2025-09-20 コメント投稿する ▼
自民党・上川陽子前外相が総裁選不出馬を正式表明 支持候補は未定のまま
上川氏は外務大臣、法務大臣などを歴任し、女性政治家として一定の評価を得てきました。 2024年の総裁選に立候補した際も、女性候補としての注目は集めたものの、最終的には7位にとどまりました。 女性政治家としての象徴的存在であることから、支持表明が出れば選挙戦に影響を与える可能性があります。
自民党総裁選に向けた上川陽子前外相の不出馬表明
自由民主党(自民党)の上川陽子前外務大臣は2025年9月20日、静岡市で記者団に対し次期総裁選への出馬を見送ると正式に表明しました。「党を支える側の一人として、まい進する」と述べ、自身は裏方に回る姿勢を明確にしました。支持する候補者については「まだ決めていない」と語り、態度を保留しました。
上川氏は昨年行われた総裁選に立候補し、9人中7位という結果に終わっています。女性閣僚経験者としての存在感はあるものの、党内の派閥構造や支持基盤の弱さが課題とされてきました。今回の不出馬表明は、そうした党内力学を踏まえた判断とみられます。
上川氏の歩みと総裁選での評価
上川氏は外務大臣、法務大臣などを歴任し、女性政治家として一定の評価を得てきました。とくに法務大臣時代には、難しい判断を迫られる死刑執行問題に取り組んだ実績があります。外交分野でも、多国間交渉や国際協力の場で存在感を示しました。
ただし、党内基盤が強固とは言えず、派閥横断的な支持も限定的でした。2024年の総裁選に立候補した際も、女性候補としての注目は集めたものの、最終的には7位にとどまりました。今回の不出馬は、こうした過去の経験を踏まえた現実的な判断と考えられます。
自民党総裁選の構図と影響
今回の総裁選には複数の有力候補が名乗りを上げています。現時点で上川氏は誰を支持するかを明言していませんが、その動向は一定の注目を集めています。女性政治家としての象徴的存在であることから、支持表明が出れば選挙戦に影響を与える可能性があります。
自民党は現在、衆参両院で少数与党となり、党内改革や国民への信頼回復が求められています。総裁選においては、外交・安全保障政策、経済対策、少子化問題など幅広いテーマが議論される見込みです。上川氏の不出馬は一見すると影響力を弱める判断ですが、裏方として党運営を支える姿勢を強調したことは、党内結束に一定の効果を与えるとみられます。
今後の展望と課題
上川氏が出馬しないことで、女性候補の存在感は薄れることになりました。ジェンダー平等や多様性の推進を掲げる立場からは、女性が総裁選から退くことに対する懸念も出ています。総裁選は依然として男性中心の権力闘争となる見通しであり、党改革をどう進めるかは依然課題です。
他方で、上川氏は「女性政治家としての役割を果たしたい」と語っており、今後も党の人材育成や政策形成の場で存在感を示す可能性があります。総裁選後の新執行部においても、経験豊富な人材としての起用が期待される場面はあるでしょう。