2025-10-02 コメント投稿する ▼
南城市長・古謝景春、不信任後も解散選択か 10月6日に文書提出へ
市議会で不信任決議が可決されたことを受け、議会解散か辞職か、自動失職かの判断が迫られている。 第一は議会解散。 市民に直接判断を委ねる形であり、古謝市長が以前から「解散の可能性」を示してきたこととも一致する。 第二は辞職。 第三は自動失職。 議会解散を選べば、政治的責任を市民の判断に委ねることになる。
不信任可決から進退判断の期限迫る
沖縄県南城市の古謝景春市長は、2025年10月6日午前11時に中村直哉議長へ文書を手渡す予定となっている。市議会で不信任決議が可決されたことを受け、議会解散か辞職か、自動失職かの判断が迫られている。当初は10月3日に提出とされていたが、市長の体調不良により6日へ延期された。
「市長なりに最後まで責任を果たそうとしている」
「すぐ辞めるのではなく、市民に信を問う姿勢は理解できる」
「問題はあったが、それで全てを否定するのは違う」
「議会との関係悪化も背景にあるのではないか」
「選挙で市民の声を聞くのは一つの方法だ」
市民の中には、市長に一定の理解を示す声もある。不信任可決の中で「辞職」だけが正解とは言えないとの見方も出ている。
解散・辞職・失職の三択
不信任決議を受けた市長の選択肢は三つに限られる。
第一は議会解散。解散の場合、40日以内に市議選が行われる見通しで、投開票は11月上旬となる可能性がある。市民に直接判断を委ねる形であり、古謝市長が以前から「解散の可能性」を示してきたこととも一致する。
第二は辞職。しかし辞職には議会招集と臨時会開催が必要であり、通知日が期限当日の6日であることから、実現性は低い。
第三は自動失職。期限までに決断しなければ自動的に職を失うが、市長の発言からすると、これを選ぶ可能性は小さい。
市役所関係者の間では解散を前提とした準備が進んでおり、新人候補が立候補を模索する動きも出ている。
背景:セクハラ認定と市長の主張
問題の発端は2023年12月に浮上した疑惑だった。専属運転手の女性に対する不適切行為が指摘され、市議会の特別委員会は調査を実施。複数の証言からセクハラと認定され、第三者委員会も2025年5月に「辞職すべき」との報告書を出した。
ただし刑事事件としては、強制わいせつ容疑で書類送検されたものの、検察は嫌疑不十分で不起訴とした。市長側は調査の公平性に疑問を呈し、「一方的な認定に基づいた結論」と反論している。任期満了まで市政運営を続ける意思を繰り返し示してきたことは、責任感の表れとも受け止められている。
費用と市民の意見
議会解散による市議選には2,000万円以上の費用がかかると見込まれる。市民の間では「不祥事の責任を選挙にすり替えるのはおかしい」との批判もある一方、「最終的に市民が判断する機会になるなら必要経費だ」という声もある。選挙の実施は混乱を伴うが、市民に信を問うという意味では正当性を持ち得る。
焦点:6日の文書内容と今後の行方
6日に提出される文書が議会解散通知であるか否かが最大の焦点だ。古謝市長自身はこれまで進退について「熟考する」と述べるにとどまり、明言を避けてきた。
議会解散を選べば、政治的責任を市民の判断に委ねることになる。辞職を選ばず、また自動失職でもなく、あえて市民の審判を仰ぐ姿勢は「最後まで責任を取る」という考え方とも解釈できる。批判は強いが、一方で市政の行方を正面から市民に委ねる決断として評価する声もある。