2025-05-21 コメント投稿する ▼
「沖縄こどもの国」園長解任劇の舞台裏 職員処遇巡る対立とガバナンスの混乱
沖縄こどもの国 園長の突然の辞任劇に波紋
沖縄市にある「沖縄こどもの国」で、園長の屋比久功氏が任期途中で職を辞することになり、波紋が広がっている。屋比久氏は市からの一方的な解任通告があったと明かし、その背景には職員の待遇改善を求める自身の姿勢と、市側との溝があったことがにじむ。市はこの件について具体的な説明を避けているが、内部の混乱と不信感は広がる一方だ。
市長による“事実上の更迭”か
屋比久園長が語るところによれば、5月初旬、市役所に呼び出され、花城市長から「副園長を新たな園長とする」との通告を受けたという。辞表の提出を求められたのはその翌日で、法人側から渡された辞表には「一身上の都合」と記されていた。園長自身は納得できていないまま辞任の手続きが進んだ形であり、「職員たちの処遇を良くしたいと訴えてきたが、その声が届かなかった」と肩を落とす。
待遇改善訴えと市との対立
屋比久氏はこれまで、非正規職員の給与や雇用の安定性を高めようと市に提言を重ねてきた。特に3月には具体的な改善案を市に提出したが、それがきっかけとなって「苦情のような指摘」を受けたと話す。以降、市との対話の機会は閉ざされた。屋比久氏の退任発表後には、園の職員4人が辞意を表明。「園長と一緒に頑張れると思っていたのに」と失望を隠さない声もある。
ガバナンスの不透明さも問題視
「沖縄こどもの国」は公益財団法人として運営されており、その理事長は現職市長が務めている。通常、園長の交代には理事会や評議員会での正式な議論と決議が求められるが、今回の件ではそうした手続きが明確にされた形跡がない。事実上の“政治的介入”との批判もあり、ガバナンスの在り方自体が問われている。
SNSでは批判と疑問の声が続出
この問題に対し、ネットでは市の対応に対する不信感や疑問の声が相次いでいる。
「人事を理由に、職員のために動いた園長を追い出すのは筋違いでは?」
「理事長=市長って、チェック機能が働かない仕組みに見える」
「園長の退任に職員も辞めるなんて、組織としてかなり不安定」
「“一身上の都合”とされてるけど、どう見てもそうじゃない」
「子どもたちのための施設が、大人の都合で揺れているのが悲しい」
今後の展開と市の説明責任
市は「答えられない」の一点張りだが、今後の対応次第ではさらなる批判を招くことは必至だ。公益法人としての説明責任、そして職員の雇用安定への真摯な取り組みが求められている。子どもたちの未来を育む場が、内部の不信と混乱で揺らいでいる今、必要なのは一方的な処理ではなく、対話と透明性である。