2025-06-22 コメント投稿する ▼
石垣市長選、次呂久氏に野党が出馬要請 中山氏の再出馬含め三つ巴の構図に流動化
中山市政不信任で出直し選挙へ 野党は次呂久氏擁立を決定
石垣市議会で中山義隆市長(57)への不信任決議が可決され、市長が29日付で自動失職する見通しとなったことを受け、石垣市は事実上の「出直し市長選」へと突入した。こうした状況を受け、野党側は21日までに、県議で「オール沖縄」勢力に属する次呂久成崇氏(51)を候補者として擁立することを決定。ただし、次呂久氏は出馬要請を受けたものの、現時点では回答を保留しており、正式な立候補は確定していない。
次呂久氏は県議3期を務めるベテランで、玉城デニー知事の与党陣営を支える一人。「人物・実績ともに申し分ない」と野党側関係者は語るが、出馬をめぐっては県議辞職の必要性があり、「議会運営がさらに苦しくなる」と懸念も広がっている。
「次呂久さんは真面目だし筋も通ってるけど、辞職してまで出る価値があるのかは悩ましい」
「『オール沖縄』の勢力が縮小してる中で、勝てる戦なのか冷静に見てほしい」
自民党内でも揺れる対応 中山氏支持の一本化に慎重論
一方、与党・自民党は中山氏の5選出馬を視野に対応を協議中だが、足並みは必ずしもそろっていない。石垣市支部長で自民党県連政調会長の大浜一郎県議は、「まだ中山氏から正式に出馬表明は受けていない」と明言。支部としても候補者を巡る意思決定には、元市議や地元有力者らで構成される評議員会を通した合意形成が必要だと述べた。
市議団の多くは中山氏支持でまとまっているが、県連や保守層の一部からは「不信任決議を受けてまで出馬することに整合性はあるのか」という疑念も出ており、「中山ありきではない」との牽制も聞かれる。
「不信任を受けたのにまた出るって、開き直りすぎじゃ?」
「保守としても『中山氏一択』じゃないと思う。市政にちゃんと向き合える人を出してほしい」
第三極・箕底氏が台風の目に?反中山の保守票争奪戦
今回の市長選は、事実上の三つ巴となる可能性が高まっている。中立会派の市議である箕底用一氏(44)は、すでに出馬の意向を表明し、20日の市議会でも中山市政への厳しい批判を展開。中山氏との対立軸を鮮明にした。
箕底氏は「反中山」の立場を前面に打ち出し、野党だけでなく、保守層の一部支持も取り込もうと模索している。次呂久氏が出馬を決断すれば、共倒れのリスクも否定できず、野党勢力の候補一本化が実現するかどうかが大きな焦点となる。
「箕底さんの演説、意外と鋭い。政策論争をちゃんとしてほしい」
「反中山で割れるくらいなら一本化した方がいい。戦略的な判断を」
「保守王国」石垣で見える構造の転換点
中山市長は5期目となるベテランで、長年にわたり自民系の地盤を固めてきた「保守王国」石垣市の象徴的存在だった。だが、今回はその市政が議会で不信任を突きつけられる異常事態となり、盤石に見えた基盤に綻びが見え始めている。
中山市政に対しては、「市民との対話が乏しい」「独断的」といった批判が積もっていたほか、尖閣諸島対応や観光振興政策をめぐっても評価は分かれている。これに対して、より柔軟で対話型の市政を求める声が広がっており、今回の市長選は保守系内部の路線対立も孕んだ“構造転換の選挙”になる可能性がある。
また、公明党は不信任決議に反対したものの、出直し市長選に向けた対応を明らかにしておらず、今後の動き次第では情勢を大きく左右するキープレイヤーになるだろう。