2025-06-30 コメント投稿する ▼
立民・安住淳氏「自民は数のためなら連立も辞さない」参院選後の政界再編を警戒
安住淳氏が語る「自民党の原理」
参院選後の連立再編をにらむ政界の力学とは
参院選の先に見据える“連立再編”
「どんなことをしても多数を持ちに行くのが自民党の原理だ」
立憲民主党の安住淳・衆院予算委員長は6月30日、共同通信加盟社の論説研究会での講演で、参院選後の政界再編を念頭にこう言い放った。
自民党が政権を維持するためには、過去に前例のある“意外な連立”も厭わないという歴史観を示した上で、「自社さ連立政権」――すなわち社会党・自民・さきがけの異色トリオによる政権誕生を例に挙げた。首相に就いたのは、当時の社会党委員長・村山富市氏だった。
今回の参院選後、自民党が過半数を維持できなかった場合には、過去のような「連立の奇策」に出る可能性があるという。野党の立場から見れば、まさに「いつでも連立拡大に踏み切れる用意がある」という、自民の柔軟かつしたたかな政権戦術に警戒を強める発言だ。
「自民は“数がすべて”の党。どことでも手を組む」
「数合わせでも、政権維持が最優先」
「歴史を見ても、自民の本質はそこ」
「村山政権を知らない世代には衝撃かも」
「今回もどんな連立が組まれるか分からない」
「石破政権」次第で動く可能性も
安住氏はまた、仮に自民党が石破茂氏を首相に据えても、状況によっては連立枠組みの再編が動き出すと示唆した。とはいえ、現時点で維新や国民民主が即座に連立に加わるとは考えていないとし、「石破政権が伸び悩んだときに“この人なら組める”という人が現れたら、初めて動く」と予測する。
政界は水もの。今の支持率や発言よりも、選挙結果が次の展開を左右するという現実がある。参院選後、仮に与党が過半数を割ったとすれば、「政権延命のための連立再編」は現実の選択肢として浮上することになる。
維新・国民には「陳情野党」の烙印
一方、安住氏は野党側の動きについても触れた。自民党との政策協議を進めてきた日本維新の会や国民民主党を「陳情野党」と断じた。つまり、自民に政策を“お願い”するスタンスは、本来の野党の在り方から逸脱しているとの批判だ。
この言葉には、「野党としての矜持を失っていないか」という警鐘が込められている。野党が小さな実績を積み重ねようとする姿勢は、結果として政権与党の延命に手を貸してしまった――という悔しさもにじんでいる。
「維新や国民はもはや野党じゃない」
「陳情野党って言い得て妙」
「自民にすり寄った時点で終わり」
「批判じゃなく交渉って、野党の意味がない」
「立民は“反対ばかり”と言われるが、筋は通ってる」
過半数の攻防が生む再編の火種
現在、自民党は過半数をなんとか維持しているが、参院選の結果次第で潮目が変わる可能性は十分ある。自民・公明の枠組みだけで過半数を下回った場合、維新や国民民主といった“連立の予備軍”が注目されることになる。
だが、そうした野党側にも、政権に近づくことへのリスクがある。支持者から「裏切り」と見なされる危険性だ。中途半端な連立入りは、自党の存在感を薄めるだけでなく、次の選挙で“中間派”としての信頼を失う恐れもある。
安住氏の講演は、そうした政界の本質をえぐり出したものだった。数の力を軸に動く自民党と、存在感を失う“交渉型野党”。この構図が変わらない限り、日本の政治は「自民一強」から脱することは難しい。