2025-12-05 コメント投稿する ▼
衆議院選挙制度を問う:比例代表中心への模索
特に、日本共産党(共産党)所属の塩川鉄也国対委員長は、「民意が届く国会」を実現するため、小選挙区制を廃止し、全国11ブロックによる比例代表中心の選挙制度への移行を求める私案を提示しました。 共産党の提案する比例代表中心制度には、明確な利点があります。
議員連盟が選挙制度改革を検討
2025年12月5日、超党派の議員による「衆議院選挙制度の抜本改革を実現する議員連盟」が総会を開き、各党所属議員や会派代表が選挙制度のあり方について提案と意見交換を行いました。特に、日本共産党(共産党)所属の塩川鉄也国対委員長は、「民意が届く国会」を実現するため、小選挙区制を廃止し、全国11ブロックによる比例代表中心の選挙制度への移行を求める私案を提示しました。
塩川氏は、小選挙区制の最大の問題点として、得票率と獲得議席数に大きな乖離が生じることと、「死票」が多くなる現状を挙げました。さらに、「一票の格差」問題が続く小選挙区制は、投票権の平等という憲法原則と矛盾する制度であるとの主張を明確にしました。
彼の提案は、議員総定数を従来どおりに戻し、全国を11のブロックに分けた比例代表制を軸とするもので、多様な民意を正確に反映できる制度として有効性を強調しています。塩川氏は、選挙制度の議論は、国民に開かれた形で、全会派参加のもと進めるべきだと訴えました。
現行制度の構成と課題
現在の衆議院議員選挙では、465人の議員のうち289人が小選挙区制、176人が比例代表制(全国を11ブロックに分けた党リスト)で選出される「小選挙区比例代表並立制」が採用されています。
この制度は、小選挙区で地域ごとの代表者を選びやすく、政権の安定や政権交代の可能性を確保できるというメリットがあります。
しかし一方で、小選挙区制は票の多寡だけで当落が決まるため、得票数が高くても落選する「死票」が多く出やすく、小政党や少数意見に不利との批判があります。
また、現在の制度は「政党が当選者数を増やす」ためにも有利で、結果として大きな政党が議席を独占しやすく、民意の多様性が十分に反映されにくい構造だという指摘もあります。
議連の場でも、このような制度の「二重代表制」の下で、有権者の声が正確に反映されていないとの問題意識が共有されたようです。
各党・会派の私案と制度維持論
議連に参加した各党は、共産党の比例中心案以外にも複数の制度案を提示しました。例えば、国民民主党は党として「中選挙区連記制」を提案し、公明党やれいわ新選組は「都道府県等別比例代表制」を私案として示しました。
注目すべきは、小選挙区制の維持を明示した党・議員が今回の議連においてほとんど存在しなかったことです。これにより、制度改革への関心が広がりつつあることが浮かび上がります。
ただし、これらの提案を受けて、現行の並立制維持を主張する勢力も依然として根強く、制度の安定性や既得権益の観点から慎重な意見も根強くあります。実際に、これまでの制度維持派は「定数削減と一票の格差是正」を中心とした見直し論を唱えてきました。
こうした対立構造の中で、今後制度改革がどのように展開するかは不透明です。
比例中心制度の是非――賛否両論
共産党の提案する比例代表中心制度には、明確な利点があります。第一に、多様な民意がその党の得票数に応じて反映されやすく、小政党やマイノリティの意見が国政に届きやすい点です。第二に、死票の排除や票の無駄を減らし、投票の価値平等という点で公正性が高まる点です。
ただし、比例代表制は「政党に投票する」制度であるため、有権者が「人」ではなく「政党」を選ぶことになり、候補者個人の資質や地域代表性が見えにくくなるというデメリットがあります。比例制度が強くなると、「顔」ではなく党のブランドが優位になり、地域の声が軽視される恐れがあります。
また、日本では過去、小選挙区比例代表並立制の導入によって、政党構造が整理され、二大政党制に近づいたという評価もあります。これにより政権交代が可能になり、安定した政治が実現しやすくなったという意見も根強いです。
比例中心制度へ変更した場合、政党間の駆け引きや政党間連携が選挙結果に大きな影響を与えるようになり、政治の硬直化や党利党略の強化といった懸念も無視できません。
今後の見通しと争点
現時点で、議連の議論が直ちに制度変更に結びつく見込みは高くありません。制度を大きく変えるには、各党の合意、多数派の支持、国会での法改正が必要だからです。特に、現在の制度維持を主張する党の抵抗は根強く、票田を失いたくない議員にとっては大きな壁が残ります。
一方で、人口減や地域間の地盤崩壊、選挙区割り見直しなどを巡る「一票の格差」への批判は年々強まっており、比例代表中心への関心は今後も一定の熱を帯びる可能性があります。
今後、政党間と国民の間で、政党政治と地域代表のどちらを重視するかを巡る根本的な議論が避けられません。制度を変えるのであれば、その議論は公開かつ丁寧に行うべきです。
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