2025-07-24 コメント投稿する ▼
本名非公表で当選の「さや」議員に疑問噴出 米山隆一氏「結婚隠して選挙ってどういうこと?」
「さや」の本名は塩入清香氏 当選後に公表
7月の参議院選挙で初当選した参政党の新人「さや」氏が、選挙期間中に本名を公表せずに戦っていた問題が波紋を広げている。23日、参政党は公式サイトで「さやの本名は『塩入清香(しおいりさやか)』と申します」と正式に発表。当選後に初めてその実名が明かされた。
党によると、本名を伏せた理由は家族への配慮が中心だったという。「家族は重い心臓疾患を抱えており、過剰な取材や注目が心身に悪影響を及ぼす可能性があった」と説明している。
この対応については、「選挙戦略上の判断」としながらも、「国会議員としての責任を果たす上で本名の公表は不可欠」として当選後に明かした形だ。
「夫婦別姓に反対する党が“結婚を隠す”のか」米山氏が皮肉
この一連の経緯に対し、立憲民主党の米山隆一衆院議員が24日、自身のSNSで強い疑問を投げかけた。
政治家のプライベートに興味はないですが、しかし、『夫婦別姓にしたら家族の絆が壊れる』と主張する党が、結婚を隠して選挙を戦うってどういうこと?
と投稿。夫婦別姓に反対する立場を掲げる参政党が、実際には候補者の結婚歴を伏せて有権者に訴えていたことに皮肉を込めて疑問を呈した。
「夫婦別姓はだめで、偽名で選挙はいいんだ」
「これは有権者への背信行為では?」
「家族の事情があるのは理解するけど、候補者の素性は選挙において重要」
「この党、言ってることとやってることが違いすぎる」
「本名公表しない選挙が許されるなら、制度が崩壊する」
市民からは、選挙制度の公平性と説明責任に対する疑問の声が広がっている。
選挙戦は「地獄だった」 三橋氏が舞台裏明かす
さや氏の勤務先の代表である経済評論家の三橋貴明氏も、自身のブログで今回の対応について釈明した。三橋氏は「本人とその家族に過度な負担がかかることを懸念し、私の判断で本名を伏せた」と説明。当選後の公表も「予定通り」であったと主張した。
しかし、選挙という公の舞台で候補者の本名を隠して戦うことが、有権者の信頼や制度の根幹を揺るがしかねないという指摘もある。特に候補者の名前や経歴は、有権者が投票の判断を下す上での重要な要素である。
制度の盲点を突いた“偽名選挙”が問う透明性
今回の問題は、選挙における候補者情報の開示と、プライバシー保護とのバランスに一石を投じた格好だ。現行の選挙制度では通称使用は認められているが、当選後に本名を初めて明かすというケースは極めて異例だ。
参政党は保守的な家庭観を掲げ、夫婦別姓に反対する立場を貫いてきた。にもかかわらず、候補者本人の結婚歴や本名を伏せて選挙を戦ったことで、その主張との整合性が問われている。
公人である国会議員に求められるのは、高い説明責任と透明性である。家族の病気を理由に情報を伏せる判断が正当だったのか、それとも有権者への誠意に欠けたのか。今後、国会議員としてどのように信頼を回復し、説明を尽くすのかが問われる。