2025-06-23 コメント投稿する ▼
石丸伸二氏「再生の道」全員落選に米山隆一氏が痛烈批判 “敗軍の将”に兵なしと断言
石丸伸二氏の「再生の道」全員落選に米山隆一氏が苦言 “敗軍の将”に兵は集わず
前広島県安芸高田市長・石丸伸二氏が率いる地域政党「再生の道」から立候補した42人全員が、22日に行われた東京都議会議員選挙で落選した。1128人もの応募者を対象に複数回の試験と公開面接を経て選ばれた候補者たちだったが、結果は厳しいものとなった。
この結果に対し、立憲民主党の米山隆一衆院議員は23日、自身のXで石丸氏の手法と政治的立ち位置に対して厳しい意見を投稿した。
石丸氏の『再生の道』は議席獲得ゼロです。石丸氏への注目は都知事選での予想外の健闘(実は勝利ではない)で形作られた物で、今後石丸氏を注目する人はほぼいなくなるでしょう
とした上で、
完全な敗軍の将の下に、集まる兵士はいません
と、痛烈な評価を下した。
米山氏の言葉は、石丸氏の政治的スタイルに対する冷ややかな評価として注目される。とりわけ「話題先行」「支持の組織化の欠如」といった課題を突いた形となっている。
「話題にはなったが、それだけだったな」
「石丸さん、都知事選で見せた“演出力”は本物だけど、組織を作れなきゃ勝てない」
石丸氏の「公募型政治」の限界 “見せる政治”の功罪
石丸氏は都知事選で山本太郎氏や蓮舫氏に次ぐ得票を得て“第三極”として注目されたが、今回の都議選では完全な敗北を喫した。「再生の道」は、候補者選定過程を動画で公開するなど「透明性」や「改革志向」をアピールしてきたが、それが実際の支持に結びつかなかったことは明白だ。
米山氏はこの点に言及し、「何の分析もなく目の前の流行に飛びつき、現状を追認する理屈を述べるだけの『識者』の言を、真に受ける必要などありません」とも投稿。石丸氏と共著を出版した社会学者・西田亮介教授を遠回しに批判した。
この共著『日本再生の道』は、石丸氏が掲げた「現場主義」「組織のしがらみからの脱却」といった政治観を理論化する試みだったが、都議選の結果によって、その理念の有効性そのものに疑問が投げかけられている。
「組織を否定して、個人の“光”だけで戦うのは限界がある」
「票を掘り起こすには、地道な地上戦が不可欠だと痛感した選挙だった」
政治と“演出”の線引き ポピュリズムの光と影
石丸氏の政治スタイルは、一部からは「ポピュリズム」「ショー的演出」とも揶揄されてきた。だが、映像やSNSを巧みに使い、政治をわかりやすく語るその手法は、従来の政治家にはなかった魅力でもあった。しかし、それが議席獲得という結果につながらなければ、「風頼みの泡沫運動」と見なされてしまう危うさも常につきまとう。
石丸氏は、都知事選で見せた“旋風”の再現を狙ったが、都議選では有権者の支持が現実を突きつけた形だ。米山氏の言うように、注目を集めることと、政治的支持を構築することは別物であり、後者には地道な足場作りと継続的な実績が不可欠だ。
今回の結果は、石丸氏にとっても、「話題化」だけでは政治の現場では通用しないことを改めて示した。そして、それを辛辣に指摘した米山氏の姿勢は、政治における“地力”の重要性を象徴している。
「結局“再生の道”って何だったのか。政策も統一性なかったし」
「ワンマン色が強すぎて、チーム感がなかったよね」
再起か失速か 石丸氏の次の一手に注目集まる
都議選での全員落選を受け、「再生の道」は事実上、壊滅状態にある。一方で、石丸氏本人が国政転身を視野に入れて動く可能性もあり、政治活動をどう継続していくのかに注目が集まっている。
今後の石丸氏が、今回の敗北をどう受け止め、どのように再構築していくのか。その過程で、今回の都議選を「ただの失敗」ではなく「次につながる学び」にできるかどうかが試される。