2025-04-28 コメント: 5件 ▼
防衛大生が照屋大河氏応援に関与か うるま市長選で自衛隊法抵触の可能性、防衛省が調査
防衛大学校生、うるま市長選で照屋大河氏を応援か 防衛省が調査
沖縄県うるま市長選挙(4月27日投開票)を巡り、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の学生が、落選した元沖縄県議・照屋大河氏を応援する動画配信に関与していた疑いがあることが分かった。防衛大学校はすでに事実関係の調査に着手しており、学生の行為が自衛隊法違反にあたる可能性も指摘されている。
問題となっているのは、防衛大学校の学生が学内で迷彩服を着用したまま、照屋氏を支援する内容の動画に出演、もしくは制作に関わっていたとみられる点だ。自衛隊法は自衛官の政治的行為を厳しく禁じており、幹部自衛官を養成する防衛大生にも当然、政治的中立が求められている。防衛省関係者は「制服を着用しての政治的発信は、国民に誤ったメッセージを与えかねない」として、厳重に調査を進めている。
制服姿での応援行動、自衛隊法違反の恐れ
自衛隊法第61条は、特定の政党や候補者の支援活動を禁じている。たとえ個人の意思で行ったものであっても、制服を着た状態で特定候補を応援することは、法令違反に問われる可能性が高い。
今回の動画配信では、防衛大生が迷彩服を着ている姿が確認されており、「組織ぐるみ」と受け取られるリスクも指摘されている。防衛大は、事実が確認され次第、対象学生への指導、処分を検討する方針であり、状況によっては停学や退学などの厳しい対応もあり得るという。
防衛大、再発防止へ教育徹底
防衛大学校ではこれまでも、SNS利用に関するルールを定め、政治的発信には細心の注意を求めてきた。だが今回、幹部候補生である学生による軽率な行動が発覚したことで、防衛省内には危機感が広がっている。
今後、防衛大では、学生に対する倫理教育や政治的中立性に関する指導をさらに強化する方針だ。防衛省の幹部は「将来、自衛隊を率いる立場になる学生たちには、一般の大学生以上に高い意識と責任感が求められる」と語っている。
注目集めたうるま市長選、選挙戦の熱気が影響か
うるま市長選は、現職市長が引退し、「オール沖縄」勢力と政権与党側が激しく争う構図となった。照屋大河氏は「オール沖縄」系の支援を受けて立候補したが、現職路線を継承した政権与党系の候補に敗北した。
選挙戦の熱気が、防衛大生の不用意な行動につながった可能性も否定できない。ただ、防衛大学校生という立場を考えれば、いかなる理由であれ、政治活動への関与は極めて問題だ。防衛省としても、今回の事態を重く受け止め、信頼回復に向けた対応を急ぐ必要があるだろう。