2026-02-04 コメント投稿する ▼
中道キーマン安住淳氏が苦戦 森下千里氏と激戦 宮城4区
宮城4区の中道改革連合共同幹事長である安住淳氏が苦戦を強いられています。新党設立の立役者として全国を飛び回る中、地元では高市人気に乗る自民党の森下千里氏と激戦となっており、2月1日の演説会では「政治家人生、最大の試練」と危機感をあらわにしました。
安住氏「政治家人生、最大の試練」と訴え
2月1日、宮城県石巻市のホテルで行われた個人演説会で、中道改革連合前職の安住淳氏(64)が集まった支援者約250人を前に危機感をあらわにしました。「政治家人生、最大の試練。私はふるさとの皆さんに命を預けますから」と訴えました。
その1時間後、約40キロ離れた塩釜市で開かれた総決起集会にも姿を見せた安住氏は、高市政権に吹く追い風に焦りをにじませつつ、こう叫びました。「本当に自民党を勝たせていいんですか。支持率高いからシメシメと思っているんじゃないんですか」
安住氏は衆院解散直前に立憲民主党と公明党による電撃的な新党結成で政局を仕掛けた中道のキーマンです。自身の出身地である石巻を中心に強固な地盤を築き、1996年の初当選以来、連続10回当選するなど、知名度の高さと実績で過去の選挙戦は圧倒的強さを見せました。
しかし今回は高市人気のあおりをもろに受ける展開となり、苦戦を余儀なくされています。本来ならば地元に張り付いて政策を訴えたいところですが、党幹部として他候補の応援演説のために各地を飛び回り、地元入りもままならない状況が続いています。
全国遊説と地元対応の板挟み
集会後には記者団の取材に対し、安住氏は中道結成を主導した立場からこう語りました。「私の場合は中道を作った意義に審判を受ける、みたいなところもありますよね。だから4区の皆さんにも中道をなぜ作ったのかっていうのを説明して歩いていかないと」
しかし新党に対する有権者の反応がいいとは言い難い状況です。先行きが読めない中、安住氏は足早に仙台市や神奈川県での応援に向かいました。
河北新報の序盤情勢調査では安住氏がやや先行し、森下氏が追い上げるとされていましたが、朝日新聞の中盤情勢調査(1月31日・2月1日実施)では、自民党の前職森下千里候補が中道改革連合の前職安住淳候補と激しく競り合っているとされています。
「安住さん、全国飛び回って地元不在では厳しい」
「中道の知名度がまだ足りない感じがする」
「10回当選のベテランでも苦戦するのか」
「新党の意義が有権者に伝わっていないのでは」
「森下さんの辻立ち戦術が効いているのかも」
森下氏は「つじ立ちクイーン」で地盤構築
対する自民党前職の森下千里氏(44)は、区割り変更前の2021年衆院選で安住氏と一騎打ちとなり、約2万票差で敗れました。2024年10月の前回選挙では比例東北ブロックで出馬し、初当選しました。高市内閣で環境大臣政務官に抜擢され、政治家としてのキャリアを積みつつあります。
名古屋市出身の元タレントとして政界に飛び込みましたが、落下傘候補のイメージを払拭しようと、実母とともに石巻に移り住み、街頭に立ち続けています。陣営幹部は「つじ立ちクイーン」と評していますが、森下氏本人も「1日50回を目標にしていますが、なかなか難しいですね」と振り返っています。
選択的夫婦別姓制度など政策もよく勉強しており、1月27日の公示日、仙台市に入った高市早苗首相は「自民党の部会に最も熱心に出る女性」と手放しで持ち上げました。2月1日には元首相の安倍晋三氏の妻、昭恵さんも石巻に駆け付け、「この地に根づき、一人ひとりの声をずっと聴き続けてきた」とエールを送りました。街頭演説には約500人(主催者発表)が集まりました。
森下氏は取材に対し「とにかく必死で相手に追いつきたいという思いだけ。互角は言い過ぎだと思います。そんな風に自分は思ってないです」と危機感を吐露しています。安住氏については「あちらはテレビにも出るわけですし、大物感もある。相手候補の利点は感じます」としながらも、「地元の方との交流は何よりも大事だと思ってます」と対話を重視した選挙戦を泥臭く展開しています。
高市首相も森下氏の辻立ちを高く評価しており、森下氏は「高市さんが私の顔を見ると、マイクを持ったポーズをして『やってる』と言って駆け寄ってくださる。森下は辻立ちの印象なんだなと思っています。それで覚えていただけると思って、うれしく思います」と喜びました。
SNSでは森下氏支持が多数
河北新報の分析によると、宮城4区の候補者に関するSNS投稿は宮城県内5選挙区の中で最多の47パーセントを占めています。候補者3人のSNSアカウントのフォロワー数は1月29日時点で佐野誠氏が2439件、安住氏が2万3502件、森下氏が11万3267件です。収集できたSNS投稿は森下氏を支持する内容がほとんどで、高市政権を支持する主張に絡めた内容が多いとされています。
投稿者がフォローする政党公式アカウントでは日本保守党が14.8パーセントで最多、自民党が13.2パーセント、参政党が9.2パーセントと続きます。中道や立憲民主党、公明党の公式フォロワーによるコメントはいずれも4パーセント以下でした。
報道各社の選挙情勢では、森下氏が優勢とも伝えられています。2月3日夜、石巻で開かれた総決起大会には支持者ら数百人が集まりました。森下氏は「メディアの報道を私は信じていません」と言い切り、選対幹部も「まだ背中が見えたくらい」と気を引き締めました。
参政党の佐野氏は苦戦
参政党新人の佐野誠氏(41)は前職2人を相手に苦戦が続いています。国政選挙への挑戦は初めてですが、4人の子供を持つ父として「子育て世代の充実」を訴えています。2月3日には自身のSNSで、息子が誕生日を迎えたことを紹介するなど、ショート動画の投稿も目立ちます。無党派層への浸透で巻き返しを狙っています。
宮城4区の有権者は37万9131人です。2026年2月8日の投開票に向けて、新党設立の立役者と高市人気を背景にした元タレント候補の激戦が最終盤を迎えています。安住氏にとっては、新党の意義を訴えながら地元の支持を固められるかが最大の焦点となっています。
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