2025-07-29 コメント投稿する ▼
防災庁の地方拠点に仙台・石川が有力 赤沢担当相「首相と話し合っている」
防災庁の地方拠点設置に現実味 赤沢担当相「東北・日本海側を検討」
政府が2026年度の設置を目指している「防災庁」構想において、地方拠点の候補地として東北地方や日本海側が具体的に検討されていることが明らかになった。赤沢亮正・防災庁設置準備担当相は7月29日の記者会見で「巨大地震への備えとして、両地域に拠点が必要だと石破茂首相と話している」と発言。地方分権型の防災行政に大きな一歩が踏み出されつつある。
誘致合戦、すでに全国で加熱
内閣官房によれば、すでに全国の自治体や広域連合など20を超える団体が地方拠点の誘致を表明し、政府に要望書を提出している。被災リスクの高い地域にとっては、防災庁の拠点設置が住民の安心や経済支援、雇用創出にもつながるとあって、地方からの熱意は高い。
赤沢氏は具体的な拠点数や設置基準には触れなかったが、関係者によると、仙台市や石川県などが有力候補地として浮上しているという。石破首相自身が参院選の街頭演説でこれら地域への拠点設置に言及しており、政府内でも検討が加速している様子がうかがえる。
南海トラフ・千島海溝地震への現実的な備え
政府が地方拠点の設置に力を入れる背景には、南海トラフ巨大地震や、千島海溝・日本海溝沿いの地震リスクがある。これまでの首都機能一極集中では、災害発生時の初動対応に課題があった。特に東日本大震災では、情報伝達や物資の配布、被災地への指揮系統構築に大きな遅れが生じた。
赤沢氏は、「被災地域の近くに機能を分散させておくことで、災害時の混乱を最小限に抑えられる」と強調。中央集権的な危機管理体制からの転換を図る考えを示した。石破政権はこれまで「地方の安全と自立」を掲げており、防災庁の地方分散型構想はその具体的な施策の一つといえる。
国民・市民・有権者の声
「災害は東京だけじゃない。地方に拠点を置くのは当然だと思う」
「仙台や石川なら地理的にも理にかなってる。ようやく現実を見始めた」
「これが本当に動けば、地方の安心感は段違いだ」
「防災庁って名前だけで終わらないよう、ちゃんと人も予算もつけて」
「石破首相の地方重視がようやく形になるのか。期待してる」
「看板だけの機関」にならぬよう、地方の声を反映せよ
防災庁の創設そのものは、過去の災害教訓から出てきた切実なニーズだ。だが、名称や制度だけ整えても、実働性と即応性がなければ意味がない。現場に近いところに機能を置き、予算と権限を移譲することで初めて、真に「使える組織」となる。
地方に拠点を設けることで、災害時に行政が止まらず、住民支援が迅速に行える体制が求められている。石破政権の地方分権・防災重視の姿勢が問われる場面でもあり、今後の予算措置や制度設計が注目される。
赤沢氏の発言はその入り口に過ぎず、設置場所の選定から人材確保、広域連携のあり方まで、議論すべきことは山積している。だが今、国がようやく「中央に全てを抱え込む発想」から一歩踏み出しつつあるのは間違いない。