2025-10-20 コメント投稿する ▼
立憲民主党野田佳彦代表に投票決定、安住淳幹事長「力及ばず」野党統一候補断念
野党統一候補を模索した立憲民主党は、2025年10月21日の首相指名選挙で野田佳彦代表に投票することを決定しました。 日本維新の会が自民党との連立政権樹立に合意したことで、野党候補の一本化は断念に至りました。 立憲民主党は野党統一候補を擁立すべく、公明党が自民党との連立政権から離脱したことを好機と捉え、全精力を注いできました。
立憲民主党は野党統一候補を擁立すべく、公明党が自民党との連立政権から離脱したことを好機と捉え、全精力を注いできました。2025年10月10日に公明党の斉藤鉄夫代表氏が企業献金規制強化で自民党との溝が埋まらず連立離脱を決断したことで、自民党は衆院で過半数を失い、野党に政権交代のチャンスが訪れました。立憲民主党側は、野田佳彦代表氏への投票にこだわらず、国民民主党の玉木雄一郎代表氏への一本化も視野に入れながら、日本維新の会、国民民主党との3党協力を模索しました。
しかし、エネルギー政策や安全保障など基本政策の違いが大きな壁となり、野党間の協議は難航しました。国民民主党の玉木雄一郎代表氏は、基本政策の一致が不可欠だと主張し、立憲民主党との連携に慎重な姿勢を崩しませんでした。維新も立憲民主党と国民民主党がまとまることを前提条件としており、3党協議は事実上行き詰まりました。
さらに決定打となったのが、2025年10月20日に日本維新の会の吉村洋文代表氏が自民党の高市早苗総裁氏と連立政権樹立で合意したことです。維新は議員定数削減や副首都構想など12項目の政策実現を条件に、自民党との連立政権樹立に踏み切りました。吉村代表氏は「共に日本を前に進めていきましょう」と高市総裁氏に伝え、20日午後6時に連立合意文書への署名を行うことを発表しました。維新の離脱により、野党3党による統一候補擁立の道は完全に閉ざされました。
野党統一候補の断念へ
立憲民主党は2025年10月20日、党本部で執行役員会を開き、21日の首相指名選挙で野田佳彦代表氏に投票することを正式決定しました。安住淳幹事長氏は役員会後に記者団に対し、「首相指名選挙で政権交代を果たせないか全精力を費やしたが、残念ながら力及ばずだ」と語り、無念さをにじませました。
立憲民主党としては野田氏以外の候補も含めて野党統一候補の擁立を追求してきましたが、基本政策での対立や各党の思惑の違いから合意に至ることができませんでした。安住幹事長氏は連日、日本維新の会や国民民主党、れいわ新選組、共産党などとの協議を重ね、玉木雄一郎氏も有力候補として名前を挙げるなど柔軟な姿勢を示していました。
「政権交代のチャンスだったのに本当に残念です」
「維新が自民と組むなんて裏切りじゃないですか」
「野党がバラバラすぎて呆れる。これじゃ自民に勝てないよ」
「立憲も国民も政策が違いすぎるから仕方ないのかな」
「結局数合わせしか考えてないのが見え見えで信用できない」
しかし、維新が自民党との連立合意に踏み切ったことで、野党候補一本化の可能性は完全に消滅しました。立憲民主党内では、公明党の連立離脱という千載一遇のチャンスを生かせなかったことへの失望感が広がっています。特に安住幹事長氏は国民民主党の玉木代表氏に対して「政策実現の話ばっかり持ち上げてワイドショー出してんでしょ玉木くん」と苦言を呈するなど、野党協力が進まなかったことへのいら立ちをあらわにしていました。
中道勢力の結集を目指す
安住淳幹事長氏は、今回の首相指名選挙での敗北を認めつつも、今後の野党連携への意欲を示しました。公明党が自民党との連立政権から離脱して野党側に回ったことを挙げ、「動きは第2ラウンドに持ち越す。中道勢力の結集を中心に、野党側に回った各党と精力的な話し合いを進めていきたい」と述べました。
立憲民主党としては、公明党、国民民主党、れいわ新選組など野党側に回った政党との連携を深め、次の機会を狙う構えです。ただし、エネルギー政策や安全保障など基本政策での対立は根深く、野党の足並みをそろえるのは容易ではありません。維新が自民党との連立政権に参加したことで、野党勢力はさらに弱体化しており、立憲民主党にとって厳しい政権運営が続くことになりそうです。
一方で、自民党と維新による連立政権は、公明党を失った自民党が過半数を確保するための苦肉の策とも言えます。企業献金規制の問題で公明党との溝が埋まらず連立解消に至った経緯を考えると、維新との連立も政策の違いから不安定な政権運営を強いられる可能性があります。立憲民主党は、自民・維新連立政権の不安定さを突きながら、野党の結束を図っていく方針です。
今回の首相指名選挙で野党統一候補の擁立に失敗したことは、立憲民主党にとって大きな痛手となりました。しかし、安住幹事長氏が述べたように、公明党が野党側に回ったことで政界の勢力図は大きく変化しており、今後の国会運営や次の選挙に向けて野党連携を再構築する余地は残されています。立憲民主党が中道勢力の結集を実現できるかどうかが、今後の政局を左右する鍵となります。