2025-06-19 コメント投稿する ▼
階猛氏「復興はこれからが正念場」 復興基本方針見直しを要請、財源や福島帰還問題に危機感
「復興はまだ終わっていない」 階猛氏、復興基本方針の見直しを強く要請 政府の姿勢に危機感
「政府が静かにフェードアウトしていくのではないか」——。東日本大震災から14年を迎えた今、復興支援の将来像が問われる中、立憲民主党・東日本大震災復興本部の階猛本部長代理が6月19日、復興庁を訪れ、伊藤忠彦復興大臣に対し「復興基本方針の見直し」を直接要請した。
階氏は、インフラ整備がある程度進んだ一方で、「被災地の生業や賑わいは戻っていない」と強調。特に福島県については「廃炉や除去土壌の問題は先が見えない」として、現場の苦悩を代弁。第2期復興・創生期間の最終年度というタイミングで、次期基本方針の中身と支援の継続性に強い危機感を示した。
「階さんの言う通り。“復興完了”なんてとても言えない現実がある」
「福島の課題を“終わったこと”にしてほしくない」
「政治家らしい本気の声だと思った」
「これからが正念場」 階氏が示した“現地の声”と支援継続の必要性
階氏の要請は、数字や形式にとどまらない“生活者の目線”を貫いていた。「政府がフェードアウトしてしまうのではと被災地では危惧されている」「復興は終わったことにされようとしているが、むしろここからが正念場だ」と述べ、支援の打ち切りや縮小を警戒。
これに対して伊藤復興大臣は、「第3期復興・創生期間で何としても解決するという強い決意で取り組む」と説明し、政府の案への理解を求めたが、階氏はその言葉に対して「政府の基本方針案だけで十分とは言えない」とし、現場の実情を踏まえた柔軟な対応を強く訴えた。
「1.9兆円で足りるのか」 財源上積みの必要性を明確に指摘
階氏は、政府が示した今後5年間の財源1.9兆円に対し、「若干上乗せされてはいるが、本当にそれで十分なのか」と問題提起。数字の上では増額と見せつつも、現地のニーズに応えられる規模には程遠いという認識を示した。
「必要に応じて柔軟に上積みしてもらいたい」と政府側に迫り、形式的な枠組みではなく、実効性ある復興支援を求めた。福島県などでは高齢化や医療、人手不足の問題が深刻化しており、形式上の「復興完了」では現地の再生は難しいとの認識が強まっている。
「“1.9兆円で足りる”と机上で決めるな。現場の声を聞け」
「階さんの財源への目線は的確。生活に直結する支援を見直すべき」
「帰還困難区域」方針にも不安 階氏が代弁する“住民の声”
要請終了後、階氏は記者団に対し、今回の復興基本方針案に初めて「帰還困難区域」の検討が盛り込まれたことについても言及。「これまでの避難解除の流れとは違う。福島県民の中には不安感を持つ人もいる」と述べ、政府が一方的に“帰還”を進めようとする動きに釘を刺した。
帰還政策は、単なる政策方針ではなく、住民一人ひとりの生活の選択に関わる問題である。階氏は、被災地の声に耳を傾け、慎重かつ丁寧な説明と支援を求めた。
立憲民主党としては今後も復興政策に関して現地の意見を尊重し、必要に応じて再提案や法的措置も辞さない姿勢を明確にしている。階氏の主導による今回の要請は、数字や計画だけでは測れない“復興の本質”に踏み込んだ、極めて意義ある行動だったと言える。