示した。
世田谷区選挙区で落選した鳥海彩氏は6月24日、「次のステップに移ろうと思います。再生の道ではなく、フリーとなりいろいろなチャンスを待って活動していこうと思います」と宣言。無所属で活動する理由の一つに「石丸氏の一部のファンの方からのバッシングが精神衛生的にマイナスであること」を挙げた。
「全員落選でモチベーションを保つのは難しい」
「次に向けた決断としての離党なら前向き」
「支持者の一部による過激な行動は逆効果」
「選挙に負けても政治活動を続ける人は応援したい」
「石丸新党は次の一手をどう打つのか」
こうした反応は、SNS上で広く交わされている。
政党運営の課題と候補者の去就
再生の道は短期間で多くの候補者を擁立するなど、選挙戦の展開スピードは速かった。しかし、十分な組織基盤や資金力がない中での戦いは厳しく、支持の広がりを作れなかった。今回の離党は、個々の候補者が次の活動に向けた準備を進める一方で、党としての求心力低下を印象づける結果となっている。
また、支持者の一部による過激な言動が候補者の活動に影を落とすという証言は、党内のコミュニケーションやファン層との距離感の取り方にも課題があることを示唆している。候補者が政治活動を継続するために無所属を選択する動きは、地域ごとの政治活動の自由度や支持基盤の再構築にも影響を与えそうだ。
石丸氏の今後と党再建の行方
石丸氏は党設立時、「新しい政治の形を作る」として若手や女性、地域活動家など多様な人材を登用したが、2度の大型選挙で全敗という厳しい結果に直面している。今後は次期国政選挙や地方選挙への戦略を再構築しなければならず、候補者育成や地域での地盤固めが急務だ。
今回の離党ラッシュは、党の内部改革を促す契機となるのか、それとも失速の兆候となるのか。石丸氏と「再生の道」がどう舵を切るかは、今後の野党勢力の構図にも影響を与える可能性がある。