2025-06-04 コメント投稿する ▼
金子恵美議員が種子法案を提出「日本の農業の根を守る」 立憲が5法案を衆院へ
「農業の土台が揺らいでいる」金子議員が危機感を示し行動
「日本の農業の根っこが、今まさに揺らいでいる。だからこそ、政治がその根を支える責任を果たさなければなりません」――6月4日、立憲民主党の金子恵美衆院議員(農林水産部門長)は、衆議院に5本の議員立法を提出した直後、記者団にそう語った。
中でも金子議員が特に力を込めたのが、「タネ(種子)を守る2法案」だ。これは、2018年に廃止された主要農作物種子法の空白を埋めるべく、公的な品種育成の継続と地域在来種の保護を目指す内容。金子氏は「これ以上、タネを企業任せにしてはならない。食の安全保障の原点に立ち返る必要がある」と訴える。
タネを守る法案は「日本の未来を守る法案」
提出された2本の種子法案は、「農業用植物の優良な品種を確保するための公的新品種育成の促進法案」と「地域在来品種等の保存と利用を促進するローカルフード法案」。いずれも日本の農業の根幹をなす「種子」を、国や自治体の責任で守っていくことを柱とする。
「今のままでは、地域の在来品種が消えていく。それは日本の農業が多様性を失うということ。長い年月、農家が守り育ててきたタネを、次の世代につなぐためにこそ、法の力が必要です」。金子議員は、現場の農家からの声を丁寧に拾い上げ、法律に昇華させたと強調する。
昨年の参院提出時は廃案となったが、今回は国民民主党、日本共産党、有志の会とともに改めて衆院へ共同提出。党派を超えた連携も進みつつある。
「労働現場にも法の光を」林野庁職員の労働環境改善へ
金子議員はこの日、農業関連に限らず「現場で支える人を守る法律」も重視していた。国有林野事業に従事する職員の労働関係と給与に関する法案も提出し、「過酷な現場にいる人々にこそ、法の庇護が必要だ」と語った。
「国有林の管理は、環境と国土を守る基盤です。現場の職員の待遇が改善されなければ、持続可能な林業はあり得ません」。国家公務員制度改革が進まぬ中、林業職員を対象とした限定的・暫定的な救済策として今回の2法案が位置づけられている。
備えあれば憂いなし――食料危機への対策強化
さらに金子議員が「今後確実に必要になる」と語るのが、食料供給困難事態への備え。今回は「食料供給困難事態対策法の一部改正案」も提出し、備蓄制度の見直しや罰則の軽減を盛り込んだ。農業のサステナビリティを議論する中で、非常時への備えを軽視すべきでないと訴える。
「世界中で気候変動や国際情勢が不安定になるなか、日本も食料主権を本気で考えなければいけない。その入り口が、日常からの備えなんです」
農家の声を法に——現場と共につくる政治を
法案提出後、金子議員のもとには全国の農家や林業従事者から「やっと声が届いた」と感謝のメッセージが届いているという。
「農業も林業も、ただの『産業』ではなく、文化であり生活そのもの。そこに生きる人たちが誇りを持ち、未来をつないでいける社会をつくることが、私たちの政治の仕事です」
金子議員は最後に、これらの法案が単なる一過性の動きではなく、「日本の根を守る持続的な政策の礎」になることを期待していると語った。
* 金子恵美議員らが中心となり、5つの議員立法を衆議院に提出。
* タネ(種子)を守る2法案は、公的新品種の育成支援と在来品種の保存を柱に。
* 国有林野事業職員の労働・給与制度に関する2法案で現場の支援。
* 食料供給困難時の備えとして法制度の見直しも提案。
* 各法案は国民・共産・有志の会と共同提出。超党派連携の成果も。
SNSの反応
「金子さんのタネ法案、ほんとありがたい。地域の農家の声がようやく国会に届いた」
「国有林の職員もようやくスポットが当たる。地味だけど大切な法案」
「食料危機って実感ないけど、備えは本当に大事」
「立憲がこんな地道な法案を出してくれるのは好感が持てる」
「地に足のついた農政ってこういうことかも」