2025-10-28 コメント投稿する ▼
平沼正二郎氏と台湾民進党が連携強化も、台湾調査船EEZ無断調査問題は沈黙
台湾の海洋調査船が日本の排他的経済水域で繰り返し無断調査を行っている問題については、会談で一切触れられませんでした。 台湾の海洋調査船「新海研一號」が日本の排他的経済水域内で無断調査を繰り返している問題です。 海上保安庁によると、新海研一號は2025年6月に沖縄県与那国島沖のEEZ内でワイヤのようなものを海中に延ばしているのが確認されました。
台湾有事を念頭に連携強化を確認
平沼氏は会談で「台湾は外交・安全保障面で今後ますます重要なパートナーだ」と伝えました。これに対し陳氏は「日台はともに外交・安保面で非常に大きな脅威や挑戦を迎えている」と応じ、与党交流の活性化に意欲を示しました。
民進党青年局は2025年4月に発足したばかりで、今回が初来日となります。自民青年局メンバーは同年8月に台湾を訪れ、民進党青年局と交流座談会を開いており、若手政治家同士の関係構築を急いでいる状況です。
「日台の絆は大切だと思うけど、もっと具体的な話が聞きたい」
「中国の脅威に対抗するなら、もっと踏み込んだ協力が必要では」
「若い世代の交流は良いことだけど、成果が見えにくい」
「台湾との連携強化は賛成だが、問題も直視すべき」
「日本のEEZで無断調査している問題はどうなったの」
立憲民主党もSNS偽情報対策で会談
陳氏は立憲民主党の山田勝彦青年局長とも会談し、SNSの偽情報対策について話し合いました。台湾は中国からのサイバー攻撃や情報戦にさらされており、その経験を日本と共有したい考えです。
民進党は2024年1月の総統選挙で頼清徳氏が当選したものの、立法院では過半数を割り込み少数与党となっています。国内では野党からの激しい批判にさらされており、国際的な連携を強化することで政権基盤を固めたい狙いがあるとみられます。
台湾調査船の無断調査問題には沈黙
しかし、今回の会談では重要な問題が避けられました。台湾の海洋調査船「新海研一號」が日本の排他的経済水域内で無断調査を繰り返している問題です。
海上保安庁によると、新海研一號は2025年6月に沖縄県与那国島沖のEEZ内でワイヤのようなものを海中に延ばしているのが確認されました。同年8月には鹿児島県徳之島沖でも同様の活動が確認され、さらに10月にも再び与那国島沖で無断調査を行っています。
海上保安庁は毎回、無線で調査の中止を要求していますが、台湾側からの応答はありません。与那国島は日本最西端の島で、台湾との距離はわずか約111キロメートルです。この海域では中国もブイを設置するなど活動を活発化させており、日本の主権が脅かされている状況です。
平沼氏と陳氏の会談では、中国の脅威については語られたものの、台湾自身による主権侵害の疑いがある行為については一切議題に上りませんでした。日本政府は中国に対しては厳しい姿勢を取る一方で、台湾に対しては友好関係を重視するあまり、EEZ内での無断調査という明確な問題を見過ごしているとの批判が出ています。
外交評論家の間では「友好国だからといって主権侵害を黙認すれば、国際社会における日本の立場が弱まる」との指摘もあります。中国の脅威に対抗するためには台湾との連携が不可欠ですが、同時に日本の主権を守るための毅然とした対応も求められます。