2025-02-03

自民党の野田聖子元こども政策担当相は、選択的夫婦別姓制度の導入に前向きな姿勢を示し、党議拘束に縛られず国民のために行動する意向を表明した。

【選択的夫婦別姓制度の導入に前向きな姿勢】
野田氏は、選択的夫婦別姓制度の導入を長年訴えており、その意義について「導入を望んでいる人がいるからだ」と述べ、法治国家として選択の自由を認めるべきだと強調した。

また、男性は姓が変わることを考えないかもしれないが、女性は結婚時にアイデンティティの問題に直面しており、日本の政治としてこの問題を解消すべきだと訴えた。

【自民党の対応と党議拘束について】
選択的夫婦別姓制度の導入に関して、自民党は約30年にわたり結論を出していない。野田氏はこれを「やるふりばかりで約30年も放置されてきた。有権者をだます行為だ」と批判し、早期に結論を出すべきだと述べた。さらに、「自民は生まれ変わらなければならない」とも訴えた。

立憲民主党は選択的夫婦別姓の導入に向け、関連法案の今国会提出を検討している。野田氏は「自民は少数といえども与党だ。政府原案を出すべきだ」と主張し、党議拘束については「内心の問題だ」と強調した。その上で、「私は党議拘束がかかったとしても自民のためではなく、国民のために行動をする」と述べ、党議拘束に縛られない投票行動を示唆した。

【通称使用の限界と国際的な通用性】
旧姓の通称使用の拡大では解決できないのかとの問いに対し、野田氏は「通称使用というものは世界に存在しておらず、国際社会では通用しない」と指摘した。実際、経済界から選択的夫婦別姓の導入を求める声があるのも、女性が海外で仕事をする機会が増えているのに、通称使用では対応できない問題が頻発しているからだと述べた。「インナーサークルのルールではだめだ」とも強調した。

【世論調査と反対意見への対応】
産経新聞社が小中学生を対象に実施したアンケートでは、子供が父親か母親のどちらかや、きょうだいなど家族で姓が別になることに約50％が「反対」と回答した。野田氏は「産経新聞のアンケートを読んだが、全体的に子供への質問が誘導的だった。あれは良くない」と指摘した。ただし、「『それぞれ別の名字のままでも結婚できるように法律を変えたほうが良いと思うか』との質問があったが、『変えたほうがよい』（34・9％）と答えた子供が『変えないほうがよい』（30・0％）より多かったことには注目すべきではないか」と述べ、世論の一部で賛成の声があることを指摘した。

反対している人たちは別姓を選択しなければよく、他の人が望んでいることに介入すべきではないとし、「自分たちの家族をよりよいものにしていくべきで、人の家族に決定権を持つ必要はない」と述べた。

【今後の議論の進め方】
野田氏は、選択的夫婦別姓の導入について「この話はみんながいきり立つようなものではなく、別姓を望む人がいるのならば認めようということだ」と述べ、冷静な議論を呼びかけた。「未来を託す若い人たちをもっと自由にしてあげたい。もう見て見ぬふりはやめるべきだ」と強調し、早期の制度導入を訴えた。

以上のように、野田聖子氏は選択的夫婦別姓制度の導入に強い意欲を示し、党議拘束に縛られず国民のために行動する姿勢を明確にした。