自民・野田聖子氏らが酒米への補助金拡充を要請　小泉農水相に決議書提出、日本酒原料の安定供給狙う

野田聖子氏ら「国酒の安定生産へ」酒米補助を正式要請

自民党の野田聖子衆議院議員らが6月9日、小泉進次郎農林水産大臣と農水省内で面会し、日本酒の原料である「酒造好適米」に対して、現行よりも手厚い補助金制度を適用するよう求める決議書を提出した。

今回の要望は、「国酒を愛する議員の会」（会長・野田聖子）が中心となってまとめたもので、日本酒に使用される山田錦などの高品質な酒米が、価格高騰により蔵元の手に渡りにくくなっている現状を踏まえた対応となっている。

決議書では、現在飼料用や加工用のコメに限定されている補助金制度を、酒造用のコメにも拡大適用し、さらに交付額を現行の2万円／10アールから倍増の4万円／10アールに引き上げるよう要請。野田氏は記者団に対し、「日本酒はすでに海外でも高く評価されており、これからの日本の輸出の柱にもなりうる。安定した制度が必要だ」と述べた。

「日本酒を守るための政策として意義がある」
「山田錦が買えない蔵元も増えてる。補助金は妥当」
「焼酎とセットで“国酒支援”というのは理にかなってる」
「農水省がどう動くか注目だな」
「こういう現場重視の提案はもっと増やしてほしい」

コメ高騰の余波が酒造業界にも波及

近年、コメ価格の高騰が続いており、家庭用だけでなく業務用・加工用の用途にも大きな影響を与えている。とりわけ高品質なコメが必要となる日本酒業界では、山田錦をはじめとする「酒造好適米」の仕入れ価格が大きく上昇しており、特に小規模蔵元では原料確保そのものが困難になりつつある。

これまでは飼料用や輸出用、加工用など特定用途に限って補助金が適用されていたが、今回の要請により「清酒・焼酎」という伝統的産業における使用米にも支援の枠を広げようという動きが始まった。

農水省内では、すでに複数の酒造業者から「原料米が確保できず、生産計画が立たない」との声が上がっており、制度の見直しを求める意見が高まっている。

「蔵元は原料の安定供給が命。価格高騰は死活問題」
「焼酎の原料も含めて検討すべき」
「補助金の対象拡大は当然。むしろ遅すぎるくらい」
「補助の話になると農協との関係が気になる」
「観光・文化・輸出を支える産業として見てほしい」

輸出拡大への視野も　文化と経済を両立させる農政

決議書では、補助金の増額だけでなく、日本酒や焼酎を「積極的に輸出できる環境整備」も盛り込まれた。具体的には、輸出先の食品衛生基準への対応、海外市場におけるブランディング強化、物流支援などが求められている。

日本酒は近年、海外市場での評価が急速に高まっており、欧米やアジアを中心に和食ブームとともに消費が拡大。中でも吟醸酒や純米大吟醸といった高級カテゴリーは、高品質な酒米の確保が収益に直結するため、生産基盤の安定が重要となっている。

野田議員らの要請は、単なる農業支援という枠を超え、「食文化」「輸出産業」「地方創生」の三位一体の視点から政策支援を呼びかけるものと位置づけられている。

小泉農水相の即応力にも期待高まる

今回の要請を受けた小泉進次郎農水相は、これまでも備蓄米放出や米価安定政策で迅速な対応を見せてきた。今回の酒造好適米支援についても「マーケットの声を重視する」姿勢を持つ小泉氏の判断に注目が集まっている。

農水省幹部の中には、酒米への支援拡大に慎重な姿勢も一部あるが、国際競争を見据えた農政への転換が求められる中で、小泉氏のリーダーシップが問われる局面となりそうだ。

「小泉さんならやってくれそう」
「減反や備蓄だけでなく、成長戦略型の農政に期待」
「文化と輸出を両立させるなら、酒米は無視できない」
「農政にマーケット感覚を持ち込んだのは大きい」
「小泉農水相、今回はスピード対応頼みます」

補助金制度の見直しは、予算編成・制度調整が必要なためすぐに実現するわけではないが、「国酒」を守るという大義のもとで、与野党や業界関係者の間で支援機運が高まりつつある。今後の農水省の動向と、制度の中身がどこまで実効性を持つかに注目が集まっている。